- Kinky Musik Museum
- 3F Underground music: USA
- MX-80 Sound “Hard Attack”
MX-80 Sound “Hard Attack”
皆さん、覚えているかな?以前にRalph Records主催のオムニバス・アルバム”Subterranean Modern”を紹介した時に、参加していたパンドの一つが、MX-80 Soundだったことを。そんなバンドのファースト・アルバム”Hard Attack”です。私の持っているのは再発盤です。そんな彼等の音楽は当時はジャンル分けし難く、art rock, acid punk, noise rock, experimental rockなどと呼ばれてきました。先ず、彼等のバイオグラフィーをちょっと書いておきます。1974年に米国インディアナ州Bloomingtonで、Bruce Anderson (G)とDale Sophiea (B)によって結成されています。2人はBloomington’s Screaming Gypsy Banditsのメンバーで、2人とも現代音楽やCaptain BeefheartなどのAvant Rockが好みであったようです。1975年に彼等は直ぐに2人のドラマーJeff ArmourとKevin Teareを加入させます。1976年に”Bloomington I”に曲を提供、同年Rich Stim (Vo, G, Sax)とDave Mahoney (Dr)が加わりますが、Keven Teareは脱退します。以後、BluceとRichが曲作りをする事になります。しかしライブハウスでは演奏出来ず、主にMonroe County公衆図書館の日曜コンサートでレギュラーで演奏しています。1976年にはBar-B-Q Recordsより、最初のスタジオ録音(Gilfoy Studio)で、”Big Hits: Hard Pop From The Hoosiers“EPをリリースしています。プロデュースはMark Binghamが行っています。このレコード評は英国の雑誌に載り、それを読んだIsland Recordsの営業Howard Thompson が直ぐに契約します。そこでデビューアルバム”Hard Attack”をGilfoy Sudioで、Mark Binghamのプロデュースによって録音しますが、このアルバムは欧州だけで販売されていましたので、商業的成功には結びつかなかったようです。レコード評ではHeavy Metal Art Band”だとかArty Heavy Metal Bandと呼ばれていたようで、「後のノイズ・コアを基準となるような自由度」を持ったアルバムとも評されています。1978年にバンドはSFに活動の拠点を移します。その年には、「白い暴動」と呼ばれたDan Whiteの銃乱射事件や人民寺院での多量自殺が起こった年でしたが、バンドは漸くライブハウスで演奏することができました。ただ、GermsとかDils, Avengersのかのパンク/ニューウェーブパンドではなかったこともあって、観客は醒めた目で観ていたようです。そんなこともあってJeff Armour (Drs)は速攻で脱退し、バンドは4人組に戻ります。1979年に、The Residentsは、彼等にRalph Recordsと契約するように促し、1980年にアルバム”Out of the Tunnel”を、1981年にはアルバム”Crowd Control”をRalph Recordsからリリースしています。Ralph Recordsとの契約が終わった後に、パンドはMX-80と名前を短縮しますが、その理由は不明です。1984年に、元MutantsのMarc Weinsteinがドラムで加入し、ダブルドラム体制に戻ります。次の年には元MutantsのJim Hrabetin (G)に加入しています。1994年には、シカゴで行われた、Steve Albiniの”PineTar .406” コンサートで演奏しており、翌年にはバンド史上最も暗いアルバム” I’ve Seen Enough”をリリース。2006年にはドラマーのDave Mahoneyが他界します。2022年1月には、パンドのリーダーであったBruce Andersonが他界していますが、バンド自体は継続されているようです。
それで、本作品”Hard Attack”ですが、ダブルドラム編成での演奏になっています。確かにバタバタと重めのサウンドで、最初はやや粘っこい印象を持ちましたが、これ聴いているとクセになると言うか、確かにハードロックの亜流としても、おかしくないよなあと思います。Voは時にスポークン・ワードのような部分もあり、全体的にメロディアスでは無いですが、そこら辺がクセになるポイントでもあるのでしょうか?また、また、ギターも変速チューニングされているみたいで、その無調で金属質なギターと交差するダブル・ドラムで、押し切ろうとしているのはカッコいいです。一方で、このバンドが未だに現役であることにビックリしました。まあ、Sonic YouthやSteve Albiniには影響を与えていますね。こう言うカテゴライズ出来ないバンドが米国の地方から出てくるのは、流石、広大なアメリカンですね。皆さんもそんなアメリカン・レジェンドの音楽を聴いて見て下さい。因みに、この時のメンバーは、Rich Stim (Rhythm-G, Organ, Sax, Vo), Bruce Anderson (G), Dale Sophiea (B, Back-Vo), Dave Mahoney (Drs, Back-Vo), Jeff Armour (Drs)に加えて、Mark Bingham (Back-Vo)も参加しています。
A1 “Man On The Move”
A2 “Kid Stuff”
A3 “Fascination”
A4 “Summer 77”
A5 “PCBs”
A6 “Crushed Ice”
A7 “Tidal Wave”
B1 “Checkmate”
B2 “Facts-Facts”
B3 “You're Not Alone”
B4 “Civilized / Demeyes”
B5 “Afterbirth / Aftermath”
B1 “Checkmate”
https://youtu.be/A6dC900ZZI0?si=KJRVYPH8i7rkEQoP
[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_nsZF1544ilhj82zlQ_-wnp-97xv12hoQI&si=3efxBtE5eE6BF7zn
#MX-80Sound #HardAttack #SuperiorViaduct #IslandRecords #ArtyHardRock #PostPunk #DoubleDrums #AtonalGuitars #RichStim #BruceAnderson #DaleSophiea #DaveMahoney #JeffArmour #Guest #MarkBingham