Naoki Kasugai “Normal Electronics”

0

Twitterで、DD. Records関係で知り合った名古屋のNaoki Kasugai (春日井 直樹)氏から直接購入した1枚がこのアルバムです。DD. Recordsについては前回の書きましたが、復習として、簡単に書いておきますね。1980年初頭〜中頃の間、鎌田忠さんによって完全「アマチュアリズム」の元に運営されていたカセットレーベルで、当初、鎌田氏は山梨大学に在籍していたので、山梨を拠点に、郵便を利用して、カセット代&A4版コピー4面分コピー代&郵送料だけで購入可能なレーベルとして活動していました。鎌田さんが、大学卒業後、就職の為、名古屋に移りましたが、DD..Recordsとしては最終的には200本以上の作品をリリースしていました。海外でも噂が立ち、一部の作品は米国Aeonが配給していますが、名古屋に移って、暫くして鎌田氏は連絡が出来なくなると言う状態になり、そこら辺でレーベルは終わっています。理由は不明。そんなDD. Recordsは 4本程、”Omni”シリーズと言うオムニバス・カセットをリリースしており、私も2曲で参加したことがあり、そこで、春日井氏の音楽を聴く機会がありました。その時の印象、カッコいいインダストリアル! 結構、私は気に入って何度も聴いていました(この曲は以前、紹介した春日井氏の”DD. Records Works Part One”に収められていますので、聴いてみて下さい)。まあその時は、春日井氏の音楽にその一曲で惚れていました。その後、SNSで、春日井氏を含むDD. Records関係者数人と知り合うことが出来、その関係で、彼の作品を購入する経緯になった訳です。彼は、サイケと電子音楽とインダストリアルとを縦横無尽に移動していますが、その中ても、本作品はインダストリアル・ノイズ(宅録パワエレ?)寄りの作品で、2010年録音ですので、新録だと思います。Esplendor Geometrico を思わせるリズムボックス(多分、Roland TR-606?)、ナチの演説テープ、(時にはM.B.をも思わせるような)シンセやオルガンによる電子音と曲によっては本人のVoがガッツリ組み合わさって、1980年代のインダストリアルや欧州パワエレをも想起させる様な内容になっています。ノイズかと言うと、2000年代の「ノイズ」では無いんで、1990年代以降のJapanoiseとは断絶しているとは思いますし、また、歌モノ的な要素もあって、T.G.やSPKの初期インダストリアルとの共通点があります。また、The Residents的風味もあり。2010年代に、地方で、インダストリアルな音楽をやっている人はいるかもしれませんが、彼は矢張りアタマ一つ、いや三つ、四つ位、抜きん出てますね。そう言う意味で、楽しめました。また所々にサイケ要素の音も使っていますので、そこは流石ですね。もし、1980年前後のインダストリアル・ミュージックを未体験で、かつ興味があれば、ピッタリですので、是非❗️ また現在、彼は毎日の散歩の音をフィールド・レコーディングした内容に、一点物のコラージュをつけたカセット作品を毎日作り続けており、その意味でも興味深い活動をしていますので、要チェック❗️

“Normal Electronics”
https://youtu.be/5OZTLtKT7Ng

#NaokiKasugai #NormalElectronics #DaytripRecords #春日井直樹 #IndustrialMusic #1980年代 #CollageBooklet #DD.Records

Default