Heldon “Heldon IV: Agneta Nilsson"

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やっと入手しました、仏Heldon(エルドン)の4枚目のアルバム”Heldon IV: Agneta Nilsson”です。ここら辺の事情って、私は詳しく無いのですが、本作品は、Heldonの首謀者Richard Pinhas(リシャール・ピナス)の殆どソロのような体裁になっています。Heldonのバイオグラフィーについては前回書きましたので、ここでは極々簡単に。サン=ドニ大学の哲学者Gilles Deleuze (ジル・ドゥルーズ)の学科の生徒であったRichard Pinhasが、Schizo名義をやめて、Heldonとして1974年に結成したグループで、彼以外は流動的なグループです。他のメンバーが流動的とは言え、Richardがいる限りには、誰が聴いてもHeldonと分かる動的平衡を保ったグループと言えるでしよう。そしてその特徴は、常に電子音楽とロックのフォーマットの融合を試みていたと言えるでしよう。また、RichardがHeldonを始めるに当たって、Robert Fripp& Brian Enoの”No Pussyfooting”や同じ仏プログレ・バンドMagmaの一連の作品やあり方或いはPhillip Glassのミニマリズムも参考にしていますが、Heldonはミニマルで力強い電子音と極度に増幅されたギターで、プログレッシヴなインスト・ロックのオリジネーターと言えるでしょう。Heldon自体は1979年に解散していますが、2000年に限定で再結成。またRichardが近年、最後と言われる来日ツアーをしたのも記憶に新しいと思います。
それで本作品ですが,1曲を除き、Richardがギターとエレクトロニクスで参加しており、他のメンバーとしてはPhilibert Rossi (Mellotron), Coco Roussel (Perc & Dr), Alain Bellaiche (B), Patrick Gauthier (mini-moog synth)及びGeorge Grunblatt (Mellotron)と言う顔ぶれです。A-4”Interlude: Bassong”はMichal Ettori (G)とGerard Prevost (B)のデュオの演奏が収録されています。まだ、リズミックと言う訳では無いですが、兎に角、Moogと思われるシンセのシーケンスが心地よい。特にB-1”Perspective IV”での‘Moogi-le-Moog‘ 名義でのRichardの、Fripp調の唸るようなギターとの絡みや一点して伸びやかな旋律も瑞々しくて素晴らしい。そんな心地よいテンションに包まれた電子音楽を触れてみては如何ですか?

https://youtu.be/PRjn-Tooa68

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