- Cookie-Records Museum
- 1F メイン・ストリーム・ロック~ポップスのプロモ盤
- Big Brother & The Holding Company / Cheap Thrills (US, Columbia, KCS 9700) <August 12, 1968>
Big Brother & The Holding Company / Cheap Thrills (US, Columbia, KCS 9700) <August 12, 1968>
Big Brother & The Holding Company / Cheap Thrills (US, Columbia, KCS 9700) <August 12, 1968>
(SIDE 1) XSM 137375 -1C
(SIDE 2) XSM 137376 -1C
僕の大好きな歌手です。
ドラッグのオーヴァー・ドーズでわずか27歳で夭逝したジャニス。自由奔放、破天荒で、エゴの化け物と言われたそうです。有名な伝記「禁断のパール」の大半はドラッグやセックスの話ばかりで、ジム・モリスンをウイスキーのボトルで殴り倒し昏倒させて高笑いしていたとか、無茶苦茶なエピソードのオン・パレードです。
ただ、実際のところジャニスは自他共に認める読書家で、ケルアックは勿論、ニーチェ、ファーリンゲティを愛読し、ボードレール、グルジェフ、フィッツジェラルドについても論じていたそうですし、亡くなった翌月のインタビューで父親は「人を信じやすい寂しい子」と表現しました。このレコードを作っているときの状況についても伝記本には「ジャニスは時間を決めたらバンドの誰よりも一生懸命働く完璧主義者だった」と描写されています。
ジャニスというのは、破格の歌唱力を持ってしまったために人生をコントロールできなくなって破滅した、孤独で幼い人間だっんだろうな、と思います。そう捉えて初めて、聴いている方も辛くなるような、あの身を削るような切迫感のある歌声が腑に落ちるような気がします。
https://www.youtube.com/watch?v=guKoNCQFAFk
ジャニスのシグネチャー・ソングと見做されることになった「サマータイム」を、僕は高校を抜け出して通った喫茶店にあった「レーザー・ジューク(レーザーディスクの画像が出るジューク・ボックス)」でリクエストして初めて聴きました。あまりのインパクトにみんなで思わず笑って、何度も流したのを覚えています。
歌詞を読めば普通の子守歌ですが、ジャニスのような歌い方をすれば、意味合いが全く異なって聞こえますね。
"Summertime"
Summertime, time, time,
Child, the living's easy.
Fish are jumping out
And the cotton, Lord,
Cotton's high, Lord, so high.
Your daddy's rich
And your ma is so good-looking, baby.
She's looking good now,
Hush, baby, baby, baby, baby, baby,
No, no, no, no, don't you cry.
Don't you cry!
One of these mornings
You're gonna rise, rise up singing,
You're gonna spread your wings,
Child, and take, take to the sky,
Lord, the sky.
But until that morning
Honey, n-n-nothing's going to harm you now,
No, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no
No, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no, no
No, no, no, no, no, no, no, no, no,
Don't you cry,
Cry.
ところで、このアルバムのオリジナル・タイトル"Sex, Dope & Cheap Thrills"は反マリファナ映画「リーファー・マッドネス」の広告に使われたフレーズで、バンドのサム・アンドリューが気に入っていたそうです。レコード会社から却下されて結局" Cheap Thrills"に落ち着いたというのは有名ですね。
カヴァーのイラストを描いたのは、すでに漫画家としてカルト的な人気があったロバート・クラム。もともと裏ジャケのつもりだったのが、出来が良すぎて表になったそうです。カヴァーを依頼された時にクラムは「会ったときにジャニスのおっぱいをつまんで良ければ」という条件で承諾し、実際にパーティで出会ったときにクラムはいきなりジャニスの胸をつまんだとか。(無茶すぎやろ・・・・。)
最後の写真は、そんなクラムがジャケを手がけたCDを集めてみました。うち2枚はバンド"Les Primitifs du Futur"の作品。有名ではありませんが、クラム自身がバンジョーで参加しているミュゼットのバンドで、なかなか味わいがあります。
https://www.youtube.com/watch?v=tM-zm0caojI
https://www.youtube.com/watch?v=tIWs18Sw2sk
https://www.youtube.com/watch?v=HuVoiJpJdpQ
https://www.youtube.com/watch?v=qUChJP_Kqis
最後に、ファンの人のブログも付けときます。(ジャニス好きの人は、暑苦しいなぁ。。。いや、良い意味で、ですが。)
http://usrock60s.jakou.com/janis.html