PENTAX Auto-Takumar F3.5/35mm

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PENTAX Auto-Takumar F3.5/35mm

このレンズは、1959年に「ASAHI PENTAX K」と「ASAHI PENTAX S2」用にリリースされた様です。半自動絞り機構が搭載されていて、レリーズ時に自動で絞り込んでくれるが、絞りを開ける作業は自分で行う仕組みになっていました。
4群5枚構成で、テッサー型凸の前方に遠く離して大曲率のメニスカス凹1枚を置く配置になっていたのですが、この簡素なレンズ構成は、Kマウント化された「SMC PENTAX F3.5/35mm」となるまで用いられた優秀な物でした。

一般的に、オールドレンズ達は、手間ひまを掛けて基本的にはより良い光状態を探しながら、そのレンズの長所を生かす写し方を楽しむレンズだと思います。現代のカメラは、カメラ任せでほぼオートマチックに良い写真を撮れてしまいますが、最新のカメラやレンズでは味わえない写真の面白さというか醍醐味がオールドレンズの持つ大きな魅力だと感じます。
何より、現代の最新のデジタル一眼と組み合わせて使うと、当時のフイルムカメラでは引き出せなかったオールドレンズの隠れた実力が引き出されなお一層オールドレンズを楽しみつくすことが出来るようになりました。

そうは言っても、この時代の古いレンズは、コーティング技術が貧弱で、逆光には弱くコントラストも落ちやすい傾向が強く、いくら最新のデジタル技術をもってしてもカバーできない事もあります。と言う事で、レンズフードなどを使い光源対策をする事は大切で、見違えるような結果得ることが出来る場合が多いのでフードは必需品と言えます。

【絞りの作動に関する一口メモ】
絞り作動には大きく分けて、プリセット・自動・半自動が有ります。
[プリセット] 使う絞り値をまず決め、絞りの開け閉めは自分で行う。(レリーズと連動しない)
[自動] 使う絞り値をセットするれば、レリーズ時にカメラが自動で絞り込んでくれる。(レリーズが完了すると絞りは開放に自動で戻る)
[半自動] レリーズ時に自動で絞り込んでくれるが、絞りを開ける作業は自分で行う。

今回のレンズの場合、絞りを開ける(開放にする)時には、絞りリングの上にあるレバーを押し込みます。そうすると、カチッと音がして絞りが開放状態にセットされます。
絞りは、羽根の力を利用して絞り込まれるのですが、この「レバー」を押し込むことが羽根に力を蓄えることも兼ねています。そして、下の写真の後玉の下側のピンが押し込まれること(カメラが押し込む)で、所定された絞りまで絞り込む構造となっております。

参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=PNOiukWnD7w
https://www.youtube.com/watch?v=5fMA-YkxipI
https://www.youtube.com/watch?v=mmujJtuw6wI

【概要】
発売開始時期 : 1959年~
レンズ構成 : 4群5枚
画角 : 63度
最短撮影距離 : 0.45m
開放絞値 : F3.5
最小絞値 : F22
絞り形式 : 半自動(開放セットは手動・絞り込みは自動)
フィルター径 : 46mm
大きさ : 53mm(最大径)x33mm(全長)
重さ : 135g

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