Elektriktus “Electronic Mind Waves”

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これは渋い選択となりました。既にジャズドラマーとして確固たる立場を得ているAndreas CentazzoのソロプロジェクトElektriktusの唯一のアルバム”Electronic Mind Waves”の紹介です。Andreas自身はバリバリのジャズミュージシャンで、1974年からminimal music, free jazz, avant-garde jazzの世界ではパーカッショニストとして精力的に活躍しており、毎年のように参加アルバムをリリースしています。そんなAndreasが、1976年にこつそりとリリースした「電子音楽」の作品が本作になります。このElektriktusの作品はこれしかない唯一のアルバムで、1973-1976年にかけて、偶々手に入れた4トラックMTRを用いて自宅の個人スタジオで録音されています。メンバーはAndeasがKbdとPercで,一曲だけFranco Feruglioがダブルベースで参加していますが、ほぼほぼ彼のソロアルバムです。どうも彼は、シンセが世界に普及していく状況の中で、独逸のクラウトロックや英国の電子音楽の勃興,特にConrad SchnitzlerやHeldon, Spacecraftなどの作品と活動に刺激を受けて録音を始めたらしいです。指向性としてはコズミックな作品が好みのようでした。それで、本作品は当初、イタリアのレーベルPDUから1976年にリリースされますが、私の持っているのはスペインのレーベルWah Wah Recirdsからのリイシュー盤で、2011年にリリースされたものです。因みにこのユニット名は、彼の最初のアルバム”Ictus”と電気を意味する”Electricの合成から成ります。それで,内容ですが、全体的にシンセの電子音から成る曲なんですが、4トラックMTRでの録音のせいか、音が篭り気味で、貧乏臭い感じが否めませんね。それでも自分の本来の担当楽器ではないシンセを駆使して、何とかコズミックを狙って演奏している態度にグッときますね。何かに似てるなぁト考えていたら、The Future〜初期Human League辺りのインディー・レーベルから出ていた音源に近い肌触りなんですよ。やっぱり、シンセで曲を作るなら、良い機材と良い録音機材が必要ですね。でもA-3ではダブル・ベースと絡みもあり、興味深いです。そんなローテク・シンセ・ミュージックですが、元がジャズドラマーなので、一度聴いてみて下さい。

https://youtu.be/Tl2nlQg4OvM

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