Savage Republic “Tragic Figures”

0

1980年代にフランスからポストパンクやインダストリアルを扱うレーベルSordide Sentimentalの第一弾としてリリースされたのが、このアメリカのSavage Republicです❗️このバンドは、元々、UCLAの学生であったBruce LicherとMark Erskineが1980年初頭に結成したAfrica Corpsを母体にして出来ました。この直後、前述のフランスのレーベルからのオファーがあり、ファーストアルバムである本作品をリリースしています。その時のメンバーはBruce Licher (G, B, Perc, Vo), Jackson Del Rey (Vo, G, Perc), Jeff Long (Vo, B, G), Mark Erskine (Dr, Perc, bongos, Vo)で、その後、Robert Loveless (Kbd, B, mandolin, Perc)加入したようですが、欧州ツアー後にLicherが抜けて、Ethan Port, Thom Fuhrmann, Greg Grunkeがメンバーとなり,2002年の再結成時には最終的にThom Fuhrmann, Ethan Port, Alan Waddington, Kerry Dowlingの4人組になりました。元々のバンドの首謀者であったLicherは自身のレーベルIndependent Project Recordsを一貫して運営しており、本作品も最初は自身のレーベルから1982年にリリースしていました。その後、欧州ツアーの時にSordide Sentimentalからリイシューの依頼を受けて、再発されたと言う経緯です。また、その後の1983年に"Film Noir"と言うシングルを出すのですが、この曲は、ギリシャ人監督Mikis Theodorakisの映像作品"O Andonis"に使われており、これで世界的な評価を受けることになります。その後も、多少のメンバーチェンジもありましたが、マイペースで活動しており、8枚目のアルバム”Jamahiriya Democratique et Populaire de Sauvage”をリリースする直前の1988年にBrad Lanerが加入していますが、1990年にバンドは一旦解散してしまいます。再結成は2002年にLicherを中心に行われますが、前述のように、ツアー後、Licherは脱退します。その後も、作品はリリースされて、今でも活動しているとのこと。
それで本作品についてですが、メンバーの担当楽器やその前身バンド名から分かると思いますが、パーカッシヴで、かなりトライバルな音楽をやっています。ここら辺はアメリカのHaunting LodgeやCrash Worshipなどとも共通性があると思われます。勿論、前述のパーカッションと言うのはメタパーで、久しぶりに聴き直しましたが、ベースのゴリゴリした音と共に、メタパーの乱打がトライバルにドライブするカッコいい音楽です。本作ではそんなに感じないのですが,中東風のメロディもポイントかと。当時のTrouser Pressでは「ドラッギーなベース音から成るマシンリズムにインダストリアルなドローン音が絡まった音楽で、丁度、ハロウィンのホラー映画での叫び声や、民族的或いは南国風パーカッションが盤面に刻み込まれている。」と評されていました。A面よりB面の方が、実験的ですね。でもA面1曲目のドライブするリズムがかっこいいです。そんなカッコいいアルバムなんですが、日本ではあんまり人気ないのが残念です。この機会に、是非聴いてみてください。

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=PLpJ4hSKuh3nVynMQ7DB6HLRrnqHoY5hFO

#SavageRepublic #TragicFigures #SordideSemtimental #Industrial #Tribal #IndependentProjectRecords

Default