The Pop Group “We Are Time”

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私のは見本盤です。これは本当の意味で新録ではありませんが、一応、The Pop Groupのサードアルバムに当たる作品です。The Pop Groupについては、前回、ある程度紹介しましたが、所謂「アンファン・テリブル」として、当時は認識されていたと思います。結成は英国ブリストルで1977年(1978年との説もある)で、1981年まで活動。その後、2010年に再結成し、現在も活動を続けています。結成時のメンバーは、Mark Stewart (Vo), John Waddington (G), Simon Underwood (B), Gareth Sager (Sax, G), Bruce Smith (Dr)でしたが、Dan Catsis (G)はセカンドアルバムの時に参加してます。彼等は、フリージャズ、ファンク、ロック、アヴァンギャルドなどを一度に鍋に放り込んで、グツグツ煮たような、それまで聴いたことも無かったような音楽を十代にして作ってしまった訳で、その音楽的過激さとポリティカルな姿勢は唯一無二のバンドでした。特に、セカンド・アルバム”How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?”の作製時にお互いの精神状態は沸点に達し、世紀の名盤のリリースと引き換えに、グループの解散を招いてしまいました。本アルバムは、そんな彼等のライブ録音の音源を集めて作ったもので、本来の彼等の希望ではなかったのでは?と想像します。しかしながら、ライブを観られないリスナー(私もそうです)にとって、かけがえの無い音源でもありました。テンションが高過ぎて、崩壊ギリギリの所で「音楽」の体を保っているのがよく分かります。その意味では、彼等の本質を最も良く捉えたアルバムかもしれません。その後、彼等は、Mark Stewart & The Maffia, RipRig + The Punic, Pigbag, Maximum Joyに分裂していきます。2010年に再結成されましたが、もうこの頃の様なテンションは感じられなくなってしまいました。90年代に一度だけ、Mark Stewartのソロでの来日公演を観に行った事があるのですが、そのヴォーカル・スタイルこそ変わりは無かったですが、やはり1980年の時のテンションは余り感じられませんでした(でも、それは私達の感性が大人になって鈍ってしまったからかもしれませんね)。そんな彼等のテンションが吹き込まれている本アルバムは是非聴いて下さい。(噂では、彼等は結成当初では、本当はポップなバンドをやりたかったとか、、、。)

[Full album]
https://youtube.com/playlist?list=PL_yQrwboSSimwj2h0AZHK5jij9EqDss3j

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