Holger Czukay “Movies”

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あのクラウトロックの王様Canの中で、最もソロで活躍したのが、この人, Holger Czukay(「ホルガー・シューカイ」らしいです)です❗️このアルバムは彼のファースト・ソロです。Canのところで少しバイオグラフィーは書きましたが、ここでは端折りながら、彼のバイオグラフィーを紹介したいと思います。Holger Czukay、彼は1938年に今はポーランドとGdańskとして知られている Free City of Danzigで生まれました。小さい頃から電子工作が好きだったようです。まだ10代の頃にラジオの修理屋で働いていたようです。その後、1963年~1966年まで、Karlheinz Stockhausenの元で、音楽について学んできました。彼自身はロックに全く興味がなかったのですが、彼が音楽教師として働いていた時に教えていた生徒が、ある日、1967年のThe Beatlesの曲”I am the Walrus”を弾いたのを聴いて、その変わった音楽の構造やAM ラジオのノイズの暴発を感じ取って、彼はVelvet UndergroundやFrank Zappaのようなロックの場での実験に惹かれていきます。1968年にCzukayはCanを結成し、自らはベースを担当しますが、1977年になると、元TrafficのベーシストRosko Geeが、Canのレコーディングやエンジニアリングで加わってきますが、アルバム”Saw Delght”では、Czukayはテープ加工とSEをしただけになってしまいます。その為か、Czukayは創作の上で争いからハズれてしまい、ベースを選んだことを悩みます。そして、Canを脱退した後、一種のトレードマークになった短波ラジオと初期のサンプリングで、多くのコラボ作に参加します。サンプリングと言っても、磁気テープの切り貼りをやっており、この手技を"radio painting"と名付けます。2009年にCzukayは自分の過去作のどんどんCD再発していくレコード会社と揉めて、Claremont 56 Record というレコード会社と契約します。 1983年作"Der Osten Ist Rot"や"1987年作"Rome Remains Rome"及び1993年作"Moving Picture"は、マスターテープが駄目になったことで再発はできませんでした。その代わりに大部分の曲は作り直され、限定盤としてLPで新作としてリリースされています。2018年にはCzukayのソロ作の5CDボックスセット"Cinema"がリリースされます。それにはBrian Eno, Jah Wobble, David Sylvianと共作と未発表曲が含まれています。2017年9月5日にCzukayの死体が見つかります。New York TimesはCzukayはその日に他界したと報道しますが、検死によると死因は老衰とされています。
それで、本作品"Movies"ですが、参加メンバーはRebop Kwaku Baah (Organ), Jaki Liebezeit (Drs, Congo), Michael Karoli (G), Irmin Schmidt (Grand Piano)、そしてCzukayはVo, G, B, Kbd, Synthを担当しており、プロデユース、エンジニア、ミックス、録音と八面六臂の活躍をしています。全4曲入りで、長尺の2曲を含みます。今聴くと、サンプリングはあるものの、聴きやすい音楽になっていますし、当時はB1 “Persian Love”がTVCMに使われていた位です❗️Czukay自身は映画音楽を作りたかった訳ではなく、むしろ映画のような音楽を作りたかったのではないでしょうか?それで、そこかしこに短波ラジオのコラージュ音が挿入されていますが、かなり自然な感じに挿入されており、曲は冗長になることを防いでいます。そんな音の万華鏡のような音楽はどうでしょうか?聴きたくなってきたでしょ?

https://youtu.be/anwLGnGqx2s

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