Japan “Adolescent Sex (果てしなき反抗)”

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New Wave期に突如現れたグラム・ロックっぽい音楽をやっていた、その名もJapanです。赤や金色や緑などの色んな色に髪を染めたメンバーが、毒々しく/怪しく見えて、ショッキングでしたね。それでは、彼等のバイオグラフィーを。結成は1974年に、友達同士で結成したバンドが元になっているのですが、最初はDavid Sylvian (G, Vo), Steve Jansen (Drs: Davidとは実の兄弟)とMick Karn (B)のトリオで、最初に演奏したのが、Mickの兄弟の結婚式でした。その後、Richard Barbieri (Kbd)が加入し、最終的にはRob Dean (G)も加入して、Japanが結成されます。バンド名の由来ははっきりしたものはありません。仮にそう呼んでいたのが、そのまま正式なバンド名になったようです。それで、1977年に、独逸のディスコレーベルHansa-Ariolaと契約します。この頃はグラムロックにファンクの要素を掛け合わせたような音楽をやっていました。1978年3月に、ファーストシングルとして”Don’t Rain on My Parade”のカバー曲をリリースし、その1ヶ月後に本作でもあるデビューアルバム”Adolescent Sex”をリリース。バンドの宣伝が彼等の「中性性」を前面に押し出した為から英国では人気はなかったです。一方で、日本ではそこそこ人気が出ました。1978年8月にはセカンドシングル”The Unconventional“を出しますがチャートインせず。しかし11月に米国ツアーをやっている為か、米国リスナーにはそこそこ好評価されていたようです。それで次のアルバム”Obscure Alternatives”をリリース。音楽的には成長し、”The Tenant”では、”Low”期のDavid BowieとErik Satieのピアノ作品が融合したかのようだと評されますが、相変わらず商業的成功はみられませんでした。英国以外では概ね高評価で、特に日本では絶大な人気があり、来日時は武道館でコンサートを開いた位です。1979年には、バンドは、ユーロ・ディスコ・プロデューサーGiorgio Moroderと共同で録音し、シングル”Life In Tokyo”をリリース。音楽性は全く変わっており、ギター中心のグラムロック風からシンセを多用したNew Wave風になっていますが、それ程売れなかったみたいです。しかし彼等は、1979年に先のシンセを中心にしたNew Wave的アルバム”Quiet Life”をリリース。このアルバムは彼等にとって初めて英国アルバムで、チャートインしますが、ピークで72位までで、それも翌週にはチャートアウトしています。その後、バンドはHansa-Ariolaを去り、Virgin Recordsと契約し、2枚のアルバムをリリースします。それが、1980年の”Gentlemen Take Polaroids” と1981年の”Tin Drum”です。これらのアルバムでは、新しいリスナーの獲得と新しいタイプの楽曲を作り上げたのを、同時に、英国で流行ったニューロマンティック・シーンの台頭もあって、Japanの評価が上がります。ただ、Davidは「Japanはニューロマンティック・シーンとは関係ないね。」と言っていますが、この流行りが、Japanの再評価に寄与したのは間違いないでしょう。その後、Davidは他の活動を始め、アルバム”Gentlemen Take Polaroids”をリリースした後に、Rob Deanが脱退しており、Mick Karnもソロ活動に入ります。Mickは1982年中にバンドは解散するとの声明を出しています。その後、1982年に行われた最後の“Sons of Piobeers”ツアーで欧州、英国、極東において演奏していますが、この時は、一風堂のMasami Tsuchiya (G, Kbd)でゲスト参加しています。なお、Mick Karnは2011年1月4日に他界しています。ザッとJapanの経歴はこんな感じです。
それで、内容ですが、グラム・ロックっぽいと言えばそうなんですが、Davidの粘りのある粘着質なVoが全体に行き渡っており、これは流石に賛否両論あるだろうなと思う訳です。或いはこれを最近流行りのBL系とも捉えることは可能でしょうね。曲はNew Waveの淡白でミニマルなものとは異なり、割と展開に富んだものが多いです。まだキーボードが控えめである分、ギターやVoに重きが置かれており、それが、グラムっぽさと関係したいるようです。ドラムの跳ねるような音もそれを支えています。この時代にしたら、突然変異のような違和感がありますね。ここら辺は好みの問題でしょうか?私は今回、聴き直しても、何か引っかかるところはありませんでしたねぇ。寧ろ、電子音楽期のJapanを聴いてみたくなりました。これは本当に私個人の感想なので、皆さんの中には、きっと気に入る方もいると思いますので、興味を持った方は、聴いてみて下さい。

https://youtu.be/mZ36ZAOr_VQ

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