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Aube & Grunt “Loom Hatching Doom/Fresh Image For The Car Meechants”
こんなのが、1990年代には出てましたよ!と言う訳で、日本のノイズ・デザイナー(故)中嶋昭文さんのAubeと今やフィンランドのパワエレの重鎮でもあるMikko AspaのGruntとのスプリット・ミニアルバムです。もう私が敢えてバイオグラフィーを書くまでもなく、両者とも有名ですが、少しだけ。Aubeは中嶋昭文さんがやっていたソロノイズ・ユニットで彼のステージネームでもあります。彼は元々、工業デザイナーで、よく知られているのは、一つだけの音源(例えば、水の音とか蛍光灯の微弱な音とか1VCOとか、、、)を使って、様々な加工を施して(デザインして)、ミニマルですが、、思いもやらぬ音楽を作製していました。またKraftwerkのコアなファンでもありました。そして、自身のレーベルG.R.O.S.S.からAube自身の作品は元より他のアーティストの作品もリリースしてますが、それらはかなり凝った装丁でパッケージされているのが特徴です。残念ながら、彼は2013年9月25日に54歳と言う若さで亡くなっています。一方、GruntはフィンランドのMikko Aspaのソロノイズ・プロジェクトで、所謂、電子音をバックに叫び声を被せると言う典型的なパワー・エレクトロニクスを1993年から続けており、その立ち位置はフィンランド・ノイズの元締めと言ったところでしようか。自身のレーベルFreak Animal Recordsから、Gruntやそれ以外のアーティストやグループの作品をコンスタントに今まで出し続けているいます。本作品もジャケのデザインは中嶋さんで、リリースはFreak Animal Recordsになっております。
それで本作品について紹介したいと思います。Aubeの方は、Gruntの送ってきた「金属音」のみを使っており、1曲3部構成になっております。ズーンと来る低音のパターンに次第に色々な音が重ねられ、クライマックスに達した瞬間に次のパターンに。と言うことで3部構成になっていると思います。スタイリッシュかつドラマティックなミニマル・ノイズで、聴く者を圧倒します。ここら辺はAubeの得意とするところだと感服した次第です。一方、Grunt側は録音日が曲名になっている5曲が収められており、電子音にディレイの聴いた叫び声が被ると言う典型的パワー・エレクトロニクスです。Mikkoのヴォイスは北欧のプラックメタルとの類似性があるようです。また、最後の曲はギター(?)のアルペジオで締めます。しかし、このようなスプリットはこの時代だったから可能になったと思われ、今後はこの手の組み合わせは難しいでしょう。正に奇跡の一枚ですね。皆さんも見つけたら、即ゲットですよ!ジャケの紙がペラペラなのがちょっと残念ですね。
本作品の曲ではないのですが、別のスプリットがありましたので、そちらを貼っておきます。
Aube “Dispersive granule”
https://youtu.be/pjEvS5sSfgM
Grunt “Global Construction”
https://youtu.be/q88L3_IFbRc
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