Skeleton Crew “Learn To Talk”

0

ご存知、Fred FrithとTom Coraの超絶テクの2人で全パート完全演奏デュオSkeleton Crewのファーストアルバムです。これを購入したのは、来日ライブを観て、そのライブの凄さに感激したからなのですが、やはり実際に観た後に音だけでは物足りなくて、買ったは良いですけど、余り聴いていなかったんです。今回、久しぶりに聴いてみました。先ずはバイオグラフィーを少し。Skeleton Crewとは1982〜1986年に、Fred FrithとTom Coraをコアメンバーに活動していたアヴァン・ロックバンドで、後にZeena Parkinsが加わっています。元々は、Fred Frithが1981年中盤にMassacreを解散して、英国人Frithは米国人チェリストTom CoraとドラマーFred Maher及び米国人ギタリストTim Schellenbaumと4人組で新バンドとして出発しようとしていました。その初ライブの2週間前になって、MaherとSchellenbaumが2人が肺虚脱になってしまい、FrithとCoraは2人だけでやろうと、つまり2人だけで全パートを演奏することを決意します。Frithは、G, Vln, Kbd, Bass-Dr, Hi-HatをCoraはCello, B, 自作Drsとその他、足で演奏できる楽器を担当しての演奏になりました。これが思いの他、上手くいったので、2人はこの形態での即興デュオとしてSkeleton Crewを始めます。このデュオでの演奏は、多くのオーディエンスを魅了し、一体彼等はどうやって演奏したいるんだと皆が覗き込むようにしていたとの記事もありました。実際に、私も来日公演を観に行きましたが、物凄いテクニックとテンションでした。1982年5月にZürichでM.A.K. Festivalが最初のライブでしたが、その時に、2人はThe MuffinsのDave Newhouseに一緒にやらないかと誘って、トリオとしてのツアーもやっていますが、ツアー終了後、Daveは脱退し、再び2人はデュオとしてツアーを行っています。本作品でもあるファースト・スタジオ・アルバム”Learn To Talk”の製作をスイスで行っています。「たった2人のワンマン・バンド」と評されていましたが、1984年後半にZeena Parkinsが電気ハーブ, Kbd, Perc担当で加入して、1986年に、セカンド・スタジオ・アルバム”The Country of Blinds”をスイスで作製しています。この録音後、このバンドは直ぐに解散していますが、Frithよると「我々は普通のロックンロール・バンドのような音楽をやりたかっただけだけれども、その点から言うと、今は目的が無くなったように思えるからさ。」と言っています。
それで本作品ですが、先述のようにたった2人での「ロックンロール」とのことですけど、まあFrithが普通にロックする訳でもなく、ライブを観た時は、2人が両手両足を使って、ギターやチェロを弾きながら、バスドラ叩いたり、ハイハットを刻んだり、オルガン弾いたと思ったら、今度は歌歌ったりして、凄い緊迫した演奏(Interplay)を繰り広げていました。その後に、本作品を購入して聴いた時は正直、そのライブの緊張感が伝わって来ず、ちょっと残念に感じました。その後、余り聴かなくなったのですが、今回、聴き直してみて、多分、全部即興ではなくて、かなり綿密な作曲と演奏をやっているのだなぁと改めて認識し、その上で、2人の超絶テクによる凄まじさを目の当たりにして感心した次第でおります。あと、所々にフォークロアなメロディとか先述の大統領演説とかのテープ音源とかもインしてきて、当時としてはかなり過激な表現であったのも思います。なお、このアルバムでは、Side FreeとSide Dirtに分かれていて、それに応じた曲がそれぞれの面に収録されているとのこと(私には余り違いは無かったですが、確かにSide Dirtの方が粗い感じに録音されてるなあとは思いました)。そんなトンデモないデュオSkeleton Crewのファースト・アルバムを皆さんも、聴いてみて下さい。頭デッカちな音楽ではありませんので、大道芸を見る感じで聴いて頂ければと思います。マスト・アイテム❗️

“We’re Still Free”
https://youtu.be/t4k152OuDs4

“Learn To Talk”
https://youtu.be/boXsovQYPxg

#SkeletonCrew #LearnToTalk #RiftRecords #RecommendedRecords #FredFrith #TomCora #Composition #FreeImprovisation #TwoMens’Band #Multiinstrumentalist #Guitar #Cello #Organ #Bass #Drums #Vocal #Violin #PoliticalSong #RadicalSong

Default