Borbetomagus “The Rape of Atlanta”

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実は私はジャズと言うジャンルはそれ程好きでは無いし、また余り興味も無いんですが、このグループだけは別格。その名も、Borbetomagus❗️結成してからずっとこのトリオで演奏し続けているNYの怪物です。メンバーはJim Sauter (Sax), Don Dietrich (Sax)そしてDonald Miller (G)のトリオです。1970年代ではBrian Doherty (electronics)が時々加わっていたようです。1979年に、Jim SauterとDon Dietrichの2人のサックス・デュオにDonald Millerが加わって結成されました。今回、調べて分かったんですが、ごく初期にベース奏者としてAdam Nodelmanもメンバーだったことがあるようです。当時、Donaldはコロンビア大学のカレッジ放送局WKCRで番組を持っており、その熱心なリスナーがJimとDonであったようで、結成はすんなりいったみたいです。1980年に自分達のレーベルAgaric Recordsよりファースト・アルバムを出します。その後も、Agaric Recordsを始め、世界各国のレーベルからアルバムやCDをリリースしており、またライブも現在まで続けています。一時期、スイスのサーキット・ベンディング・デュオVoice Crackとのコラボ・アルバムも出しており、割と自由にコラボライブは演っているみたいです。それでBorbetomagusなんですが、途轍もない音量で、ジャズのジャの字も無い程、喧しいジャムセッションを繰り広げてきました。私は彼等の音楽を”Death Jazz”と呼んでいますが、強ち間違ってはいないと思っています。またサックス奏者の2人はマイクをベルに突っ込み、そのマイクにエフェクターやアンプを繋げたりしたり、お互いのサックスのベルを向き合わせて演奏する”Bell Together”と言う奏法も編み出しています。一方、Donaldもテーブル・トップ・ギターをE-Bowで鳴らしたりなど特殊奏法を使います。それらの結果が極めてノイズに近い音塊を成して、我々の鼓膜を徹底的に痛めつけます。元々はジャズ畑或いはフリーミュージック畑での活動だったのですが、この音量なので、全然評価されませんでした。しかし、1990年頃から、大音量での演奏が、当時広く評価されてきたノイズ・ミュージック(特に「ジャパノイズ」)とシンクロして、好評価されてきたのだと思われます。それで、本作品ですが、内容は、2004年10月30日にジョージア州アトランタでのDestroy All Music Festivalでの彼等のライブを録音したものです。A面”Archie Keens For A Moister Veronica”とB面”Jughead’s Prayer Renders Betty Senseless”と曲名は付いていますが、レコードのラベルには何も印字されておらず,まあどちらでもいいかと言うことでしようか? そう言うツンデレなところも良いですよね。内容も推して知るべし。もうノイズ生成機と化した2本のサックスとギターが焼けるマグマのように鳴り響き渡ります。正にDeath Jazz❗️もし,こんな「ジャズ」を聴いてみたいならば、体験することをお勧めします。因みに、最近、Don Dietrichは、チェロ奏者の娘さんとDietrichsと言うユニットでも活躍しています。

[このアルバムはYoutubeに無かったので、彼等のライブを]
https://youtu.be/lcayTQKU4w4

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