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Francisco López & GX Jupitter-Larsen “s/t”
この組み合わせは思いつかないなあ。スペインの生態学者でありながら、人間の可聴範囲を拡大していくFrancisco Lópezとエントロピーをひたすら推し進め続けるThe HatersことGX Jupitter-Larsenよコラボ作品です。これは、お互いの音素材を交換して、それらを加工し、変調し、新たな音を加えて、最終的にお互いがミックスしたと言う作品だと考えて良いと思います。盤面のラベルに記載がないので、はっきりと断定はできませんが、多分、そう言う相互コラボ作品だと思います。GXサイドは大音量で不明瞭な音塊をループのようでループでないようなノイズを無意味な領域までぶつけてくる曲”9 Minute Glitch”。対して、Lopezサイドは更に曖昧模糊としたノイズを組み合わせ、繊細と言う形容すら出来る組曲風に仕上げた”Untitled No282”。どちらも楽しめる出来栄えだと思います。このような異種格闘技戦は、ノイズ・アーティストならではのやり方ではないなかな。しかしながら、音響工作教授Francisco Lópezと雑音虚無主義者GX Jupitter-Larsenの組み合わせは意外と言えば意外。Phage Tapesの偉業ですね。また、10インチでのリリースもナイスです A Francisco López “Untitled #282” (9:59) B GX Jupitter-Larsen “9 Minute Glitch”’(8:55) [本作品はYouTubeに上がってなかったので、それぞれのソロ曲のURLを貼っておきます] Francisco Lopez “Untitled No281” https://youtu.be/lWZ9GhsP_Gk?si=CUmbqllybKvUeh0o GX Jupitter Larsen “Xylowave” https://youtu.be/OLRezDsazwo?si=rqivOSo-fVVOxLxJ #FranciscoLópez #GX upitter-Larsen #PhageTapes #Collaboration #Untitled#282 #9MinutesGlitch #Electro-Acoustic #HarshNoise
Sound Art / Noise Phage Tapes 不明。Dr K2
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Naoki Kasugai “Normal Electronics”
Twitterで、DD. Records関係で知り合った名古屋のNaoki Kasugai (春日井 直樹)氏から直接購入した1枚がこのアルバムです。DD. Recordsについては前回の書きましたが、復習として、簡単に書いておきますね。1980年初頭〜中頃の間、鎌田忠さんによって完全「アマチュアリズム」の元に運営されていたカセットレーベルで、当初、鎌田氏は山梨大学に在籍していたので、山梨を拠点に、郵便を利用して、カセット代&A4版コピー4面分コピー代&郵送料だけで購入可能なレーベルとして活動していました。鎌田さんが、大学卒業後、就職の為、名古屋に移りましたが、DD..Recordsとしては最終的には200本以上の作品をリリースしていました。海外でも噂が立ち、一部の作品は米国Aeonが配給していますが、名古屋に移って、暫くして鎌田氏は連絡が出来なくなると言う状態になり、そこら辺でレーベルは終わっています。理由は不明。そんなDD. Recordsは 4本程、”Omni”シリーズと言うオムニバス・カセットをリリースしており、私も2曲で参加したことがあり、そこで、春日井氏の音楽を聴く機会がありました。その時の印象、カッコいいインダストリアル! 結構、私は気に入って何度も聴いていました(この曲は以前、紹介した春日井氏の”DD. Records Works Part One”に収められていますので、聴いてみて下さい)。まあその時は、春日井氏の音楽にその一曲で惚れていました。その後、SNSで、春日井氏を含むDD. Records関係者数人と知り合うことが出来、その関係で、彼の作品を購入する経緯になった訳です。彼は、サイケと電子音楽とインダストリアルとを縦横無尽に移動していますが、その中ても、本作品はインダストリアル・ノイズ(宅録パワエレ?)寄りの作品で、2010年録音ですので、新録だと思います。Esplendor Geometrico を思わせるリズムボックス(多分、Roland TR-606?)、ナチの演説テープ、(時にはM.B.をも思わせるような)シンセやオルガンによる電子音と曲によっては本人のVoがガッツリ組み合わさって、1980年代のインダストリアルや欧州パワエレをも想起させる様な内容になっています。ノイズかと言うと、2000年代の「ノイズ」では無いんで、1990年代以降のJapanoiseとは断絶しているとは思いますし、また、歌モノ的な要素もあって、T.G.やSPKの初期インダストリアルとの共通点があります。また、The Residents的風味もあり。2010年代に、地方で、インダストリアルな音楽をやっている人はいるかもしれませんが、彼は矢張りアタマ一つ、いや三つ、四つ位、抜きん出てますね。そう言う意味で、楽しめました。また所々にサイケ要素の音も使っていますので、そこは流石ですね。もし、1980年前後のインダストリアル・ミュージックを未体験で、かつ興味があれば、ピッタリですので、是非❗️ また現在、彼は毎日の散歩の音をフィールド・レコーディングした内容に、一点物のコラージュをつけたカセット作品を毎日作り続けており、その意味でも興味深い活動をしていますので、要チェック❗️ “Normal Electronics” https://youtu.be/5OZTLtKT7Ng #NaokiKasugai #NormalElectronics #DaytripRecords #春日井直樹 #IndustrialMusic #1980年代 #CollageBooklet #DD.Records
International underground music Daytrip Records 2500円Dr K2
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Naoki Kasugai “DD. Records Works 1983-1984 Part Five”
名古屋の春日井直樹氏が、1983-1984年の間にDD. Recordsから出したカセットアルバム6部からのセルフ・コンピもいよいよ最後になりました。当時の音楽志向がより明確になったように思います。今回はノイズ度が高い作品になっているようです。A1 “Medical Point Part 1”の不穏なノイズへの調べと共に、A2 “I’m Home”の高周波ノイズをバックに、接触不良系ノイズとディレイの誤用、そして電化したデレク・ベイリーのようなギターノイズ、時々、怒号と言う明らかにノイズ・ミュージックを意識した曲が続き、A3 “Low Work”でややスパイシーな音楽が、更にA4 “Help Me”の小曲でA面を締めます。B1 “Medical Point Part 5”のホワイトノイズの壁で幕をあけ、B2 “A Different World =Can You Stand Up This Noise?”の濃霧のような音像の中に迷い込みます。まるで初期LustMordのよう。続くB3: “Key-I”は不穏なヴォイスがら印象的。そして、B4 “Down To Hell”では、エフェクトの掛かったリズムボックスとザグザグのギターノイズで締めています。総じて、この”Part Five “ではノイズ度が高く、やや異質な印象も受けますが、Part Oneからずっと聴いてくると、全作品はやはり「1983-1984年の春日井直樹」そのものなのではないか?と思えてきます。そんな土台があって、その後のサイケに流れる道筋が分かるような気がします。私自身もこの時期は方向性を見失い勝ちだったようにも感じており、そのようなシーン(?)で、彼がもがいていたのは想像に難くないと思います。そんな時代を垣間見たあのであれば、このシリーズを聴いた方が良いように思います!さあ皆さん、聴きましょう! この作品もYouTubeにはないので、彼の他の作品を貼っておきます。 https://youtu.be/T-SK-GQV7DQ #NaokiKasugai #DD.RecordsWorks1983-1984PartFive #DaytripRecords #DD.Records #Experimental #Noise #Industrial #宅録
Experimental / Industrial / Noise Daytrip Records 2500円Dr K2
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Naoki Kasugai “DD. Records Works 1983-1984 Part Four”
春日井直樹氏のDD. Records期のセルフ・コンピレーションも第四弾になりました。DD. Recordsを、春日井氏の作品から謎解く作業もここまできましたが、謎は深まるばかりですね。と言う訳で、春日井直樹氏のPart Fourを紹介したいと思います。A1 “The Walls of One Theorist”でのダブっぽい処理のなされたギターとハイハットの絡み合い、それに続くA2 “Monster Battle”での強靭なビートとわん、そしてA3 “Shock !”でのヴォーかルとドラムマシンによる 即興演奏への流れはバッチシですね。B1 “Top News”の逆回転、B2 “5 O’Vkick News”ではフリー系ピアノがインダストリアルな音の上で転がっているような。そしてB3 “TV Study”ではT.G.(特に“Discipline”)を思い起こすようなインダストリアルな力強い曲が。また他の曲では接触不良系のミックスも聴くことができます。と言ったように振り幅が広いのですが、何となくちゃんとまとまっているところがいいですね。一番、インダストリアル色が強いLPですね。 この作品はYouTubeにないので代わりに”Film Music 2”を貼っておきます。 https://youtu.be/T-SK-GQV7DQ #NaokiKasugai #DD.RecordsWorks1983-1984PartFour #DaytripRecords #DD.Records #Industrial #ExpermentalPop #宅録
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Naoki Kasugai “DD. Records Works 1983-1984 Part Three”
DD. Recordsでリリースされていた春日井直樹氏のセルフ・コンピレーション第三弾です。今回は全体の印象は「リズミック」といっても良いんじゃないかなぁ。A1 “Let’s Dance”はタイトル通り「踊ろうぜ!」って言う歌詞だし、曲もファンキーだしね(すこーしだけダブのスパイスあり)。でも何かスネイクマン・ショーっぽい?A2 “They Will Fall A s It Is !”もバッチリとビートが効いてるし。A3 “Sakes=Radio P=“もミディアムテンポながらもリズムが強調されてるし。A4 “Henius Picasso’s Prophecy”はビートは無いんですが、何らかの電子的な打撃の乱打から成ります。B2 “Death Time”はDomeのようなミニマルだけど、冷徹なパルスが感じられます。 B4 “One More Time”は少しだけThe Residentsが入っているような曲ですが、この曲自体は静と動が上手く配置されています。 と、こちらの作品も色々楽しめるように曲が配置されていますが、本作では、リズムボックスなどの多用からよりポップな感じがします。でも決して万人のポピュラリティーを皆さんが感じる訳ではなくて、独自路線を走っています。それが「春日井直樹」ですから。 この作品もYouTubeには無いので、彼の他の作品を。 https://youtu.be/aL5R3XYuDsQ #NaokiKasugai #DD.RecordsWorks2983-1984PartThree #DaytripRecords #DD.Records #ExperimentalPop #Industrial #宅録
Experimental / Pop / Industrial Daytrip Records ¥2500Dr K2
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Naoki Kasugai “DD. Records Works 1983-1984 Part Two”
本作品も春日井直樹氏が、若かりし頃、日本地下音楽界最大の謎DD. Recordsからリリースしたカセット音源から、彼自身がセレクトした曲をコンパイルした曲から成るレコードで、200枚限定です。今回はPart Twoになります。こちらの作品はどの曲も知らなかった曲なので、純粋に楽しめました。A1 “Frustration”ではギターとベースのユニゾンから成るミニマルな展開が面白いてす。A2 “Escalation”は歌詞付きの曲だが、歌詞はちょっと厨二っぽい。がしかし、曲はインダストリアルで良い❗️ A3 “Die Summer”はこれまた諸ポストパンクな曲調で唸ってしまいました。編集しているのか、途中で終わっている感じが残り、フルで聴きたいと思いました。また、B1 “Heathen Beat”の躍動感は飛び抜けているし、B2 “Gray Forest”やB4 “Water”(こっちの方はビートレスで実験的)ではメタリックなギターも聴けて、この辺りからサイケへと流れたのかな?とも思ったりします。最後はB5 “A Daily Life”でワルツのリズムになって聴き取り辛いヴォーカル入りの曲で締めます。この作品はセルフ・コンピレーションの割に統一感があり、中々楽しめました。こう言う「何ものにも形容し難い音楽」こそが、真の地下音楽なんだろうと思います。そんな音楽を求めてる方にお勧めします。 この作品とは関係ないですが、春日井氏が関係している実験映画のサントラを引用しています。 https://youtu.be/5UNdKKIPGKg #NaokiKasugai #DD.RecordsWorks1984-1984PartTwo #DaytripRecords #DD.Records #SelfCompilation #ExperimentalPop #Abstract #宅録
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Naoki Kasugai “DD. Records Works 1983-1984 Part One”
名古屋の春日井直樹か、かつてDD. Recordsに残した自分のカセット音源からチョイスした曲を5枚分のLPにまとめ上げたのが、この”DD. Records Works 1984-1984”となります。その第1作目が、本作品”Part One”です。そもそも、DD. Recordsって何?と言う方もいらっしゃると思いますので、簡単に書いてみます。1980年前位にレコードなどを録音してカセットを交換するサークルがあったのてすが、そこから発展して、当時、宅録機材を持っていた鎌田忠氏が中心となって作ったのが、DD. Recordsです。このレーベルは基本的にカセット専門で、購入規模者は、希望作品と一緒にカセット代(クロームテープ!)とデータやアートワークが載ってあるコピー4面分のA4コピー代と郵送料を送ると、希望作品が、ダビングされて送られてくると言うシンプルなシステムでしたが、今ではすっかり「日本地下音楽最大の謎」として噂されるようになっています。しかも、当時から鎌田氏がよっぽどじやないとリリースしないと言うスタンスであったので、最終的に250本位の作品をリリースしています。一部の作品は、80年代には米国Aeonによっても配給されていました。そんな中で、1980年代中頃に就職で名古屋に移った鎌田氏はは 突然プッツリと連絡が途絶えてしまい、DD. Recordsは、以後、都市伝説的に語られるようになってしまいます。 そんな中でも本作品の作者 春日井直樹氏は後期DD. Recordsから作品をリリースしていた方で、当時は高校生であったようです。元々はノイズ/インダストリアルな曲でしたが、どうもその後はサイケがかった音楽に移行していきますが、ここではその萌芽はまだ聞こえてきません。A1 “Image”はDD. Recordsのコンピ”Omni 4”に収録されていた曲で、当時、この曲の完成度に驚嘆し、嫉妬すらしたものです。この曲は所謂インダストリアルで、兎に角かっこいい。それ以外の曲は初めて聴いたものばかりですが、既にアマチュアのレベルを越えた曲作りや録音技術に舌を巻いた次第です。A2 “12 People Died Yesterday”などはThe Residentsっぽい雰囲気さえありますね。ただ、複数の収録アルバムから選んでいる為か、アルバムとしての統一感には欠ける印象です。そこが、ちと惜しいです。”Image”以外にもA面は割とポップ寄りの曲が配置されており、それに対してB面はインストの小曲から成り、ちょっとしたポップミュージックてと実験性を試しているようです。よく考えたら、このアルバムの中で、インストじゃ無いちゃんと歌詞がある曲は2曲しかないですよ!そんなことを軽く超えている春日井氏の世界を一度、体験しては如何でしようか? 春日井氏はこのシリーズのYouTubeを殆どアップするのを辞めたので、このCMだけ。 https://youtu.be/ISZZm5wD_y4 #NaokiKasugai #DD.RecordsWorks1983-1984PartOne #DayTripRecords #DD.Records #Industrial #ExperimentalPop #宅録
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Produktion / Club Moral “Pro-Breedonk”
インダストリアル・ミュージックをBGMにしたサロン的理髪店をやっていたのは、もう知っているよね?そう英国のProduktionだね。それと、ベルギーのインダストリアル(パワーエレクトロニクス、略してパワ・エレ)と言えば、そう!Club Moralだね。その2者が1984年に出したノイズ・カセットを、伊のMenstrual Recordingsが限定再発してのが、この作品になります。その前に、両者のバイオグラフィーを簡単に。Produktionは英国で結成されたノイズ・ユニットで、VoのChristine Glover、インダストリアル・ミュージシャン兼映像作家兼理髪師のPaul Hurst、Ross Canonから成り、早い時期からインダストリアル・ミュージックに関係して、サロン的な場を理髪店として、活動してきました(1983年頃には来日もしています)。一方、Club MoralはDDVとしても知られているDanny DevosとAMVKとしても知られているAnne-Mie van Kerckhovenよって1981年にベルギーで結成されたノイズ・ユニットで、しばしば物議を醸し出すパフォーマンスや視覚的表現(ナチ礼賛とか死体やポルノなど)をしています。現在は、先述の2人に加えてMauro Pawlowski, Aldo Struyf, Eva Van Deurenもメンバーのようです、 とまあ、ズブズブのインダストリアル・ミュージック第2世代の両者なのですが、本作品が、両者のコラボなのか?スプリットなのか?は不明です。曲名もクレジットも無いのでよくは分かりませんが、聴いてる分には、たぶん、スプリットっぽいですと思われます。しかしながら、クレジットには、このトラックは全て1984年6月に、Breendonkで不法に録音されているとあるので、一種のコラボで一発録りなのかもしれませんね。内容的には不明瞭なナチの演説テープや不明瞭なエフェクト・ヴォーカルと通奏低音としての電子音からなり、如何にもな「インダストリアル・ミュージック」になっています。今、気づいたのですが、このアルバムは第二次世界大戦の時のベルギーのBreedonk強制収容所で、ProduktionのPaul HurstとClub MoralのDDVによる数多くのパフォーマンスのドキュメントの一部であるそうです。ProduktionのPaul HurstとChristine Gloverは1984年7月にAntwerpのClub Moralの事務所に住んでおり、第二次世界大戦の時の欧州に点在している遺物を巡っていました。Breedonk強制収容所は当時、全く知られていませんでした。この施設は、敵の攻撃からAntwerp を守る為に1909年に建設され、1940年9月20日に正式に強制収容所として認識されています。それは、最初の流刑人か、Strumbahnfuhrer Philip Schmittの権威の元にあった時から「そう言う」施設になったとのことです。まあ、ここら辺に目を付けるのはClub Moralの本拠地がAntwerpにあったことからも、テーマにし易かったのであろう。両者とも単に音楽を流すだけで無く、パフォーマンスや映像なども含んたライブをやるので、その意味で、良いモチーフ、良い「場」になったのでしよう。そんな二組のナチ的悪趣味ノイズを一度は爆音で体験してみて下さい。 https://youtu.be/7mDHHW8_kYI #Produktion #ClubMoral #Pro-Breedonk #Noise #Industrial #BreedonkConcentrationCamp #WorldWarII #Reissue #MenstrualRecordings #PaulHurst #DDV #AMBK
Noise / Industrial Menstrual Recordings 3000円位?Dr K2
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The Haters “Future Cheers”
皆んな、大好き、The Hatersの再発盤だよー❗️1979年から活動を続けているThe Hatersの、多分、公式にはファースト・アルパム(シングルやその他のアイテムを除くとです)になるのが、この”Future Cheers”です。オリジナルはカセット作品で、NYのSound of Pigレーベルから1986年にリリースされています。The Hatersとは、バンドではなく、G.X. Jupitter-Larsenが居れば、The Hatersになると言うプロジェクト名で、特にライブでは。なお、SRLも構成員もメンバーだったこともあります。私も加わったこともあります。The Hatersのバイオグラフィーは以前にも書きましたので、ここでは省略させて頂きます。それで本作品ですが、先述のように、カセットを混ぜるとオフィシャルにはファーストにあたる訳ですが、全編、ガラスの割れる音や金属製のチャリチャリした音が轟々たるノイズと共に流れていくのですが、この反復にも似た「半反復」がThe Hatersの本領発揮だと、個人的には思っています。どう言う風に録音しているのか?ちょっと不思議な感じなんですが、多分ループなどは使っていないでしょう。それと、The Hatersは楽器は使用しない、つまり楽器を一切使わないで、コンタクト・マイクで音を拾い上げ、数個のエフェクター或いはUntitled Title Beltに仕込んだエフェクターで増幅して、巨大なノイズを放出する。そんな音作りも、The Hatersの特徴ですね。この作品では1986年にDenverで録音されたものをG.X.が2016年にL.A.でリミックスしたものです。因みに元音は何かと言うと、サンダーでマイクそのものを擦って壊したり、電卓をヤスリで擦ったり或いはパンチングで紙に穴を開けたりと言うようなちょっと普通の人が思いつかないような行為によってでる後からなります。その意味では、割とオールド・ウェーブな音の作り方をしていると思いますが、彼が出す音そのものの強度は最高です❗️皆さんもこの「半反復」の虜になって見てください!さされば、貴方もThe Hatersです。 https://youtu.be/Gfz7e5lAQPw #TheHaters #FutureCheers #Urashima #SoundOfPig #G.X.Jupitter-Larsen #Cassette #Noise #Non-Instruments #DestroyedMusic
Noise Urashima (Sound of Pig) 不明Dr K2
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The Haters / Hal Hutchinson “Xylowave 2010 / Amplifaction II”
出ました!G.X. Jupitter-Larsen率いるThe Hatersと金属ノイズのHal Hutchinsonのがっぷりよつのスプリット作品のリイシュー盤です❗️しかも青盤❗️ノイズとは格あるべきとのお手本のようなアルバムをリイシューしたのは独逸のAuf Abwegenです。それで、最初に両者のバイオグラフィーを簡単に。The Hatersは、その首謀者G.X.Jupitter-Larsenが1979年に結成した、彼の音楽を実践する不定形のノイズ・プロジェクトのことです。なので、通常の演奏よりもノイズを放出し、ライブハウスを破壊することに主眼を置いています。また、彼は、ラウドなノイズを作り出す訳ですが、その背景には、美学的観念とコンセプチュアル観念のミックスからなり、特に、後者には、エントロピーが関係しているとのことです。それを表す概念として、G.X.はしばしば、”Polywave”, “totimorphous,"や"xylowave."と言う言葉を使っています。その為に、The Hatersは大いなるエントロピーの増加の為、大音量で歪んで、増幅された音(=ノイズ)を放出するとのことです。一方、Hal Hutchinsonは2000年代に現れた英国人アーティストで、メタル・ジャンク使いです。また,本作の元になったカセット作品は元々,彼自身のレーベルDer Bünker Recordsからリリースされていますが、彼の活動も2010年前後に活発になっています、基本的に、彼はもっぱらメタル・ジャンクの演奏になりますが、Eistruzende Neubautenなどとは異なり、様々な奏法を試しており、第二期K2(特に”De Novo”辺りの感触ですね)と近いものと思われます。個人的な趣味で言う時にはもう少し、リバーブを効かせた方がいいかな?この人も情報が殆どないので,これくらいしか分かりません(すまん❗️) どちらの作品も音楽的にも面白いので、気になる方は、是非とも聴いてください。因みにこれをリイシューした独逸のAuf Abegenは良質なノイズミュージックを扱っているので、チェックした方が良いかも。 このアルバムはYoutubeになかったので、代わりに [The Haters live] https://youtu.be/prTKO0tcu5s [Hal Hutchinson] https://youtu.be/vAebZDjEXNY #TheHaters #HalHutchinson #Xylowave2010 #AmplificationII #NoiseMusic #AufAbwegen
Noise Auf Abwegen 不明Dr K2
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Mothra “Doom Engine (運命のエンジン)”
今や日本のインダストリアルシーンを牽引するLinekraftの大久保氏やScleromaの高橋氏らが在籍していたインダストリアル・バンドMothra(モスラ)の再発LP(元々は自主制作でCDで2005年に出ていた)です。今回は英国インダストリアル・レーベルの老舗Cold Springより2020年にリイシュー。いきなりのメタル・パーカッションの雨霰と変調したデスヴォイス、ミドルテンポのドラムとタイトならベース、それに絡む電子音。凄まじくヘビーなデス・インダストリアル・ミュージックが日本から出現したのは驚異だと思います。メンバーは、Masahiko Okubo (Vo, B), Jun-ichi Takahashi (Metal Junks), Masahito Nozu (Drs, Metal Junks), Fumihiro Kojima (Electronics)の4人組。私はMothraのライブは旧20000Vで観ましたが、ライブでは音のバランスがイマイチでした。しかし、本作ではそんな杞憂を吹き飛ばすようなマスタリングがなされており、凄まじい音圧となって、聴く者を襲いかかってきます。特にメタル・パーカッションの音は凄く良い感じに録音されており、驚愕モノです‼️(私も以前はメタルジャンクを演奏していましたが、その音を効果的に録音するのは意外と難しいので,この録音やマスタリングが如何に秀逸かは良くわかります)。この機会に日本のデス・インダストリアルの萌芽を体験してはどうでしょうか? 曲順 A1 “Great God Wind” A2 “Shit Microphone Scream” A3 “Man-Mai Bastard” B1 “Death Black Square” B2 “1/496.5 Mensch” B3 “Space Doom Engine” B2 “1/496.5 Mensch” https://youtu.be/z6QMZXDqVEQ?si=4dP5D-pn2FZhc1zq [full album: 曲順は異なる] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mIhz-35XTRIlivKk3tMaXmCoCyd4PicEM&si=03_BmgH8XANuIaGk #Mothra #DoomEngine #運命のエンジン #ColdSpring #Industrial #DeathIndustrial #Noise #Linekraft #Scleroma #Japanese #MetalPercussions #Electronics #Drums #Bass #DeathVoice #MasahikoOkubo #Jun-ichiTakahashi #MasahitoNozu #FumihiroKojima
Death Industrial Cold Spring 3000円位?Dr K2