Hastings Of Malawi “Visceral Underskinnings”

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この前、ご紹介したHastings Of Malawi (以下HOMと表記)ですが、HOMのアルバムを持っていたことを持っていたことを思い出して、発掘しました。本作品”Visceral Underskinnings”は、彼等のセカンド・アルバムに当たります。Nurse With Wound (以下NWWと表記)のオリジナル・メンバーで1990年代初頭まで在籍していたHeman Pathakと、NWWの1stアルバムにも参加しているDavid HodesとJohn Grieve(によって結成された英国ダダイスト・グループが、このHOMです。彼等のファースト・アルバムでは、1981年のある夜、スタジオで、ドラム、クラリネット、シンセ、ピアノだけでは無く、スタジオに置いてあった古いレコード、料理本、電話帳や電話と言った非楽器も用いて録音をしたとか。彼等のバイオグラフィーは前回、ご紹介しましたので、そちらをご参照下さい。
それで、HOMのセカンド・アルバム”Visceral Underskinnings”ですが、両面とも1曲ずつで、また曲名も記載がありません(ただし、Metalator 1 / Slowly Eric (ゆっくりとエリック) / Idealised Freedom Lament // Metalator 2 / Concrete Voluteとの記載が裏ジャケにある)。と言う徹底振りで、ファースト・アルバムを1981年にリリースしてから、何と35年振りに、本作品でもあるセカンド・アルバムが出されたと言いますから、そのマイペース振り(?)は凄いですね。彼等にとって、本作品は、40分に渡る光源の無い映画(つまり映像の無い映画)であり、電話や電子機器の発達した現代社会における人間の状態を反映させたものであるとのことです。何とそこには、米国初代大統領のGeorge Washington Johnsonの声やMalawiの初代大統領Dr Hastings Bandaの声も使われているらしいです。それらは、コンピュータ音楽とか声の合成とか冷戦時代の各局の放送とか米軍の武器の音とかを録音して、彫刻のようにHOMが30年以上かけて作り上げた作品な訳です。HOMは、サウンド・アートと音楽の交わるグレーな立ち位置に留まっていますが、HOMはその一方に属することを嫌い、またどちらにも良い顔をする訳でもないです。この立ち位置にある作品は、決して聴き易い作品ではなく、聴く者がその意味を解読しようが、解読しまいが関係がないとのことです。と言う訳で、内容の詳細も先述した通り、A面は、物音系の音とか金属製の音の連なりから始まり、古いレコード音へと急変し、電話のコネクターのクリック音や再びの古レコード音、更に、ドローン様の持続音へ。そして、電話交換手の声やプッシュ式電話の音が続き、やがて逆回転や正体不明な物音へと変容し、またまた古いレコード音へ。更に、重い重力音が唸り出し、どんどんと電磁気音へ、更に音響詩の男性の声とテープ操作とオルガン。更に土着民族の踊りや女性ナレーションになり、A面は終わります。B面も、金属製の音や唄いで始まるも、モーター音のような持続音へ。そして、キーボードの即興のような音に急変し、また日本語のナレーションと動物の鳴き声へ、更に、金属製の音へと移ろい、低速回転の男性の声に変容していきます。何かを燃やす音から散歩する音、更に人の声等がブレンドされ、再び、金属箱の音や水音に代わり、段々とテープ操作された人の声とストリングスへと移行、グチャグチャになった所で、罵倒する声や囁き、それに正体不明の物音に変わり、やがて囁くような微音へと落ち着いて終わります。今回、敢えて、内容を具体化して書いていますが、こんなことは無視して、音の万華鏡/紙芝居のようなHOMの音楽を堪能して下さい‼️NWWとの比較も面白いかも? 感じるのはあくまで貴方自身です❗️

Side A
https://youtu.be/yz2aSXo1fzI?si=_B6x9muUK3MXvtsE

Side B
https://youtu.be/36R3X72i26k?si=P9sfCX6l-hiOytE6

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