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Kraang “Uro: 1981-83”
皆さんはKraangのことを知っていますが? Kraangとは、本名John Russell Murphy (以下、John Marphyと表記)のことで、彼は、主に、豪州や英国で、SPKやThe Associatesのドラムを担当していた伝説のドラマー/パーカッショニストですが、惜しくも2015年に他界しています。もう少し、詳しく、彼のバイオグラフィーを紹介しておきます。生まれは1959年に豪州VictoriaのMelbourneで生まれており、父親がジャズ・ドラマーだったこともあって、幼少の頃から打楽器の練習はしていたようです。1977年に、Murphy (Drs)は、Adam Punk (本名Gavin Quinn: Vo), Jarryl Circus (本名Jarryl Wirth: G), Joy Relentless (本名Julie Jordan: B)と共にパンクバンドNewsを結成しており、1978年には シングル"Dirty Lies"等数枚のシングルを出していました。しかし、MurphyはNewsを脱退し、Ollie Olsen (Vo)のバンドWhirlywirldに加入します。MelbourneのバンドPrimitive Calculatorsに習って、このバンドもちょっとした実験音楽シーンで、インスト・バンドとして活動していましたが、Murphyは、ここでかなりアクティブに活動しています。例えば、1986年には、Richard Löwensteinが脚色した映画”Dogs in Space”のディレクターをやったりもしています。1980年に、MurphyとOlsenはLondonに移り、そこでHugo Klangを結成、1982年にシングル"Grand Life for Fools and Idiots"をリリースしますが、1984年にMurphyは豪州に帰り、1990年代初頭までに、そこで、Olsenと共に、色々なポストパンク・バンド(Orchestra of Skin and Bone, NO, Max Q)で演奏しています。一方、Murphyは、英国/豪州でも、インダストリアル系のバンドを含めて、the Associates, Dumb and the Ugly, Harpoon, Sooterkin Flesh, the Slub, SPK, Lustmord, Our Father of Serpents, Stress, Jaundiced Eye, the Wreckery, Box the Jesuit, Bushpig, Whitehouse, Death in June, Der Blutharsch, Sword Volcano Complex, Browning Mummery, Current 93, Blood Axis, Kraang, Sleeping Pictures, Scorpion Wind, Naevus, Nikolas Schreck, NON, Of the Wand & the Moonでも活躍しており、Nico, Zeena Schreck, The The, Gene Loves Jezebel, Shriekbackでもヘルプで参加しています。Murphy自身は、Shining Vril名義でソロで録音もしており、また、インダストリアル・トリオKnifeladderやフォーク・ノイズ・グループForesta Di Ferroや、インダストリアル・トリオLast Dominion Lostの一員としても活動しています。しかしながら、Murphyは、2015年10月11日に、56歳と言う若さで、Berlinで病死しています。ザッとJohn Murphy個人のバイオグラフィーはこのように成りますが、Kraangは、1980年終わり頃に活動開始したMurphyのソロプロジェクトで、”Krang Music”をカセット作品で出しています。一方、Kräng, Krang, Rkang, Kangと言った名称でもライブ活動も行っており、2007年頃、Till BrüggemannとAnnie Stubbsと一緒に演る時にはKrankとも名乗っていました。 それで、本作品の内容についてご紹介します。本作品Kraag名義で、1981-1983年の期間にリリースした作品からの選曲となっています。Kraagが有名になったのは、恐らく、SPKやWhitehouse, Lustmordなどのインダストリアルやパワ・エレの大物に参加していたからでしよう。それで、独Tesco Organisationが、Kraang名義のセルフ・コンピをリリースしたのだと思います。それで、本作品ですが、両面共2曲ずつ収録されていますが、どこかのコンピやアルバムに発表済みで、未発表音源ではないです。また、これらは、1981年1月〜1983年9月にLondonで録音された音源で、使っている機材については、EMS AKS Synthと安物の機材だけだそうです。では、各曲を紹介していきます。 A1 “Agony”は、金属類等を引き摺るような/摩擦するような強靭なノイズの塊から成る6分程の曲で、恐らく、ライブ録音ではないかと思われる荒々しさをバシバシ感じます。 A2 “Neurasthenia”も金属質なノイズとザラザラして歪んだ電子音がゴリ押しのように押し寄せてきます。時にラジオ音のようなチューニング音等も聴取可能です。それにしても、凄い熱量ですねー! B1 “Man Is Meat”は、腐食した電子音に、ヘロヘロのヴァイスが被る曲で、これ、聴き方によっては、所謂「物音系」ノイズを激しくしたようでもありますね。ここではハッキリとラジオ音(或いはテープ音)が聴き取れるので、余計に怪しさ満点ですね。タイトルを見ると、某アーティストは嫌悪するかも。 B2 “Uro”はフィードバックを多用したノイズ曲で、カットアップのようなテープ操作もしているようです。今までの3曲と違って、音質がマシになっており、その分、荒々しさは無いですが、音を操作すると言う行為がより鮮明になっており、単に一発録りではないのだなと感心します。しかしながら、これがシンセの音か⁈と思える程、凶悪な出来栄えになっています。 正直、私は、このLPがリリースされるまで、John MurphyもKraangのことも知りませんでした。多分、WhitehouseやSPKが当時はそれ程好きでは無かったことによるのかも知れません。本作品は、正直言って、音は悪いです。しかしながら、それを越えるだけの熱量を持ったノイズ・ミュージックがそこにはあります。なので、初期ノイズ、時にSPKなんか辺りに興味のあるリスナーさんは是非とも聴いて欲しい一枚です‼️ A2 “Neurasthenia” https://youtu.be/wZNfo02eICM “Uro” (1982) https://youtu.be/XhkPE1hsLB4 #Kraang #Uro1981-83 #TescoOrganisation #SelfCompilation #LimitedEditions #Remastering #CassetteWorks #JohnMurphy #SoloWork #Industrial #PowerElectronics #EMS-ASK #Synthesizer #CheapDevices
Industrial Tesco Organisation 不明Dr K2
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S.I.N.A. “Get Better”
クラブ仕様の簡素なジャケに包まれたのは、独逸Technoiseのレーベルの、もう一つの総本山Hands ProductionsよりのS.I.N.A.の変則LP (片面45回転/もう片面33 1/3回転)です。先ず、S.I.N.A.ですが、Sina Hübner (Vo)とStefan Böhm (Instruments)のデュオのことです。2人とも、ソロでも活動しており、多数の作品に関わっていますが、このS.I.N.A.に関しては、それ程多くの作品は残していません。このデュオの前に、パワーノイズ・バンドMono No AwareにいたBöhmは、Die Farbenに在籍していたFrank KlattとPzychobitchと言うバンドをやっていて、そこにVoとして Sina Hübnerが加わります。そして、2002年にKlattの代わりにMartin Kovacicが加入して本格的活動を始めますが、2006年にはリリースは止まり、彼等の内、BöhmとHübnerはS.I.N.A.として活動を始めます。因みに、Böhmは別名義でNullvektorとしてもHands Productionsからリリースもしています。それで、内容なんですが、A面(45回転)には、”Can't Stop Your Mind”とそのセルフ・リミックス曲Can't Stop Your Mind (Pzycho-Bitch Remix)が収められています(Pzycho-BitchとはS.I.N.A.の最初の3人のことです)。テクノのような4つ打ちとは異なる重いリズミックなキック、それにひび割れたHübnerのヴォーカルとホワイトノイズが絡まる原曲もカッコいいんですが、リミックス曲では、モロ4つ打ちのキックで、よりダンサブルな出来になっています。また、途中から入ってくるシーケンスするベースラインもエフェクティヴで、不吉なHübnerのヴォーカルも聴きものですよ。B面(33 1/3回転)の1曲目は、タイトでひび割れたキックと女性ヴォーカルによるリズミックなタイトル曲 “Get Better”で始まり、B3 “Fist”では更に歪んだビート・ノイズにメタパーまで投入しており、ここら辺に特徴を感じますね。また、B4 “Ball Of War”では、ダンサブルでノイジーなインスト曲も披露しています。Hands Productions自体が、テクノイズだけではなく、IDM, Drum & Bass, Breakcore, Minimal Techno, Ambient, Electronica更にはSound Artまでを扱っていることもあって、リリースされる作品にも層が厚いようです。そんな中でのS.I.N.A.の変則アルバムも2000年代辺りのリズミック・ノイズを再考する上で重要だと思いますので、是非、聴いてみて下さい❗️ “Get Better” https://youtu.be/rGWrvKwPf1I [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLkUKZw1nS9sZJY7mbU3fwv46a6Ia1PCUd #S.I.N.A. #GetBetter #HandsProductions #Technoise #変則アルバム #SinaHübner #StefanBöhm #Can’tStopYourMind #Pzycho-BitchRemix #MonoNoAware #FrankKlatt #MartinKovacic
Technoise Hands Productions 不明Dr K2
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IMP Electronics For Defence “Derde Mixer”
さて、次も、Stitching Mixerからのミニアルバム “Derde Mixer”を紹介します。作者はIMP Electronics For DefenceことJan Duivenvoordenの作品です。彼は、蘭クラブ・ミュージッシャンで、この名義以外にもUnit Moebius AnonymousとかMinotaur とかの別名義でも活動していますので、全体像が掴み難いです。正直、調べてみたのですが、このIMP Electronics For Defence名義では、3枚のアルバムと本作のマキシ・シングル1枚しか出していません。どうも、Unit Moebius Anonymousでは、ヨレヨレの古いテープレコーダーだけで録音した音を、コンピュータとしてAmiga 500を使って処理していたようで、その結果出来た曲は、何だか隔離されて、深く有機的なアンビエント・サウンドだったとのこと。調べてみても、寡作家で、有用な情報はこれ以上は得られませんでした。なので、先ずは、IMP Electronics For Defence名義の本作品について紹介したいと思います。A1 “It Sucks”はいきなりレコードの針飛び音から成るので、少しビックリします。A2 “St. Claire”はまたまた、アコギのインストからグニャグニャに捻じ曲がっていく曲で、A3 “Pet Detector”に来て漸くミニマル・テクノ的な曲になりますが、上物が変です。A4 “Walvis”はまたもやテープ速度を落としたり、弄ったAaron Dillowsyのような曲に戻ります。B1 “Ja, Jij Bent”も既成のレコードを弄った小曲で、B2 “Honey I The Outside”もリズムはあるものの、何か雑音塗れの曲になってます(良く言えばCabsの”Three Mantras”のような?)。B3 “Toxic”はスポークンワードを中心にベース音がブンブン言う小曲で、B4 “Kluns”は不明瞭なノイズが吹き荒れる小曲となっており、B5 “Don't Look Back”も矢張り既成の記録のループからなります。とまあ、レーベルのカラーとはかなり違った内容になっていますが、レーベルもよくリリースをOKしたもんだなあと感心してしまいます。かなり、変態的なミックスをしてある為、確かに「実験的」ではありますが、少なくとも余りミニマル・エレクトロニクスではないですね。Wolf Eyesとかに近いかも?ハマる人にはハマると思いますよ❗️ 本作品はYouTubeに無かったので、同名義の別作品を貼っておきます。 https://youtu.be/49kdywTT2uc #IMPElectronicsForDefence #DerdeMixer #StitchingMixer #Experimental #Vinyls #JanDuivenvoorden #NotMinimal #UnitMoebiusAnonymous
Minimal / Experimental Stitching Mixer 不明Dr K2
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UHT/Saoulaterre “Eerste Mixer”
先ず、最初に、アーティスト本人ではなく、レーベルの方、即ちStitching Mixerを紹介したいと思いますStitching Mixerは、1999年12月に蘭のレーベルで、基本的にはMinimal Electronic Music (時にアコースティックな音響系もあった)に入るアーティストや作品をリリースすることを目的としていました。配給は同国Staalplaatの参加にあったようです。当時は、装丁も簡素で、かつ2000年までは10㌅ミニアルバムと言うフォーマットで統一されていました。特に、音自体と他のメディアでのを用いた活動をしているアーティストやグループを有名無名に関わらず、ユニークなミニマル・エレクトロニクスであれば、リリースしていくスタンスで、少なくとも2005年までは活動していたようです。またそのようなスタンスから、エキシビジョンの開催にも尽力していたようです。特に時代的背景を考えると、2000年前後にはデジタル・メディアの勃興があり、多くのアーティストなどがミニマル志向になっていったと思います。そこら辺を汲み取ってのレーベルの一つが、このStitching Mixerであったと言うことです。 それで、今回、紹介するアーティストはUHT / SaoulaterreことBoris Domalainで、彼は仏で実験的ブロークン・ビートを扱うレーベルCavageを運営していました。しかしながら、私は、彼のことを全然知らず、購入しましたが、今、調べてみても、情報はあんまり無かったです。彼は、2013年に40歳と言う若さで他界していますが、それまでに、11枚のシングルやEPと1枚のアルバムをリリースしていおり、世間的には「フレンチ・ブレイク・ビーツ」との認識で、どちらかと言うとクラブ・カルチャーと関係していたようです。 それで、これらの踏まえて、本作品を紹介したいと思います。先程はクラブ・カルチャー畑のアーティストと言いましたが、本作では、殆どそのようなダンサブルな曲は無く、全5曲ともかなり実験的なアプローチを取っています。A2の後半で漸くプレイク・ビートらしき音が聴こえますが、全体に渡って、ビートは弱めで、その代わり、音のパルスが主体を占めで、ミニマリズムを体現しています。あとは、多分、サンプラーとシンセを用いて、かなり実験的な曲が並び、彼の他の作品では聴くことの出来ないトラックになっています。Discogsには ”Techno, Hardcore”って書かれていますが、全く違う内容ですので、リスナーさんは混乱するかも? なので、ノイズ・ファンよりもクラブ・ミュージック・ファンに是非とも聴いて欲しいものです。B2 “DX Mediums”は、ピアノらしき音のサンプリングでビートらしきパタンを作っており、個人的にはお気に入りです。 A2 “Roken & Drinken” https://youtu.be/g1lNedl5zbc #UHT/Saoulaterre #EersteMixer #StitchingMixer #Experimental #Minimalism #BorisDomalain #French #Techno #BreakBeats #Electronics
Minimal / Experimental Stitching Mixer 不明Dr K2
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Yellow Magic Orchestra “Technopolis Remix 2000-00”
高橋幸宏氏の訃報を聞いて、ガサゴソとレコード棚を見てたら、こんなん買ってたんや❗️と言う位、忘却の彼方にあった、Yellow Magic Orchestra (YMO)の初期作の2枚組リミックス集を発見!まぁ、ブログなどでは「私はYMO(“BGM”以外は)が好きではない!」的発言をしている私ですが、モロその好きではない路線のYMOの曲をリミックスした編集盤です。「余り好きではない」+「テクノ自体に付いていけない」のコンボでの攻撃を受けつつ、紹介していければと思います。曲は全部で31曲で、最初A1と最後C4の1曲ずつは4番目のYMOのメンバーとも言われた松武秀樹氏(Logic System) の曲になっていますので、実質29局ですね。さあ、正攻法でのリミックスから、リミキサーのかなり癖のあるリミックスや勝手に下手なラップを入れたり、全く原型を留めていないリミックス曲も沢山ありますねぇ。或いはダンスミュージックに特化したミニマルなチューンや無理繰り違うシンセのリフにYMOのメロディを乗せた曲までありますが、このアルバムの作製経緯や各リミキサーを全員知っている訳ではないので、何も言う立場には無いのですが、全体を通して聴くと、各アーティストの切り口が見えて興味深いです。しかし、反YMO派の私でも知っている曲があると言うことは、これらの元曲(元アルバム)が当時の街でお店とかでBGMとして如何に垂れ流されていたのかを物語っているなぁと思いました。それ程、日本人はYMOに熱狂したいたんだと。まぁ、それはそれとして、個人的に面白かったのは、Polysicsの林さんとBiredomsの山塚EYEさんのリミックス曲でした。因みにリミックサーほ、電気グルーヴ、Hideka Satoshi、DJ Celory, Dry & Heavy, Hayashi Hiroyuki (Polysics), Yamada Man (Rappagaria), EYE (Boredoms), Taku (M-Flo), ENML, POPです。もし皆さんがYMOが好きであれば、本作品も聴かれた方が良いかも。 Hayashi Hiroyuki (Polysics) “Juseiki-Hirake Kokoro (Good-Bye Bus Mix)” https://youtu.be/Z6gkt50ZUB8 電気グルーヴ “Absolutely Ego Dance (Denki’d Eisa-RMX)” https://youtu.be/qEKqLWs-FuA #YellowMagicOrchestra #Remixes:Technopolis2000-00 #Victor #RemixAlbum #MatsutakeHideki #LogicSystem #DenkiGroove #HidekaSatoshi #DJCelory #Dry&Heavy #HayashiHiroyuki:(Polysics) #YamadaMan(Rappagaria) #EYE(Boredoms) #Taku:M-Flo #ENML # POP
Techno / House / Remix Victor 不明Dr K2
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Felix Kubin “Jane B. ertrinkt mit den Pferden”
脅威の天才実験ポップアーティストFelix Kubinの10㌅EPです。Felix Kubinはここでは初出ですかね? と言う訳で、先ずは彼のバイオグラフィーを簡単に。彼の音楽歴は8歳の時唐始まっており、その時にはピアノとオルガンを使っていました。その後、1992年〜1996年はハンブルク応用科学大学(Hochschule für Angewandte Wissenschaften),で、ドローイング、サウンド・インスタレーション、ビデオ或いはアニメについて学んでいたそうです。それで、DAADの科研費を取り、1年間オランダのAetEZのメディア・アート学部に留学しています。それで話しを戻すと、12歳の時に、彼は、シンセ、オルガン、ヴォイス、ドラムマシンを使って最初の録音を始めます。その2年後、彼は4トラックMTRを試すようになり、1983年には、Stefan Mohrと共にDie Egozentrischen 2と言うバンドを結成します。彼は、Zick Zack RecordsのAlfred Hilsbergに見出され、Alfredの関係するライブ・イベントに参加するようになります。この時に宅録した曲などを集めたセルフ・コンピレーション・アルバム”The Tetchy Teenage Tapes of Felix Kubin 1981–1985”が、その後になって独レーベルA-Musikよりリリースされています。1990年代となると、Felixはノイズとかで曲を作り始め、彼のバンドKlangKriegと共に多数のアルバムをリリースしていきます。また、1992年から1994年の間、彼はLiedertafel Margot Honeckerと言うダダ系の合唱団(?)に参加しています。そして、1998年に彼は彼自身のレーベルGagarin Recordsを始め、その頃から、彼の音楽はアヴァン・ポップ路線に変わります。その数年間は活動の幅を広げ、新しいラジオの形式や室内楽オーケストラと電子音楽の為の作曲などに集中していきます。加えて、音楽関係の本、アルバム、ワークショップ、公演などと多忙を極めます。なんでも100本以上のの国際音楽/マルチメディア・アートに参加しています。2005年にもなると、ますます現代実験音楽に傾倒し、アンサンブルとの共演、様々な音楽堂の為の曲作りを行うようになり、2010年にはensemble Intégralesとのコラボで、彼は、6つの部屋で、ヘッドフォンによるライブイベント”Echohaus”の指示者もやっていいます。また2013-2015年には、"Chromdioxidgedächtnis" と"Takt der Arbeit" と言う大作2本を作曲。その後も、彼の活動は多岐に渡り、また量的にも多かったのですが、仏映画監督Marie Losierが、”Felix In Wonderland”と言うFelixの数々の受賞に関する作品を撮影した映画を作製。この映画は2019年にLocarno映画祭で初演されています。 ザッと書くとFelix Kubinの活動は他にもあるのですが、彼が多作でしかもそれぞれが優秀と言う天才肌の人物であることがわかりますね。それで、本作品について、紹介していきます。 本作品は、時期的にはアヴァン・ポップに傾倒していた時期の作品で、A面に3曲、B面1曲から成ります。A1 “Wagner 99”はワグナーの交響楽のように重厚な低音が続くドローン様のテイクで、これだけ聴くも「えっこれ、Felix Kubinなの?」と驚くことでしょう。A2 “Vater Muss Die Stube Peitschen”は骨折したようなシーケンサーとかシンセを切り刻んで、カットアップ・コラージュしたかのような曲で.最後にはEGもビックリなテクノイズ的な部分も聴取できます。A3 “Termiten”は、非常に抽象的のベースとなる基調音に色んな電子音が出入りする曲です。途中、接触不良系の電子音も。一方、B1 “Jane B. Ertrinkt Mit Den Pferden”はタイトル曲で、いきなり、女性Voとギターサウンドからなる軽妙なポップスから始まりますが、AMKを彷彿とさせる針飛び音をとループが、リスナーを困惑させるようと言うか、それを狙った曲となっています。更に元曲を更にいじって、EQかけたり、フィルター通したりもしています。ここら辺のセンスが、如何にもFelixらしいです。しかもそのいじった音楽に、自分のシンセ音を足していますし。 そんな訳で、Felix Kubinの実験精神豊富なこの作品は隠れた名作でしょう。もし、彼の音楽を聴いてみたいのでしたら、この作品もお勧めしますが、もっとポップな作品もありますので、それはまだ今度、ご紹介しますね。 B1: “Jane B. ertrinkt mit den Pferden” https://youtu.be/x3EXAm1mCgo #FelixKubin #JaneB.ErtrinktMitDenPferde #Diskon #ExperimentalPop #天才少年 #MaxiSingle #Pop Music #Synthesizers #Organ #DrumMachine #Instrumental
Experimental Pop Diskon 不明。Dr K2
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Electronicat “Shuffle Tiiiime”
これ?知っている人いますか? それが、Electronicatこと、Fred Bigotなんですが、彼がこのユニット名を使う時は実験的ノイズ・ミュージックとポップ・ミュージックの間を狙っている時みたいです。1990年代初頭に活動を開始したFredは最初は、Kasper T. ToepkitzとのコラボユニットSleeze Artで、バレエの振付師や劇場のディレクターあるいは視覚芸術家とも一緒にやってました。1997年から2000年に、Fredは視覚/音響芸術家のCecile Babioleとコラボして”Hot Spectrum”のショーを行い、MontréalでのFCMMやウィーンでのPhonotaktikのようなフェスに参加しましたが、これをキッカケにソロでも活動していこうと決意しました。彼は、ギター、アナログ・シンセとドラムマシンのループと一緒に自分の声のサンプリングを組合せて、ファジーでワウワウに歪んだサイケな電子音楽を作り出しています。Fredは国際的に新しい電子音楽を作っているプロの音楽家(Gerhard PotuznikやPatrick Pulsingerなど)の一緒に仕事をする一方で、自分のヴォーカル・スキルを上げる為に、Captain ComatoseのKhanやQueen of JapanのCatriona ShawはてはJ.G. Thirwellなどの技術者を雇ってた位です。その活動量でもって実験音楽のシーンに飛び込んできました。FredはDisko Bから、Londonの新人の登竜門Upper Cutに至るまで、様々なレーベルからリリースをしており、逆にSchlammpeitzigerのようや地下音楽からDepeche Modeのようなメインストリームまで数多くのアーティストのリミックスをやっている他に、Zbigniew KarkowskiやKid 606などのミュージシャンによってもリミックスされていたりします。結構、活動的なFredのソロの一旦が体験できるのは、この作品です。「電子子猫」と名乗っての活動です。 本作はDJ用と思われ、A面B面一曲づつです。しかも45回転。音は良いです。どちらもやや歪んだキックが印象的は曲で割とミニマルな展開で、上物はは更に歪んだシンセ音やギターが乗っています。ゴリゴリと言うかザラザラと言うか、そんな感じの曲に仕上げています。リフっぽい音はギター?それともシンセ?中々、面白いですね。テクノイズまでは行っていませんが、ミディアムテンポ(ダウン・テンポ)の曲が返って、踊らせないダンス・ミュージックを予感させます。不明瞭なヴォーカル入りの曲もあります。中々、面白い風味のある電子音楽なので、もし電子音楽に興味が有れば、是非ともこれも聴いてみてください。 “Shuffle Tiiiime” https://youtu.be/YHtFeVMl-DM #Electronicat #ShuffleTiiiime #ILoveYouSoILoveYou #AliceInWonder #NoiseMuseum #FredBigot #Experimental #Electronic #Electronica #DanceMusic
Electronica Noise Museum 不明Dr K2
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Artificial Memory Trace “Vol. 13: Erozion”
またもや、難物を発掘。皆さんはArtificial Memory Trace (ATMと記載。ここでお金をおろしたり、acid mother templeと間違わないように!)を紹介しましょう。とは言ったものの、これが情報が余りありません。AMTはベルギーのSlavek Kwiのソロプロジェクトです。どうも、最近はアイルランドに居を構えているようです。Slavekが何某かの文化的な活動をする時には、AMTと言う隠れ蓑にを用いる訳ですが、彼がやっていることには、須く彼の強く固い意志が宿っている訳で、彼の作り出す有機的な音の領域とか彼が見つけたグラフィックとか記述にもそうあるべきだと考えて良いでしよう。彼の音世界と言うのは、正確に構築され、完璧にバランスの取れた、「ミュージック・コンクレート」における素材の組み立てのことです。彼の師事するFrederick Rzewski(Musica Elettronica Vivaの創設メンバーの1人)はSlavekが大きな影響を持つようになる5年程前に他界していますが、John Cageもまた同様に他界しています。AMTは1990年代を中心に活動を展開してきてはいますが、その後、この手の「音響系ノイズ」のアーティストがどうなったかは未だに不明でもあり、だからこそ、ちゃんと評価しなければならないのではないでしょうか。1990年代末でしようか、MSBRの故田野幸治さんが欧州ツアーで、彼の家(まだベルギーに居た)に遊びに行ったところ、「アコースティック・シンセサイザー」なる自作楽器を見せてもらい、それが凄く面白かったと言ってましたね。大き目の木箱に大きなスプリングの付いた楽器で、そのスプリングを叩いたらするとシンセみたいな音がするらしいです。そんな柔軟な発想こそが彼の音楽に対する想いではないでしようか? それで、本作品ですが、Vol.13なので、何かのシリーズだとは思いますが、ちょっと良くわからなかったです。この前後にだけナンバリングしてありますが、何のシリーズかは不明。それで、不思議な鳴りの単調な音が比較的やや大き目に録音されており、曲間になるに従って、ロックト・グループになっていたり、なっていなかったりで、ついついそのまま聴いてしまい、エンドレスになったり、なかったりで落ち着かないです。ん〜こう言う音楽は言葉にしづらいですね。そう言うと身も蓋も無いのですが、一部では、他のグループ(Zoviet Franceなど)の音源をサンプリングしてループにしたりしているようですが、無許可なのか許諾済みののかも分からないです。使用楽器は、鳴りのないRölmöのシンバル、石で出来た音響彫刻及び裏で出回っているソフトウェアの発振音らしいです。聴いただけでは全然分かんないです。なので、レコードとしてはギミックに満ちており、危険物件ですね。どうですか?この危険物件を聴いてみますか(溝フェチさん向けです)? YouTubeには無かったので、AMTの他の作品をはつておきます。 https://youtu.be/Cf-2CFV2sMM #ArtificialMemoryTrace #Vol13.Erozion #ERS #Electro-AcousticMusic #SlavekKwi #Belgium #Ireland #LockedGroove #SoundSculpture
Electro-acoustic Noise ERS 不明。Dr K2
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Voice Crack “Shock_Late”
Voice Crack(吃音)、このデュオを知ったのはBorbetomagusとの合体盤からと言うリスナーは多いのではないでしょうか?元々は、スイスで、フリージャズをやっていたAndy GuhlとNorbert Möslangがこの名前を名乗ったのが、1972年後半です。ただし、彼等は、録音済みのテープをライブの音に加えたりしており、そこら辺が所謂、通常のフリージャズとは異なっていました。1983年からは、cracked everyday electronicsと彼等が呼んでいた家電系の電子音による即興演奏をやっています。このcracked everyday electronicsとはラジオ、ターンテーブル、トランスミッター或いは翻訳機などのことで、彼等の手の動きや光の動きでコントロールされる、磁気やラジオ波を用いた複雑なシステムのことを指します。と書くと大層なものなのだろうと思いますが、本当、ビデオとか観ると、そこら辺に転がっているもので遊んでいるかのように演奏してます(果物に電極刺したり、タンテの上にミニアンプ乗せたり、、、。)。ただし、その結果は、ブザー音やクリック音、ドローン音、オシレーター音などになっています。そうですねぇ、彼等の演奏はJohn Cageの音楽と近いかもしれないですね。そんな彼等は2002年にデュオを解消しています。そんな彼等の単独でのアルバムとしては、本作品は5作目となります(ただし、その間にもコラボ・アルバムを同じ位出ています)。本作品は彼等が、1998年11月8日にスイスのサンクト・ガレンでのスタジオ・ライブ演奏からなっていますが、いつものようにミックスは後で行っているようです。所謂、「王道」の即興演奏ではなく、かなり王道から外れた即興演奏ですので、何でもありですね。割と家内制手工業的インダストリアルな風味も持ち合わせでいるようで、そこら辺も彼等の良い持ち味になっています。そんな彼等の演奏を聴いてみてはいかがでしよう? YouTubeには無かったので、彼等のビデオ作品を。 https://youtu.be/lBP4EeNyt_0 #VoiceCrack #Shock_Late #Entenpfuhl #CrackedEverydayElectronics #Improvisation #AndyGuhl #NorbertMöslang #Switzerland
Experimental Entenpfuhl 不明Dr K2
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PPF “Propagande Par le Fait”
このバンドはフランスのインダストリアル・ユニットで、メンバーはP.H. Anton D.A., R.P. Jericho及びPere Ubu S.J.から成ります。使用楽器はKorg MS-10, Roland S100 (modules 101-102), Korg Mono/Poly, Korg Trident AKG Microphones, Simmerkamp Radios, Zoom 505, Arya 2000, Metal Zone, Flanger, Clap trap, Distortionと記載されています。このアルバムは彼等のファーストアルバムで、どうも2005年位までは活動は活発だったようです。ただ、Wikiやググって調べたんですが、同名異音のバンドが出てくるだけか、フランス語で書いてあるか、なので、上記のこと以外は全く分かりませんでした。すまん。それで内容なんですが、アナログ・シンセを分段に用いたパワー・エレクトロニクスですね。でも、フランス語で歌っている(?: 叫んでいる)ので、内容までは良く分からないです。割と、90年代のパワ・エレの美味しいとこ取りな感じで、電子音パルスにラジオやテープも挿入されており、それなりのカッコ良さがあります。私は昔はこう言うパワ・エレにはそれ程興味がなかったのですが、ここ最近は、この手のグループの音源を聴くことも平気になりました。ヨーロッパではこの手のノイズは多いですね。それに対して日本ではこのような構成のノイズグループは殆どいませんね。やっぱり,日本語だとダサいと感じる人が多いですからでしようか? そんな訳で、私はなぜこの盤を買ったのか?も良く分からなかったのですが、中々楽しめました。でも、もう少し情報が欲しかったですね。彼等の信条とかコンセプトをもう少し知りたかったです。でも、音楽でも楽しめますので、聴いてみてください。 https://youtu.be/S5MZU8M68Kw #PPF #PropagandeParleFait #PowerElectronics #France #AnalogSynth
Power Electronics STATEART 不明Dr K2
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K2/Mr. Natural “Assorted Scrapes”
ちょいちょい混ぜますよ。今回は第二期K2とMr.NaturalことJohn Sharpのスプリット7㌅EPです。元々、John Sharpがやっていた音響系デュオBlasen Y SharpのCDR作品を私のレーベルから出したのが縁で、私の新婚旅行の時も、偶々なんですが、Johnがフランクフルトにシェフとして居たりして、仲良くなったのと、初のUSミニツアーの時に,わざわざTennesseeからL.A.まで車を飛ばしてきてくれたりと、親切で真摯なアーティストだったんですよ。そんなことがあって、じゃあ、スプリットを作りましょうとなりトントン拍子で話しが進んでって行ったんです。 そんなこんなでできたのが,このスプリット7㌅EPだったんです。 内容ですが、第二期K2としてはメタル・ジャンク・フリー・ジャズのようなメタル・ジャンクを用いたソロ一発録りでガシャガシャ,キィーキィーした音塊を。一方、Mr.Naturalは植物からの電気信号を増幅してのミクロな音を拡大した音響作品をそれぞれ収めています。当時はミスマッチかなぁと思って聴いていたんですが、今回、聴き直して中々面白いなぁと思い、取り上げることにしました。在庫が多少ありますので、通販などで実際に聴いてみて下さい.因みに、惜しくもJohn Sharpは鬼籍に入っています。南〜無。写真でもわかりますが、赤盤ですよ! Youtubeに上がっていなかったので。 Blazen Y Sharp https://youtu.be/CqDP2P1unIE K2 “Setreoisomomer” https://youtu.be/CqDP2P1unIE #K2 #Mr.Natural #JohnSharp #AssortedScrapes #SplitEP #MetalFreeJazz #Electro-Accoustic
Experimental, noise Gender-Less Kibbutz 800円Dr K2
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Zipper Spy “Living In A Free World?”
皆さん、Zipper Spyを覚えていますか?まあ、今となっては知らない方の方が多いかもしれませんね。あのノイズミュージックの老舗RRRecordsのRon Lessardの元パートナーで、自身もサウンド・インスタレーションや彫刻を作製するマルチメディア・アーティストMaria Moranのソロノイズ・プロジェクトのことです。RRRonとの噂が1990年代に出た時に、日本でも彼女のことに興味を持ったリスナーがいましたね。彼女についての全貌は不明ですが、分かる範囲で書いてみます。彼女は元々西海岸のベイエリアで活動しており、低予算ホラー映画のサントラを作ったり、地元のインディーバンド、特にL.A.のパンクバンドでベースを弾いたりしていました。その一方で、彼女は、ある大学生の「自作楽器とラジオの朗読ダイアログ」を組み合わせた作品を体験して、1994年頃から彼女もノイズ・ミュージックを作り始めます。そして、初めはラップトップ・ノイズをやっていた様です。ある日,彼女は、パーカーのジッパー(ファスナーのこと)の音を録音してしまいますが、それが気に入り,多数のジッパーの音を増幅し、金属オブジェとビデオの投影を組み合せたZipper Spyと言うインスタレーションを発表します。そこから、彼女のソロノイズユニット名がZipper Spyとなります。そこでの音楽は彼女のアルバム”Ikki Beatsや”Uno”で聴くことが出来ます(残念ながら私は未聴)。一方、レーベルのStichting Mixerですが、これはミニマル・ミュージックをサポートしているオランダの電子音楽(ないしは電子音響音楽)専門のレーベルで、1999年末に発足し、2005年位まで活動しています。ただ、リリースに当たっては、未知のアーティストの作品には既知のアーティストとのコラボ曲を加えるとの方針を取っているところが興味深いところです。 それで 本作品ですが、12㌅のEPとしてリリースされたZipper Spyの作品で,A面(Atmosphere) はデジタル処理された冷んやりしたエレクトロな曲が、B面(Beats)はハードで強烈なリズムを刻むパルス音から成る曲が中心に収められています。実験テクノと言えば良いのでしようか?自宅のオーディオシステムで聴くよりもクラブで大音量で聴きたいですね。そして、B-2にKK Nullさんとのコラボが収められてます。本作品では早晩、ジッパーの音は使われてないもうに思いますが、どうでしょうか? 皆さん、確かめて下さい。 b-3:“Refreshing” https://youtu.be/WBvPZ5xr_HQ #ZipperSpy #LivingInAFreeWorld? #StichtingMixer #Digital #ExperimentalTechno
Noise Experimental Stichting Mixer 不明Dr K2
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Deepkiss 720 “Pace x Friction”
これまた,謎なレコードを持っていました。ピクチャーLPだから、Harbinger Soundだから購入したのかな?バンド名はDeepkiss 720で、作品名は”Pace x Friction”とのことですが、先ずはDeepkiss 720について。これはどうもJason Williamsのソロユニットのようです。彼は、1997-1999年の間、Quick Latin Handfulと言う自主制作レーベルを運営していました。一方で、Mothers Of The Third Reichを名乗ったり、Archaic BrailleやClarence PalmerやThe Vitamin B12のメンバーとかで1990年代から活動をしていたみたいです。ここら辺をレーベルで言うと、Betley Welcomes Careful Driversで、共演アーティストで言うとCock E.S.P.とかPrick Decay辺りであることから、90年代英国スカム系ノイズの系譜に属するユニットと考えられます。本作もその通りで、色んな既成の音楽や様々な音の断片、女性のナレーションなどを高速コラージュしたり、グニョグニョとテープ操作したり、CDの音飛びをしつこく当てはめてみたりで、やりたい放題です。こう書くとカッコいいように聞こえますが、出来上がったものはジャケ写やピクチャー盤の盤面とも共通する「クズな雑音楽」になっております。まあ、やり過ぎの美学なのかもしれませんね。日本で言うと,初期Boredomsに近いかな?(それはちょっと言い過ぎか?)こう言うノイズユニットは90年代にら比較的よく居たんですが、今はどうしてるのかな?偶には頭ん中をシェイクするのにはもってこいの音楽です。貴方もどうですか? [Live] https://youtu.be/tMZq1knSORw #Deepkiss720 #PaceXFriction #HarbingerSound #PictureRecords #Scum #Noise #1990年代
Noise Harbinger Sound 不明Dr K2
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Techno Menses / De Fabriek “Rhythm Monsters”
偶には自分のレーベルの作品も。1983年頃にメールアートで知り合ったオランダのDe Fabriekと、私が参加しているテクノイズ・ユニットTechno Mensesとのスプリット作品が本作です。1983年に結成されたTechno Mensesは当初、軍歌をテクノポップで演ると言うコンセプトでしたが、その後、メンバーの趣向が変わり、所謂、ミニマル・テクノイズに変化してきました。本作のTechno Mensesは坂下和彦(Digital Electronics)と坂下智也(Rhythm Machines)の兄弟に、私がManipulationとMixで加わると言う編成になっています。MIDIを使った原初的な曲を4曲。その中には、Faustのカバー(?)も含まれています。一方、De Fabriekは1970年代後半より流行に流されずに、マイペースで作品をリリースしてきているRichard Van DelenとAndries D. Ekerを中心とした不定形ユニットで、初期のEGを思わせるリズミックで実験的な音(厳密にはテクノイズとは言い難いです)を作り続けています。割と初期の頃からレコードを出しており、(また紹介する機会もありますが)国際コンピなども出しています。本作で ”Sound In Progress” と言う長尺の曲を提供しており、プリミティブなリズム・トラックとシンセ音をディレイで変調しまくった通好みな出来栄えで、飽きることがありません(強力なダブとも言えますが) 。なお、De Fabriek側の詳しい参加メンバーは不明です。限定で300枚作って、配給しましたが、その中には更に限定でオレンジ盤があります。当初はジャケはスケルトンにする予定でしたが、予算不足と連絡ミスで白ジャケになってしまいました(残念!)。私の方も丁度、K2第二期の終わり頃であったので、充分に配給が出来なかったのも心残りでしたね。そんな過渡期の作品で、かなりレアものなので、中古で出ていたら、即ゲットして下さい! A1 Techno Menses “Before The Dawn” A2 Techno Menses “Miniatures” A3 Techno Menses “Call Of Faust” A4 Techno Menses “Mechanism Of My Body” B De Fabriek “Sound In Progress” [Techno Menses: 他の曲”Dyskinesia 1” (1996年)] https://youtu.be/PNIBPM6oQdk?si=j5ApsA2KdGqIspEP [De Fabriek: 他の曲”Break-Attack” (1993年) ] https://youtu.be/qhc02RVfb2c?si=nHkdFMdwOWEGUjYo #TechnoMenses #DeFabriek #RhythmMonsters #KinkyMusikInstitute #LimitedEditions #200部 #OrangeVinyl #Technoise #Japan #KazuhikoSakashita #TomoyaSakashita #KimihideKusafuka #RichardVanDellen #AndriesDEker
Technoise / Experimental Kinky Musik Institute 不明Dr K2
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Magmax & Vetrophonia “s/t”
本作は日本のMagmaxとロシアのVetrophoniaの限定スプリット・アルバムです。Magmaxは、MSBRをやっていた田野幸治氏(故人)が不特定のヴォーカルと組んだ日本初のパワエレ・ユニットであり、一方、Vetrophoniaは、ZGAをやっていたAlexander Lebedev-FrontovとLinija MassのNickolai N. Soundnickから成るノイズ・デュオであります。Magmaxは名器TB-303の上に、ギターシンセの自己発振音とエフェクターによるハーシュノイズが乗り、そこに殺気立ったアジテーション・ヴォイスが絡みつくと言う音作りをしています。Vetrophoniaは金属音や具体音などを凶悪に組み合わせたロシア・アヴァンギャルド的な音を放出しています。当時はロシアからULTRAなどのノイズ関係の自主制作レーベルが立ち上がり、ちょっとしたロシア・ノイズがブームになっていました。これは田野氏から直接買ったか?交換したか?であろうかと思います。ジャケ写はVetrophoniaのアレキサンダー作で、いい感じです。 A1 Magmax “Magma Cosmic Suicide” A2 Magmax “Magma Mega Death Blast” B Vetrophonia “Automatika” ◼️Magmax A1 “Magma Cosmic Suicide” https://youtu.be/sfKXu_lyF-4?si=X76FRmfvXq_MV31p A2 “Magma Mega Death Blast” https://youtu.be/avC5m1UJjyg?si=s76rNA50iwdotJH9 ◼️Vetrophonia B “Automatika” https://youtu.be/NO-szjj1x3o?si=OOn19Sdz7WDG9y-B #Magmax #Vetrophonia #SplitAlbum #LimitedEditions #300部 #Hand-MadePsckage #Japanese #PowerElectronics #Russia #RussianAvant-Garde #Flenix #MSBRRecords #ULTRA
Noise (Power Electronics / Electro-Acoustic Flenix (M.S.B.R. Records) 2500円位?Dr K2