UHT/Saoulaterre “Eerste Mixer”

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先ず、最初に、アーティスト本人ではなく、レーベルの方、即ちStitching Mixerを紹介したいと思いますStitching Mixerは、1999年12月に蘭のレーベルで、基本的にはMinimal Electronic Music (時にアコースティックな音響系もあった)に入るアーティストや作品をリリースすることを目的としていました。配給は同国Staalplaatの参加にあったようです。当時は、装丁も簡素で、かつ2000年までは10㌅ミニアルバムと言うフォーマットで統一されていました。特に、音自体と他のメディアでのを用いた活動をしているアーティストやグループを有名無名に関わらず、ユニークなミニマル・エレクトロニクスであれば、リリースしていくスタンスで、少なくとも2005年までは活動していたようです。またそのようなスタンスから、エキシビジョンの開催にも尽力していたようです。特に時代的背景を考えると、2000年前後にはデジタル・メディアの勃興があり、多くのアーティストなどがミニマル志向になっていったと思います。そこら辺を汲み取ってのレーベルの一つが、このStitching Mixerであったと言うことです。
それで、今回、紹介するアーティストはUHT / SaoulaterreことBoris Domalainで、彼は仏で実験的ブロークン・ビートを扱うレーベルCavageを運営していました。しかしながら、私は、彼のことを全然知らず、購入しましたが、今、調べてみても、情報はあんまり無かったです。彼は、2013年に40歳と言う若さで他界していますが、それまでに、11枚のシングルやEPと1枚のアルバムをリリースしていおり、世間的には「フレンチ・ブレイク・ビーツ」との認識で、どちらかと言うとクラブ・カルチャーと関係していたようです。
それで、これらの踏まえて、本作品を紹介したいと思います。先程はクラブ・カルチャー畑のアーティストと言いましたが、本作では、殆どそのようなダンサブルな曲は無く、全5曲ともかなり実験的なアプローチを取っています。A2の後半で漸くプレイク・ビートらしき音が聴こえますが、全体に渡って、ビートは弱めで、その代わり、音のパルスが主体を占めで、ミニマリズムを体現しています。あとは、多分、サンプラーとシンセを用いて、かなり実験的な曲が並び、彼の他の作品では聴くことの出来ないトラックになっています。Discogsには
”Techno, Hardcore”って書かれていますが、全く違う内容ですので、リスナーさんは混乱するかも? なので、ノイズ・ファンよりもクラブ・ミュージック・ファンに是非とも聴いて欲しいものです。B2 “DX Mediums”は、ピアノらしき音のサンプリングでビートらしきパタンを作っており、個人的にはお気に入りです。

A2 “Roken & Drinken”
https://youtu.be/g1lNedl5zbc

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