M “New York, London, Paris, Munich”

0

テクノポップ或いはディスコ・ミュージックの一発屋Mの登場です。Mはイギリス人Robin Scottのソロプロジェクトですが、彼は実は下積みが長く、古くは1960年末にMalcolm McLarenとVivienne Westwoodと知り合い、SEXの立ち上げまで協力しています。彼のレコードデビューと言えるのは、Mighty Babyのバックミュージシャンとして、アルバム”Woman From the Warm Grass”への参加です。その後は、彼はシンガーソングライターとしてフォークミュージックに演っています。1970年代初頭に彼はマルチメディアグループThe Voiceを結成し、BBC Radio 3で作品がオンエアーされました。1972年にはプログレバンドCamelのメンバーとデモ音源を作りますがEMIには相手にされませんでした。1973年には、Pete ThomasとPaul Rileyと共に”Heartaches & Teardrops”と言うミュージカル曲を書きます。その後、彼はオリジナル曲を演奏するR&BバンドRoogalatorと共同作業を始め、自身の共同インディーレーベルDo It Recordsより彼等のアルバムをリリース。また、1978年には、渡仏してThe SlitsやAdam & The Antsにも関わりますが、この時期に、彼は後のMの持ち歌になる曲を作っています。その中で、Mとしてシングル”Moderne Man”を1978年にリリース,そして大ヒットとなる”Pop Muzik”をリリース。MTVでの拡散やディスコDJのプレイなどの効果で、世界的大ヒットとなり、一躍メジャーに進出します。それに伴って、Robin Scottは兄弟のJulian Scottをベースに、妻のBrigit Novikをバックヴォーカルに迎え入れて、Mとしてのファーストアルバムである“New York, London, Paris, Munich”を1979年にリリースしました。そして立て続けにもう2枚のアルバムを出しますが、4枚目のアルバムは1984年に録音されながらも、発売は1998年までリリースされませんでした。なお、本作は1997年にCDにてリイシューされています。
それで、M名義での本作”New York, London, Paris, Munich”ですが、シングルカットされた”Pop Muzik”がキャッチーで矢鱈目立ちますね。今回はバックミュージシャンにWally Badaou (Kbd, Synth), Gary Barnacle (Sax, Flute), Philip Gould (Dr), Julian Scott (B, G), Brigit NovikことBrigit Vinchon (Vo, Harmonie)の名前があります。"Moderne Man"/"Satisfy Your Lust"は渡仏時代に既に作曲されていたとのこと。彼の場合、テクノポップと言う面は確かにあるのですが、どちらかと言うと、割とリズムパターンがミニマムで、ディスコティークな面が強調されていること、また長い下積みがあったことから、雑食性があるにも関わらず、全曲、ダンス・ミュージックになっていると言えます。そこが良いところでもあり、つまらないところてもあると思えます。そんなディスコなMのアルバムは如何でしようか?

https://youtu.be/yIuNbRgjG1w

#RobinScott #M #NewYorkLondonParisMunich #Disco #DanceMusic #Hit

Default