Elvis Costello and the Attractions “This Year’s Model”

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パンク以降の英国ポップ・ミュージックの3大ソングライターと言えば?. 1人はAndy Partridge (XTC)とTom Robinson (TRB)、そして最後の1人がElvis Costelloじゃないかな?(←個人的な意見です) このアルバムはElvis Costello名義では2枚目、Elvis Costello & the Attractionsとしてはファーストに当たります(因みに私が持ってるのは再発盤です)。Costello自身はソロで1977年にデビューしていますが、その時のバックは米国西海岸のバンドCloverがやっていました。しかしながら、Costelloは自分専属のバックバンドが必要と思い、1977年終わりにThe Atractionsを結成します。メンバーとして、Steve Nieve (Kbd, Ukulele), Bruce Thomas (B), Pete Thomas (Drs)を英国各地から集めます。それで本作のリリースされた1978年から1986年まで一緒に活動しています。ただ正式なクレジットとしては1979年作の”Armed Forces”からになっています。なので、本作品では裏ジャケにメンバーの写真は載っていますが、表の写真やタイトルにはThe Attractionsの表記はありません。2003年にはElvis Costello & the Attractionsはロックの殿堂入りを果たしています。また1枚、The Attractions単独のアルバム”Mad About The Wrong Boy”も1981年にリリースしています。一方、Costelloの方は、元々、音楽一家で生まれ、1970年には豪州でDay Costelloという名前で、ビートルズの曲”The Lkng and Winding Road”のカバーてヒットを飛ばしています。そして、Allan MayesとのフォークデュオRustyが彼の最初のバンドと言うことになりますが、その後、彼は数多くの職業に付きます。1974年にロンドンに移り、1974-1976年初頭にパブロックバンドFlip Cityを結成して、活動していました。その後もCostelloは曲を書き続け、ソロで活動し始めました。それで、1976年に自主レーベルStiff Recordsと契約を結びます。その時のレーベル側のマネージャーがステージネームをつけた方が良いということで、昔のDay Costelloではなく、Elvis Presleyにあやかって、Elvis Costelloと名乗るようになりました。1977年3月25日にファースト・シングル”Less Than Zero”をリリース、その4ヶ月後にデビューアルバム”My Aim Is True”をリリースし、その眼鏡をトレードマークとしたBuddy Holy的な風貌もあって、まあまあの商業的成功を収めます(英国チャートで14位)。最初、Stiff Recordsは英国だけでしか流通させていませんでした。それが気に入らなかったCostelloはストリート・ミュージシャンよろしく、ロンドンにあったCBS会社の会議場の前で路上で演奏していたとのこと。その数ヶ月後、CostelloはColumbia Records (米国でのCBS)と見事、契約します。ここで、ちょっと興味深い逸話を。1977年12月17日にCostelloとThe AttractionsはSex Pistolsの代打として米国のSaturday Night Liveに出演し、”Less Than Zero”を演奏することになっていました。曲のイントロの途中で、Costelloは「ストップ!ストップ!」と言って演奏をやめて、”Radio Radio”を代わりに演奏しいます。その演奏のお陰で1980年までTVショーで干されてしまいます。と言うのも、この曲はテレビやラジオなどの放送のコマーシャリズムを痛烈に批判した歌詞だったからです。それで、彼は「怒れる若者」と烙印を押されてしまった訳です。しかし、この事件のお陰で、米国のリスナーにはウケたみたいで、彼等ののデビューアルバムの売り上げに繋がったとのこと。話を戻すと、先述のように、The Attractionsを専属としたCostelloはStiffのバンドと共にツアーして、1978年に本作品であるセカンドアルバム”This Year’s Model”をリリース。その後も豪州で35分しか演奏してないのに、アンコールを拒否して、観客が椅子を壊したりというイザコザもありましたが、アルバムのリリースは順調にすすめています。それで、個人的に興味深かったのは、Costello が、クラシック音楽に興味を持ち、Brodsky Quartetとコラボして、1993年に”Juliet Letters”をリリースした時ですね。彼等が来日した時、女友達と一緒に観に行ったのですが、弦楽四重奏とのコラボは生音と彼の歌だけだったのですが、完璧でしたね。良いもん観せてもらいました。しかし、その後、1995年にThe Attractionsと再び一緒にやったアルバム”Brutal Truth”をリリースし、Costelloの中のロックン・ロールな面がまた復活したとの評判でした。その後も活動を続け、Rock Against RacismやBand Aidなどにも参加。2003年2月23日に、Costelloは、Bruce Springsteenらと一緒に出席した第45回グラミー賞のセレモニーでThe Clashの名曲”London Calling”のカバーを披露したいます。ここら辺にも彼の根っこにはパンク心があるのだなと思います。そして、the Attractionsと共にロックの殿堂入りを果たしたいます。かなり端折ったつもりですが、大体のバイオグラフィーはこんな感じです。
それで、本作品ですが、先ず、私が興味を持ったのはThe Attractionsにオルガン奏者が居た点です。私は全然リアルタイムでほ聴いてはこなかったのですが、ここで聴かれる音楽は正しくパワーポップです。基本的に私は、キーボードが入っているバンドがさきでしたね。その意味では、XTC然り、P-Model然り、Tom Robinson Band然りですね。ただCostelloもAndy Partridgeも声質は余り好みではないです。それが、多分のめり込めなかった原因かな?と思います。しかしながら、曲自体の構成やアレンジは荒削りながらもしっかりとしており、ポップとしては本当にカッコいいです。どの曲も良いのですが、A3 “The Beat”やシングルカットされたA4 ”Pump It Up”は躍動感があって、結構好きです。あと、収録曲が、オリジナルと再発盤で若干違いますね。再発盤では”Radio Radio”がB面最後に収められていますが、代わりに” (I Don't Want To Go To) Chelsea”が削られています。もうオルガンのフレージングだけでもイケますね。因みにプロデュースはパブロックの重鎮Nick Loweです。このコンビに外れ無しです。兎にも角にも、まあ聴いてみて下さい!

“No Action”
https://youtu.be/ajHVJeqaemo

“Radio Radio”
https://youtu.be/eifljYPFW-E

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