押尾コータロー featuring William Ackerman (Billboard Live TOKYO, 2018年07月14日, 2nd show)

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 あれは17だったか18だったか・・・Simon & GarfunkelやThe Beatlesあたりをアコギで弾けるようになり、月並みに60年代~70年代初期のブリティッシュ・ロックのギター・ヒーローのコピーをやってる頃の話です。兄貴の多彩な友人があるときWilliam Ackermanを弾いてくれました。オープン・チューニングといえばAとかEとかしか知らなかった頃でしたので、衝撃のチューニング・衝撃の音色でした。その後、William Ackermanの楽譜をお借りして数曲ほど頑張って練習して覚えました。William Ackermanの曲って、ギターの上手い人の前で弾いてもヘタがバレにくいんですよね。おかげで結婚式の余興などで人前で弾いたことも何度か・・・。

 押尾コータローが最初に3曲ほど披露した後、紹介されてWilliam Ackermanがステージに上がりました。20歳以降は田舎にいたのと、Windom Hillが衰退し、William Ackermanが日本に来なくなったので、ナマでWilliam Ackermanを見るのは今回が初めてでした。とても普通に年を取っていて、とても穏やかな感じでした。Michael Hedgesが「次に来る時まで置いておいて」とWillにギターを預けた1週間後に交通事故で亡くなったというエピソードが披露された後でそのギターを使って1曲。ほか演奏された曲の大半が初期のベスト盤 "Passage" に収録されているなじみ深い曲でした。

 Willはもともと押尾コータローのようなダイナミクスに乏しい地味な作風ですし、また技術的にもかなり衰えた感じでしたが、穏やかで優しい和音をフィンガーピックによる硬質な音で奏でるというやり方はとても個性的で(初期のマイルスがハーマン・ミュートでバラッドを奏でたのに似ているように思えますね)、とても感動的なステージでした。出来れば、全曲ソロで聴きたかった。。。

 アンコールが終わり、ステージを去るときに通りすがったWillにサインをもらいました。実は事前にメッセージを添えて差し入れをしてあって、「デビュー作のプロモ盤を持ってきているから、機会があって気が向いたらサインしてね」と書いておいたんですけどね。

 そのあとでステージで通訳をしていらした方が来て「よくこんな珍しいレコードをお持ちですね」と話しかけてきてくださいました(このレコード、日本で流通した時のデザインとは異なっております)。話が何度か中断されたので中途半端になってしまいましたが、1983年に初めて日本にWindom Hillレーベルの音楽が入ってくるときに関わっていた方のようでした。Willの横にサインしてくださいよとお伝えしたんですが固辞されてしまいました。。。ちょっとあまり見ないような品のいい紳士で、もう少しゆっくり話しがしたかったなぁ・・・。

 ちなみにセットリストは、こんな感じでした。
(押尾コータロー、1曲も知らなかったので。。。)

1 ?
2 Legend ~時の英雄たち~
3 MOTHER
4 ?
5 The Impending Death of the Virgin Spirit
6 The Bricklayer's Beautiful Daughter
7 Processional
8 ?
9 ?
10 Hawk Circle
11 ナユタ<アンコール>

Willのアルバムとしては、デビュー作よりもセカンドの方が好きです。
https://www.youtube.com/watch?v=auQNLn0LLkY
https://www.youtube.com/watch?v=9hielrco_1o
https://www.youtube.com/watch?v=SPv2O-Pe-Lw
https://www.youtube.com/watch?v=L8hJ5BiwbCM
https://www.youtube.com/watch?v=OxaxByL8R5M

なお、この写真のレコは「真のオリジナル」ではありません。おそらく、オリジナルが売れたため大きな会社となった際に作られプロモーションを行ったときのものと思われます。。。この盤でも相当レアなんですけどね。

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