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Emerson, Lake & Palmer “Tarkus”
珍しくプログレの紹介です。今回は皆んな知ってるEmerson, Lake & Palmer (ELP)の作品”Tarkus”です。このバンドも私が紹介する必要も無い程、有名ですが、まあ、極々簡単にバイオグラフィーを書いておきます。メンバーはKieth Emerson (Kbd, Synth), Greg Lake (Vo, B, G)とCarl Palmer (Dr)のキーボード・トリオで,結成は1970年です。各人が、それぞれ当時、有名であったグループから参加していることからスーパーグループと呼ばれていました。Kiethは元The Nice、Greg Lakeは元King Crimsonで、元々はこの2人がコアとなって,Atomic RoosterのCarl Palmerをスカウトして、 1970年に結成されています。それまで、ロックの世界ではギターがメインの楽器と考えられていましたが、ELPはその既成概念を崩すかの様に、パーカッシブなオルガン演奏とリズム隊で、先鋒を切り、多くのキーボード・トリオの見本になります。それと、それまでは、多くのキーボード奏者はシンセサイザーは実際にライブで演奏する楽器とは考えられておらず、宅録の為の機材と考えられており、またミュージック・コンクレートなどでしか使われないものとの認識していましたが、Gregの提案で、KiethはMoogシンセの導入を試み、画期的な演奏方法を開発、ロック・バンドにおけるシンササイザーの位置を獲得させる先駆となりました。特に、リボン・コントローラーを用いた奏法などは特徴的です。また、オルガンをギターアンプに繋いだり、オルガンで持続音を出す為に、鍵盤にナイフを刺したりと、魅せる演出も開発しています。そして、彼等は1970年にファーストアルバムを発表。その後、セカンドアルバムである本作品をリリース、本格的にシンセを導入したロックアルバムとして、高い評価を受け、メロディ・メイカー誌で首位を獲得しています。翌年、ライブ録音されていた「展覧会の絵」がサードアルバムとしてリリースされ、英国・欧州ツアーや米国ツアーもこなしています。1974年に一時ELPとしての活動を停止し、Kiethはソロ&GregとCarlの形でアルバム「ELP四部作」を1977年にリリースしていますが、1980年2月にELPは正式に解散を表明します。その後、各人はソロ活動を開始。2010年7月15日に一夜限りの再結成ライブが行われますが、その後、2016年3月にKiethが、同年12月にGregが癌で死亡してしまいます。ザッとこの様な経歴となります。
それで,本作品”Tarkus”ですが、このアルバムはKiethのパーカッシブてややダーティなオルガンの演奏と唸りまくるMoogシンセがかっこ良いのは勿論ですが、Gregのベースが骨太で,変拍子も含めて、ずば抜けたグルーヴを出していることも特筆すべき特徴だと思います。特にA面全部を使って組曲風にアレンジされたタイトル曲はカッコいいです。ここら辺のキーボードの演奏は、意外とThe StranglersのDave Greenfield等にも影響を与えている様にも思えます(勿論、タイプは違いますが)。B面ではKiethのホンキートンクなピアノ演奏も聴ける曲”Are You Ready, Eddy?”もありますが、小曲が6曲収められています。その為か、B面はよく言えば「ヴァラエティに飛んでる」とも、悪く言えば「散漫な印象」とも言えますね。個人的にはこのアルバムはA面推しですね。久しぶりに聴きましたが、このような音楽がメジャーだったシーンがあったのか!と感慨深いものがありますね。皆さんも、もし興味がありましたら、聴いてみて下さい。
A1 “Eruption”
A2 “Stones Of Years”
A3 “Iconoclast”
A4 “Mass”
A5 “Manticore”
A6 “Battlefield”
A7 “Aquatarkus”
B1 “Jeremy Bender”
B2 “Bitches Crystal”
B3 “The Only Way (Hymn)”
B4 “Infinite Space (Conclusion)”
B5 “A Time And A Place”
B6 “Are You Ready Eddy?”
https://youtu.be/9t1rh_740SI?si=UIgkWkC8y_9us5bX
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