Blowhole “Guerilla Jazz”

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Blowhole、その正体はHands ToでもあるJeph Jermanの似非フリージャス・ユニットです。彼は今では、物音系ノイズ・ミュージックの第一人者になっていますが、こう言うユニットもやってました。バンド名の元々の意味は、クジラなどが頭のてっぺんから海水を噴き出す穴や自然にできた岩壁から海水を噴き出す穴とかの事みたいです。それで、バンドの方に話を戻すと、BlowholeはJeph Jerman、Daniel & Patrick Barber兄弟を中心にして、City of WormsのGeorge EricsonやNew Rage RecordsのAdam Tepedelemなどの多数のミュージシャンが参加している米国コロラドのバンドです。しかしながら、クレジットを見ると、ゲストは2人(Darren Soule [Trumpet: A5]とDave Ginery [Perc: B3])で、それぞれ1曲づつ参加しているだけで、今回は殆どJephのソロユニットであるようです。この作品は元々、1990年にBig Body Partsからカセット作品としてリリースされたもので、今回のリリースはそのカセット作品をLPで再発したものとのことです。Jephが、殆ど全ての楽器を演奏しているとのことで、G, B, Dr, Saxも演奏しているようですが、宅録紛いのこの録音が、本当に「即興」かどうかは問題になるでしょう(と言うか、これ、絶対に複数人で一発録りしてると思いますよ)。この作品に収めらるている音楽は、一見、フリージャズの様相を呈していますが、蠢くような音やビリビリとした得体の知れない響音が、空間を埋め尽くすようやノイズ・ジャズ・ロックとでも言うべきフリー・ミュージックが展開されています。それとGだけの曲とかは後のJeph Jerman名義にも通じる物音系ノイズの要素も垣間見られます。あと1曲だけAlbert Aylerの曲のカバーを演っていますが、原曲の面影が分からなくなる位アレンジ(?)されています。そして、特徴なのは、曲が即興系にしては短く、また曲間も不明瞭で、A面10曲、B面6曲でほぼほぼ片面1曲みたいな感じになっています。ちょっと渋めだけど、刺激のあるノイズ・ジャズを聴きたければ、これを聴くと良いかもしれません。

“Gathering”より抜粋。
https://youtu.be/Vz9Fm7LJew0

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