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坂本龍一 “B-2 Unit”
まあ、皆さん、坂本龍一氏のことは良くご存知だとは思いますが、私は今まで何故かYMOも含めた、彼のアルバムを避けてきました。YMOも”BGM”しか聴いてませんし。それで、多くのリスナーが”BGM”と本作”B-2 Unit”は良いとの感想を聞いてきましたので、それなら、聴いてみようとなった訳です。坂本龍一氏のキャリアについては、多分、皆さんの方が詳しいとは思いますが、本作までの経緯を簡単に。1979年代に彼は活動を開始していますが、当時は、日本芸術大学の作曲科の学生で、修士まで取得しています。それで、彼は1978年に、細野晴臣氏と高橋幸宏氏とYMOを結成し、その後、破竹の勢いで、テクノポップの王道を作りあげます。また、同時にソロ作もコンスタントに出しており、その一つが、本作”B-2 Unit”です。それ以降の活動については、ここでは控え、本作について述べたいと思います。本作は1980年と言う、特異な年に発表されています。セルフ・プロデュースですが、参加アーティストとして、XTCのAndy Partridge, グンジョウガクレヨンの組原正、大村健司も協力しており、更にはエンジニアにはダブの達人Dennis Bovellの名前もあります。あと、YMOのタンスを操っていた松武秀樹もプログラミングで参加しています。この事からも分かるように、坂本氏は、ダブやその当時出てきたAlternative Musicのコンテンツを、自身の電子音楽のフィルターで解釈しようとしたのではないでしょうか?それ程、ダブの影響は強くはありませんが、それを想起させる瞬間はあります。また、リズムを強調した音処理も同時代性を感じさせます。個人的にはB面最後の曲”the end of europe”のヘビネスが好みです。クラシックの素養のある坂本氏がこのようなロック或いはポップミュージックのフィールドでやっていたことにどのような意味があるのかな?と勘ぐってしまいますが、早々、彼は様々なフィールドで活躍していくのを見て、本作は正しく「1980年の音楽」であったと言えましょう。それにしてもジャケは「ん〜」です。
A1 “Differencia” (2:04)
A2 “Thatness And Thereness” (3:27)
A3 “Participation Mystique” (6:41)
A4 “E-3A” (4:45)
B1 “Iconic Storage” (4:43)
B2 “Riot In Lagos” (5:40)
B3 “Not The 6 O'Clock News” (5:02)
B4 “The End Of Europe” (4:57)
https://youtu.be/UPcz-XTvigE?si=1QoEItY54tfAw9cN
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