Voice Crack “Shock_Late”

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Voice Crack(吃音)、このデュオを知ったのはBorbetomagusとの合体盤からと言うリスナーは多いのではないでしょうか?元々は、スイスで、フリージャズをやっていたAndy GuhlとNorbert Möslangがこの名前を名乗ったのが、1972年後半です。ただし、彼等は、録音済みのテープをライブの音に加えたりしており、そこら辺が所謂、通常のフリージャズとは異なっていました。1983年からは、cracked everyday electronicsと彼等が呼んでいた家電系の電子音による即興演奏をやっています。このcracked everyday electronicsとはラジオ、ターンテーブル、トランスミッター或いは翻訳機などのことで、彼等の手の動きや光の動きでコントロールされる、磁気やラジオ波を用いた複雑なシステムのことを指します。と書くと大層なものなのだろうと思いますが、本当、ビデオとか観ると、そこら辺に転がっているもので遊んでいるかのように演奏してます(果物に電極刺したり、タンテの上にミニアンプ乗せたり、、、。)。ただし、その結果は、ブザー音やクリック音、ドローン音、オシレーター音などになっています。そうですねぇ、彼等の演奏はJohn Cageの音楽と近いかもしれないですね。そんな彼等は2002年にデュオを解消しています。そんな彼等の単独でのアルバムとしては、本作品は5作目となります(ただし、その間にもコラボ・アルバムを同じ位出ています)。本作品は彼等が、1998年11月8日にスイスのサンクト・ガレンでのスタジオ・ライブ演奏からなっていますが、いつものようにミックスは後で行っているようです。所謂、「王道」の即興演奏ではなく、かなり王道から外れた即興演奏ですので、何でもありですね。割と家内制手工業的インダストリアルな風味も持ち合わせでいるようで、そこら辺も彼等の良い持ち味になっています。そんな彼等の演奏を聴いてみてはいかがでしよう?

YouTubeには無かったので、彼等のビデオ作品を。
https://youtu.be/lBP4EeNyt_0

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