Edgar Valcárcel “Composiciones Electrónicas Para Los Andes (1967-2006)”

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これは視聴してみて気に入ったので購入した、ペルーの現代音楽の作曲家Edger Valcárcelの作品になります。ペルー❗️ペルーですよー❗️ここら辺は、私にとっては、全く未知の世界で、興味深々で聴きました。とその前に、Edger Valcárcelのバイオグラフィーを少し。Edgerは、ペルーのPunoと言う町で産まれた作曲家・ピアニストで、叔父には作曲家Teodoro Valcárcelがいました。Edgerはリマの国立音楽学校で、Andrés Sasの指導の下、作曲学を学び、続いて、ニューヨークのハンター大学でも、Donald Lybbertの指導の下、更なる作曲についての研究をしています。その後、ブエノス・アイレスで Alberto Ginasteraと共に働いています。また、一時期はパリでOlivier Messiaenと共に学んだり、イタリアでRiccardo MalipieroやBruno Maderna,及びLuigi Dallapiccolaと共に学んでいます。彼の世代には、César Bolaños, Leopoldo La Rosa, Celso Garrido-Lecca, Enrique Pinilla, Francisco Pulgar Vidalと言った優秀な音楽家が多く、ペルー固有のフォークロアと現代音楽の融合を目指したのも特徴です。電子音楽センターでは、Vladimir Ussachevskyと共に働いた経験があります。その後、Edgerはペルーに戻って、リマの音楽学院でピアノとハーモニーについて教鞭をとっています。また、彼は、作曲部門で、1965年と1967年で2回、彼はGuggenheim Fellowshipsを取っています。彼は、一連の連続性と偶然性とを結びつける音楽を作っていました。とまあ、ザックリ言うとこんな経歴の持ち主です。それで、本作品ですが、かなり振り幅の広い内容になっています。多分、テープ音楽を主にやっていたのでしょう。A1は磁気テープのヒス音から成る小曲。A2がハイライトで、ペルーの民族楽器の笛の音を変調させ、やがて磁気テープの音と捩れるように絡みついて、上昇していくと言う曲で、恐らくは彼の中で染み付いた郷愁を冷徹に捻じ曲げていったのでは?と想像します。B1は逆にカナダに居た時に作られた曲で、Alcides Lanzaが弾くピアノを使った曲で、リリカルなピアノにフワフワした磁気テープ音が入ってくる10分弱の曲で、彼のピアニストの視点から見たピアノの音の扱いが興味深いです。B2は合唱とペルーの民族楽器のパーカッションとが段々と歪みながら、ノイズ化していくダイナミックな曲です。なんだか怪しい奇祭に迷い込んだみたいです。
本作品はEdgerのある一面(例えば、地域に根ざした民族性と若い時に学んだ西洋実験音楽との葛藤みたいなもの)を象徴しているかのような作品なので、今後も、彼の作品を聴きたいなも思いました。皆さんもペルーの実現音楽に触れてみて下さい。

https://youtu.be/n3-vQ5d_dKk

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