The Homosexuals “The Homosexuals’ Record”

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今や、ポリコレ的にアウトなバンド名のThe Homosexualsのセカンドアルバムです。アルバムですけど、12㌅で45回転です。このHomosexualsは、元々The Rejectsと言うバンドから生まれたバンドで、1978年に英国南ロンドンで、Bruno Wizard (Dr) とAnton Hayman (G)にJim Welton(B: 後にMike Dos Santosに代わる)が加わってThe Homosexualsは結成されました。元となったThe Rejectsは、初期のパンクバンドで、1976年に美術学校の学生であったJohn HazzardとGlenn HutchinsonがBruno Wizardをドラムとして誘って出来たバンドですが、Brunoはドラムとして新たにHoward Hを加入させ、Glennに代わって、Brunoがバンドのフロントマンになりました。また彼はIan Kaneも加入させます。1977年夏にJohn Hazzardが抜けて、メンバーチェンジを繰り返します。The RejectsはThe DammedやThe Vinrators、999などと対バンしていますが、ステージはかなり暴力的であったようです。BrunoにとってThe Rejectsと言うバンド名はパンクとしての思い入れがあったので、1978年に新体制でやるのであれば、The Homosexualsが良いと提案し、JimとAntonは同意したので、このバンド名で活動を続けることになります。Brunoはスクワッターでしたが、彼等の作る曲は段々、難度の高いコード進行や技巧的なメロディーになっていき、通常のパンクバンドと言うよりもThis HeadやSwell Mapsに近い立ち位置になっていきます。また、彼らはDIY精神を保持したこともあって、中々スタジオ録音が出来ませんでした。そこに、The PoliceやSiouxsie and the BansheesをプロデュースしていたChris Grayのプロデュースで、その兄弟のNigel Grayが運営している16トラックでのスタジオ録音をする機会が巡ってきます。それが1978-1979年頃です。デビューシングル”Hearts in Exile”は2000枚を数日でソールドアウトさせています。1980年にJimが脱退しますが、残りの2人でバンドは継続します。そして、何と!あのRecommend Recordsより、ゲストVoのSusan Vidaも加えて、本作品であるフルアルバムが1984年にリリースされます。異端プログレ・レーベルが何故、彼らの作品をリリースするに至ったかの詳細は不明ですが、このアルバムを聴けば、何となく分かる気がします。このアルバムは、その後にCD再発されています。その後、彼等は偽名を使って活動しますが、2003年にBrunoはThe Homosexualsを再編成して、若いミュージシャンを登用します。更にBrunoは2007年にもMike Dos Santos (B)とTravis Harrison (Dr)とDave Siegel (G)とでThe Homosexualsの別動隊を作っています。その後も活動を続け、現在に至ります。
それで、本作品ですが、Nigel Grayのスタジオ録音とそれ以外のラフミックス音源をコンパイルして作られています。確かに、ギターの音質や「勢い」はパンク的なんですが、曲は3コード・パンクではなく、進行や構成は複雑で、ある意味「シンガロングしにくい」曲が大半を占めます。時にはダブ的なミックスも聴けたりして、飽きませんね。それよりも、そこら辺のパンクバンドよりもテクが違います。はっきり言って上手いんですよ。それをパンクの文脈で語るので、何か違和感を感じるんです。そこにレコメンも目を付けたのでは?と妄想してしまいます。兎に角、パンクにしてパンク有らず!と言う音楽を体験してみてはどうでしょうか?

https://youtu.be/iYSKrSOc69k

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