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PENTAX Super-Takumar F3.5/28mm 最初期型
PENTAX Super-Takumar F3.5/28mm 最初期型
以前に出品したレンズに、これと瓜二つのレンズが有りました。
「PENTAX Super-Takumar F3.5/28mm 前期型」というレンズです。普通に見比べてもこの二つのレンズを見分けることは難しいでしょう。
一番分かり易いポイントは一つ、絞り環の最小絞り値の刻印にあります。
初期型は、最小絞り値が、F22なのですが、前期型は、最少絞り値がF16となります。
ここが最も明確に見分けられるポイントとなっています。
少し分かりずらいのですが、レンズ銘板にも違いが有ります。先ずフォントが違います。それと表記の配置が異なっています。Super-Takumarの前に製品番号が有るのが初期型、Asahi Opt. Co.の前に製品番号が有る方は前期型となっています。
さらに複雑な点が有ります。初期型にもF16の最小絞り値のレンズが存在しているようです。ペンタックスに良くある話なのですがなんともややこしい!
という事でF22まである一番古いタイプを最初期型と分類しておきます。
これ等の点を見れば見分けがつくという事ですが、やっぱり見分けづらいですね。
当時のレンズメーカーは、短いスパンで製品のアップデートを行っていたようで、このレンズに限らず同じ名前のレンズでありながら多くのバージョンが存在すると言う事が度々見受けられます、ユーザー泣かせと言うか、コレクターにとっては厄介な事ですね。
尤も、こうゆう状況自体がコレクターを引き付けているのかもしれませんが・・・。
特に、ペンタックスのオールドレンズには、こういったカオス状態のバージョンがあふれているように感じます。
ちなみに、この「Super-Takumar F3.5/28mm」レンズには、この初期型、前期型を含め1962年~1966年という短い販売期間の間に実際には4パターン以上のバリエーション(マイナーチェンジ)があるそうです。
このレンズのよもやま話で長くなってしまいましたが、最後に、撮影画像について触れておきます
。開放値がF3.5と決して明るいレンズという訳では無いので、ボケ味はあまり期待していなかったのですが、思っていた以上のボケ味描写でちょっと意外な結果でした。ピントの合っている合焦部分も含めて柔らかい作画と言える写りでオールドレンズらしい絵作りとなっています。
ただ絞り込んでの撮影でも、メリハリの効いた切れの良い写りではなく、ソフトトーンの写りですね。人物写真などのポートレート撮影には良いレンズかも知れません。
現代の切れの良いレンズとは違い、いかにもオールドレンズと言った写真を楽しめるレンズだと思います。
参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=RYhax9QzNNk
https://www.youtube.com/watch?v=wXBcERqzQ8M
https://www.youtube.com/watch?v=MMPOMvG1r0M
【製品概要】
メーカー : ペンタックス
発売時期 : 1962年~
レンズ構成 : 6群7枚
焦点距離 : 28mm
最短撮影距離 : 0.4m
開放値 : F3.5
最少絞り値 : F22
絞り羽根枚数 : 5枚
フィルター径 : 58mm
マウント : M42スクリュウーマウント
サイズ : 61.5X47mm(最大径×長さ)
重量 : 260g