Missing Foundation “1933 Your House Is Mine”

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連続してMissing Foundationのまたまたの登場です。1988年にリリースされた彼等のセカンド・アルバムで、この1988年と言うのが、このアルバムを聴く際のポイントになります。と言うのは、1988年8月6-7日にかけてNYCのマンハッタンにあるTompkins Square Parkて、暴動がおこります。場所は、丁度、マンハッタンのEast VillageとAlphabet Cityの間にある公園なのですが、そこから、ヤク中、ホームレス、不法居住者やバンクスといった人々が締め出しをくらい、その為、その一帯に夜間外出禁止令が発動され、その締め出しに対する抗議者と警察の間で衝突が起こったという事件です。傍観者、活動家、警察、近隣の住民、ジャーナリストもこの暴力的な暴動に巻き込まれていますが、一方で、警察の過剰な暴力的態度や行動も問題視されています。その時に、このMissing Foundationは「パーティは終わりだ」を意味するロゴを町中に描いていますし、元々、スクワッターなので、この暴動は自分達の生活にも関係していたとのことです。この事件に関係して、このアルバムがリリースされたとされています。
音楽的には、前作のファーストアルバムを上回るハイ・テンションな音楽を演奏しています。多分、ライブ録音に近い形で録音されており、それを編集しているのだと思います、特にA2 “Burn Trees”で聴かれるキ◯ガイの雄叫びのような、全てを説き伏せるヴォーカルとバックのメタパーやベースを使った演奏は、鳥肌もんです。またB1”Jameels/Turmoil”での執拗なリフの繰り返しとアジるヴォーカルの組み合わせはこの世のものとは思えない程の迫力があります。B2 “Your House Is Mine”は、スクワッターにとっても、先述の暴動に関係が深い曲です。またB4 “Message From Hell”では、幼い女の子の声のみの曲ですが、これも痛烈な皮肉になっているようです。と言う訳で、Missing Foundationにとっては、特別な思い入れのあるアルバムだと言えるでしょう。そんなバックボーン無しでも、彼等の音楽の迫力と説得力は充分だと思います。そんなアルバムですが、米国の闇が凝縮された内容なので、聴く際にはご注意下さい。

https://youtu.be/uRkuVVpgmQo

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