Converter “Coma”

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またまた、テクノイズの本山Hymen RecordsよりConverterをチョイスしました。テクノイズとかHymen RecordsについてはP•A•Lのところでも述べましたので、そちらを参照して下さい。今回、取り上げたConverterは、米国のScott Sturgisのソロユニットで、元々はオハイオでしたが、現在はシアトルで活動しています。この手の音楽をやっているアーティストで、米国人は珍しいです。その始まりは、1998年初頭で、Scottがリズムで押していく音楽にインスパイアされて、テクノイズを追求し始めたとのことです。1999年に、ファーストアルバム“Shock Front”をAnt-Zenよりリリースしており、それ以降、伝説的リズミック・ノイズの開拓者DiveやEsplendor Geometricoと同様に、P•A•LやImminent Starvationsなどと共に活動しています。Scottは、そのルーツとしてインダストリアル・ミュージックがあったことを表明しており、自らの音楽を「結構ハードで、ノイズ要素のある電子インダストリアル」であるとしており、ダンス・フロアへのリズムへの浸透と伝播を狙っているらしいです。実際、本作品のトラックはトロントではクラブ・ヒットしたとのこと。彼の音楽は、激流の如き電子音の土砂降りと爆発するようなマシンリズムから成り、それが歪んだパワーノイズ/アナログ・シンセの音の雰囲気を醸し出し、容赦無き音響攻撃を挑んでくると言うことらしいです。その雰囲気と言うのは、偏執狂や強靭或いは恐怖の類とのこと。彼は、そう言った音響効果を更に推し進める為にPain Stationと言う別プロジェクトを米国のハーシュノイズユニットR4とやっているそうです(私は未聴)。また、 Xenonics K-30などとのコラボもやっていますし、最近ではNotimeと言うプロジェクトも始めており、また自分自身のレーベルAuricle Mediaもやっています(レーベルは2008年までは続いていたようです)。
それで、本作品ですが、これはConverterのファースト・アルバムですが、マスタリングが良いのか、迫力満点で、かつ粗野でヘビーなテクノイズを放射しています。前回のP•A•Lと比べると、かなりノイズ寄りなアプローチだと感じました。リズミック・パワー・エレクトロニクスと言った方が良いのでしようか。そこら辺が如何にも米国らしいです(欧州のテクノイズ作品と比べると言う意味でですね)。そうですねぇ、初期のパワ・エレとか1990年代の米国のパワ・エレが持っていた攻撃性とか猥雑性を持ち合わせていると思います。なので、ダンス・ミュージックとしてのテクノイズでは無いですね。対峙して聴くべき「ノイズ」ではないでしょうか?もし、貴方が野蛮なテクノイズを聴いてみたいのであれば、本作品はお勧めです❗️

“Denogginizer (Kill The Brain
https://youtu.be/bdvUSOj9pcc

“Nix”
https://youtu.be/nlwLXy5nkdU

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