David Prescott “From Chance To Probability”

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実は、これも謎物件なんですよー。いつの間にか購入していました。なので、ちょっと調べてみました。Prescott氏、ボストンに居を構える宅録アーティスト(Home Taperとも言う) なんですが、何と❗️あのルーマニアの現代音楽の巨匠Iancu Dumitrescu氏とのスプリット作品も残しているではないですか❗️それで、彼が言うには、1981年になって、Moogなどのアナログ・シンセが比較的安価になって、誰もがKlaus SchulzeやClasterのような音楽ができるようになったということ、そしてそのような音楽を大学のラジオ局で発信出来るようになったこと、更には、1983-1984年にはTascamなどの会社が、4トラックのカセットMTRを販売し、自宅で録音が可能になったことで、宅録文化が形成されつつあったと言う訳です。彼の認識では、そんな宅録文化は1986年にピークを迎え、同時にメール・アートのように、昔なら発表することも叶わなかった音楽を流通させることが可能になり、家から離れたところに住んでいる仲間(例えばZan HoffmanやMinobu など)とも郵便を通じてコラボできるようになったとのことみたいですが、私の認識ではそのような宅録文化とメールミュージックは1981ー1983年頃では?と言う感覚です。とまあ、アマチュア電子音楽家が活動し易くなったのは事実で、今ではBandcampなどで、一億総「音楽家」時代に突入した訳です。PCとちょっとした機材があれば、誰でも自分の音楽ャ音楽擬を配信できるようになった訳です。と言う訳で、彼は1980年代〜1990年頃まで宅録音楽家として活動していたみたいです。Generations Unlimitedは彼のレーベルでしたが、Conrad Schnitzlerのカセット作品を沢山扱っています。一時期、休止期がありましたが、2014年からレーベル活動を再開しているようです
とまあ、そんな活動をしてきたDavid Prescottですが、本作品は、彼のソロとしてはファーストアルバムになります。A面/B面に一曲づつ長尺の曲が収められています。多分、シーケンサーやリズムマシンは使っておらず、ウニョウニョした抽象的なアナログシンセの多重録音と思われる曲からなります。彼がConrad Schnitzlerにシンパシーを抱いていたのが、分かるような内容です。多分、Conrad Schnitzlerが好きだったのでしようね。ここら辺の宅録文化は一度、検証してみたいですね。と言うことから分かるように、もし、Conrad Schnitzlerが好みであれば、今回紹介したDavid Prescottの作品も気に入ると思いますよ。一度、聴いてみて下さい、 

本作品はYouTubeに無かったので、Ianc Dumitrescuとのスプリット作品より。
https://youtu.be/XmhaaU9pSWw

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