Modern Eon “Fiction Tales”

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今まで、あんまりこの手の音楽は聴いてこなかったので、ちょっと聴いてみようと思い、購入しました。Modern Eonは1978年に英国Liverpoolで結成された、まあニューウェーブと言うかポストパンク・バンドで、この1枚しかアルバムは残していません。それで、簡単にModern Eonのバイオグラフィーを書いておきます。元々は、Alix Plain (Vo, G, Synth, Horn: 本名Alex Johnson)とDanny Hampson (B)が、Dave Hardbattle (Drs)を誘ってLuglo Slugsと言うバンドを結成したのが、母体となっています。このバンドは、直ぐにシングルを地元のレーベルからリリースしますが、その録音の直後に、Hardbattleが脱退します。それで、Ged Allen (G)とJoey McKechnie (Drs)が加入し、そこでバンド名をModern Eonと改名します。彼等は、1979年にEon Recordsから自主制作シングル”Pieces”を、1980年にInevitable Recordsよりシングル”Euthenics” (これはヒットしています)をリリースします。ところが、デビュー・アルバムでもある本作品の録音前になって、AllenとMcKechnieが脱退してしまい、その代わりに、Bob Wakelin (Synth, Strings, Vo, Perc)とTim Lever (G, Sax)が加入、少し遅れてCliff Hewitt (Drs)が加わります。このメンバーで、1981初頭に”Euthenics”を再録音し、また2枚のシングルをリリースして、漸く、1981年中期にデビュー・アルバムがリリースされます。その年のツアーを計画していたところ、Hewittが手首に致命的な怪我をしてしまい、ツアーでは彼のドラムを録音したテープを流して、何とか乗り切ります。そんなこともあって、セカンド・アルバム用のデモもあったようですが、1981年末にバンドは解散してしまいます。Leverは、その後になって、Dead Or Aliveに参加したり、HewittはエレクトロニカApollo 440のツアーメンバーになったりしています。
そんな短命だったModern Eonですが、本作品の内容の方も紹介したいと思います。まあ何と言うか、アレンジが独特で、ドコドコしたドラムや効果的に入ってくるシンセやサックス、控えめなギターやベース、それにグリーントーンて囁くようなヴォーカルスタイルは、当時としてはNew Waveだったのかな? ただ日本で言うニューウェーブと違って、ダークながらドライな印象を与えてくれます。歌詞が分かれば、もっと楽しめると思います。そう言う意味では、一時期(”Closer”辺り)のJoy Divisionに近いかも(まっ、それよりはテクはありますが)。ただ曲間にSEのようなシンセによる効果音も挿入されており、2〜3曲が連続しているように聴こえます。B1 “High Noon”だけSynth&Sax&Perc担当のWakelinがメイン・ヴォーカルを取っています。また、B面には先行シングルの曲が多く含まれており(12曲中6曲)、発売当時には、この点がこのアルバムのちょっと残念なところとのレビューもあったようです。私的には、それぞれが良い曲だと思いますので、それはそれで気にならなかったです。個人的には、ヒットしたB4”Euthenics”よりも、B6 “Mechanic”が、ドライブ感があって、気に入りました。まあ、そんなModern Eonの「作り話」を体験してみて下さい。

https://youtu.be/s_04gypMQbU

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