Merzbow “Material Action 2: N.A.M”

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新年早々、やっぱりこれが原点です、Merzbowのファースト・アルバム”Material Action 2: N.A.M”❗️リリース前の情報では、本作の前に録音した作品がFred Frithのライナー付きで、ファースト・アルバムとしてリリースとのことでしたが、それは叶わず、本作品がMerzbowのファーストになりました。元々、Merzbowは多作で、本作以前から多数のカセット・アルバムをリリースしてはいますが、レコードとしては本作がファーストに相当します。この時期のMerzbowは秋田昌美さんと水谷聖さんのデュオでしたが、基本的には秋田さんのソロに近い形で録音などの行っていたみたいです。前回もバイオグラフィーは少し書きましたので、そちらをご参照ください。結成は1979年、1980年に自身のレーベル”Lowest Music & Artsより、”Fuckexercise”カセットをリリースしたのが、一番最初で、翌年より”Collection”シリーズや多数のカセット音源をリリース。この音源の一部を池袋のアール・ヴィヴァンで購入し、聴いた時に、私は震えました。何となく、それまでのノイズ・ミュージックに関係した海外のアーティストやグループで(T.G.やWhitehorse またはM.B.など)はシンセなどの電子楽器を使っていることが多かったのですが、Merzbowの提示した「ノイズ・ミュージック」は、ヴァイオリンなどの生楽器や既存の音のテープ操作/加工とを組み合わせたもので,しかも曲名の代わりに使用楽器名を付記しただけと言う潔さがありましたから。その後は、自身のレーベル名をZSF Produktと変え、湧き出る泉の如く、カセット作品をリリースし、またMerzbow Null名義でのコラボ・ライブ(ライブでは秋田さんはドラムを担当、水谷さんはオルガンを担当しています)を積極的に行い、またそれもカセット・アルバムとしてリリースしていきます。そして、後々、ノイズミュージックの老舗となるRRRよりダブルアルバムの体裁で1986年にリリースされた”Batztoutai with Memorial Gadgets”で、世界的にブレイクします。それからは皆さんが知っているJapanoise(私自身はこの言葉は余り好きではありません)の始祖的存在となりますので、詳しくは書きませんが、機材の変遷に伴い、cheap electronicsを用いたアナログだったり、Laptopを用いたり、デシ・アナ混合だったりして、膨大な作品を出し続けています。それに伴い、Merzbowは秋田さんのソロプロジェクトとなってきました。
それで,本作品は,今から考えると、ヘルマン・ニッチェ達、ウイーン・アクショニズム派の作品に関係して作られたのかなと想像します。内容は片面づつ各1曲づつ長尺の曲が収められており、それぞれの曲の頭文字を取ると、本作の副題”N.A.M”となります。最初聴いた時に、A面のキリキリしたアコースティックな音とビートを刻まないパーカッシブな音にオルガン・ドローンやヴァイオリンの音が絡む曲にビックリしましたが、今回、聴き直してみると、寧ろB面の方が既にcheap electronicsを用いたハーシュなノイズの萌芽が聴き取れて、新たな発見となりました。やっぱり時間が経って、聴き直すことも重要だなと感じました。ノイズ好きの皆さんも、「轟音ノイズ王」と称される以前のMerzbowに触れてみては如何でしょうか? なお、秋田さんは、現在では、Merzbowをvigan streight edge noise projectと呼んでいます。因みに、本作品での参加メンバーと担当は、Masami Akita (Tapes, Junk Perc, Electro-Acoustic Noises, Organ, Tape Collage)とKiyoshi Mizutani (Tapes, Synth, Vln, Machine Noise)です。こうやって見てみるとテープ音楽からのアイデアでノイズ・ミュージックを作っていたようですね。

A “Nil Ad Mirari” (22:47)
B “Nimbus Alter Magneto electricity” (18:12)

https://youtu.be/RDgqp9I6iow?si=VD_MZJ0OGWvqHpJ0

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