V.A. “Colorado”

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久々にRRRecordsの名前、聞いたなあ。と言う訳で、RRRが後期にリリースした、米国地域縛りのコンピの一つ、”Colorado”を紹介しますね。RRRについて少し。RRRは1980年中期よりノイズ専門のレコード店かつレーベルとしてシーンの活性化に寄与してきました。それを運営していたのは、Ron Lessardで、自身もEmil Beaulieauと言う変名でターンテーブル奏者として活動もしていました。そんなRRRは廉価版CD シリーズ“Pure”や既成のカセットにノイズ:ミュージックをダビングすると言う・シリーズ”Recycled Music”或いはサブレーベルとしてStatutory Tapesでも活動していました。慢性躁状態のRonですが、米国の地域別ノイズ/実験音楽のコンピを作り始めます。その一つが、ズバリ、コロラド州に住んでいるノイズ/実験音楽家或いはグループをコンパイルしたものです。各参加者を簡単に紹介していきますね。A1 Architects Office “AO 347.4”です。多分、この中では一番知られているグループだと思います。逆回転のシンセにトランペットやギターなどが緩ーく合わさっていく曲で、後半はマリンバやテープも使っているようで、仄々した音楽が特徴的です。A2 Doll Parts “Before Europe Was A Graveyard”は、シンセを使いながらも、テープやサンプラーを用いた米国地下音楽の深さを思い知ることができます。A3 Chaffed Chunk “無題”で、既成の音楽をサンプリングしてランダムに組み合わせた一種、コラージュのような音楽で、ミキシングの腕が冴えます。A4 Rick Corrigan “Faustfilm: An Opera”より抜粋。ラジオ(?)の様な 電子音が途切れ途切れに再生され、バックでリズムボックスなど配置されている、一種のコラージュかな?後半はトランペットの哀愁で締めています。B1 Joshua Stevens “Alien Space”, “Time Warp”, “Voices of the Wind”の3曲ですが、1曲目、何だろう?この音。管楽器のようなシンセのような。2曲目はノコギリの弓弾き摩擦音かな?シンセかな?3曲目もヴァイオリンのような摩擦音。何れも単音なので、即興演奏の範疇に入るのかな?不思議な音。B2 Little Fyodor “Anthrophobia” で、やっとリズムのある音楽が出てきた。スカスカのリズムボックスとシーケンサーによるミニマルな音を中心にその上を縦横無尽にシンセ(?)がフニャフニャ、ギシギシと走り回っています。B3 City of Worms “Badget”も少しは名前を知っているかも。ドンドコしたEGのようなリズムを前面に押し出した曲で、微に電子音やラジオの音が聞こえるトライバル・ミュージック。B4 Human Head Transplant “That About Wasp It Up For God”ではシンフォニックなシンセとティンパニーの音の間を不明瞭なお喋りのようなテープ音が流れています。知らないアーティストやグループが多かったですが、物理的位置はともかく、それぞれが自分の音を探求していて、大変興味深かったです。また、この地域別コンピシリーズを再開してくれないかな?と言うリクエストで締めたいと思います。

https://youtu.be/k9sic3JI_Kk

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