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Essential Logic “Beat Rhythm News - Waddle Ya Play ?”
初め、X-Ray SpexでSaxを吹いてたLora Logicが、脱退後の1978年に結成したバンドが、このEssential Logicです(あと、The Strangersの3rdアルバムの”Hey ! (Rise of the Robots)”などでSax吹いてますね)。今ひとつ、このEssential Logicは話題にはならなかったですね。残念です。と言う訳で、彼等のバイオグラフィーを少々(と言っても長くなるんですよね)。アートスクールを出た時、Lora Logic (Vo, Sax), Phil Legg (G, Vo), William Bennett (G: その後ノイズバンドWhitehouseを結成), Mark Turner (B), Rich TeaことRichard Thompson (Drs), Dave Wight (Sax)でEssential Logicを結成し、自分達のレーベルCutから最初の7㌅シングルをリリースし、その後、1979年に”Essential Logic” EPをVirgin Recordsからリリースし、そのあと彼女らは、Rough Tradeと契約し、デビューアルバムである本作品” Beat Rhythm News - Waddle Ya Play ?”をリリースしました。その後に、Mark Turnerが脱退し、代わりにJon Oliver (B)が加入しています。一方、Lora Logicは1978-1981年の間、Red Crayolaのメンバーともなっており、Kollaa Kestää, The Stranglers, The Raincoats, Swell Mapsの録音でもゲスト参加しています。肝心のEssential Logicの方は1981年(あるいは1980年?)に解散してしまいます。それで、1982年にはLoraのソロアルバム”Pedigree Charm”をRough Tradeからリリースしますが、その後すぐに、録音やライブに音を上げてしまい、新興宗教Hare Krishnaにハマりますが、1995年にX-Ray Spexが再結成されるまで、このバンドではライブや録音は続けていたようです。その後、2001年に彼女はEssential Logicは復活させており、その時にはBlondieのGary Valentine (G)とBad Mannersの元メンバーが加わります。1988年に4曲入りEPをVitaminicからリリースしています。2003年にアンソロジーアルバム”Fanfare in the Garden”がKill Rock Stars Recordsからリリースされ、更に2022年にはセカンド・スタジオ・アルバム”Land of Kali”をリリースして、現在に至ります。 ザッとこんな感じで来ていますが、本作品ほ内容についてご紹介します。先ず、曲作りも良いのですが、Lora Logicの歌が凄いです。Kate BushとLene Lovichと戸川純を混ぜたような、不意に入るファルセットをちょくちょく使うヴォーカル・スタイルで、思わず聴き惚れてしまいます。また、彼女が作曲・作詞も全て手がけており、中々メロディアスかつファンキー(ファンクではないですが)が多く、弾けるようなダンス・ミュージックの要素も含まれています。また、バンドにはテナーサックスのDave Wightもおり、また、Loraもソプラノサックスを吹くので、その絡みも効果的です。全然、堅苦しくないオープンな音楽ですので、入手は困難かもしれませんが、機会があれば、是非ともフィジカルで聴いてみて下さい。損はしないと思いますよ❗️ このアルバムは個人的には、2022年のベスト10に入りますね。 https://youtu.be/ltA7n9fdxLk #EssentialLogic #BeatRhythmNews-WaddleYaPlay? #RoughTrade #PostPunk #LoraLogic #Sax #Funky #PhilLegg #WilliamBennett, #MarkTurner #RichardThompson #DaveWight
Post Punk Rough Trade 5174円Dr K2
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Robert Rental & The Normal “Live At West Runton Pavilion. 6-3-79”
このレコードを見つけた時は心の中でガッツポーズしましたね。この組合せはバッチリ1980年前後の音ですよ。皆さん、もう知っていると思いますが、The Normalと言うのはMuteのオーナーDaniel Millerのソロユニット名で、基本的には録音ユニットでした。ギターの3コードも弾けなかったDanielはJ.G.Ballardの小説”Crash”に影響を受けて、The Normalを始めており、KORG mini700s シンセとTeacの4トラックレコーダーで最初のシングル"T.V.O.D."/"Warm Leatherette"を自身のレーベルMuteからリリース、その後進のグループやアーティストに大きな影響を与えました。DanielがThe Normalとして出したレコードは先述のシングルと本作品のみです。一方で、Robert Rentalは、Thomas Leerとのコラボによる名作”The Bridge”をIndustrial Recordsから出しており、実験的エレ・ポップの先駆けとなっています。そんな2人が唯一残したのが、このワンサイドLPです。まあライブ録音なので、音質は良くは無いですが、エレ・ポップ(敢えてテクノポップとは言わない。寧ろインダストリアル・ポップかな?)の原石が垣間見られます。片面のみの録音ですし、曲名のクレジットも無いのですが、曲間が途切れないので、このリリース形態は丁度良かったと思います。内容はもう文句無しのシンセ好き向けのミニマルでプリミティブなポップソングを聴くことが出来ます。ヴォーカルはどちらがとっているのでしようか?なんてことは気にならない位の熱量ですね。もし、エレ・ポップに興味が有れば、この作品は一度は聴いておいた方がいいでしょう。装丁はショボいですが、内容は濃いです! https://youtu.be/GE-CrUIk6Xc #RebertRental #TheNormal #iveAtWestRuntonPavilion6-3-79 #RoughTrade #DanielMiller #Mute #ElectronicPop #TechnoPop #Synthesizer #Live #IndustrialPop
Electronic Pop Rough Trade 不明Dr K2
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Pere Ubu “Song Of The Bailing Man”
またまたのPere Ubuです!この作品は、”Art of Walking”の後にRough Tradeからリリースされた45回転アルバムで、彼等の6枚目のアルバムになります。実は、1979年にPere Ubuは一度ちょっとだけ解散状態になりますが、Tom Herman (G)に代わって、Red KrayolaのMayo Thompson (G)が加入し、すぐに復活します。その後、1980年にアルバム”Art of Waking”をリリースし、Scott Krauss (Dr)に代わって、元FeeliesのAnton Fier (Dr)が加入して、本作品が1981年にリリースされます。しかしながら、この後、直ぐにバンドは解散し、Scott KraussとTony MaimoneはHome and Gardenと言うバンドを結成、一方、David Thomasはソロ活動に集中し、Richard ThompsonやHenry Cowのメンバーとコラボしています。となっていましたが、1987年にバンドは再結成され、その時には、Jim JonesとChris Cutlerが加わって、1988年に”The Tenement Year”をリリース、かなりポップ寄りのアルバムになっています。その後のことは、前回、”Cloudland”で書いていますので、そちらを参照して下さい。 それで、本作品”Song Of The Bailing Man”ですが、正直に言うと、個人的には、Mayoが入った時期のPere Ubuは余り好きではありませんでした。難解過ぎるんですよね。一応、この時のメンバーを紹介しておきますと、Anton Fier (Dr, Piano, Marimba, Perc), Tony Maimone (B), Allen Ravenstine (EML Synth), David Thomas (Vo), Mayo Thompson (G)で、ゲストに Eddie Thornton (Trumpet)が参加しています。何か落ち着きのない複雑な曲展開で、素っ頓狂なDavidのVoにも関わらず、聴いていて不安な気持ちになります。確かに、正調ジャス調のフレーズや、カリプソ風な曲或いはmarimbaを用いた南国風の曲など、多彩な表現になっていますが、全体的に曲の展開が早過ぎて、付いていけない感じが強いのです。多分、MayoやAntonのせいではなく、寧ろ、この時期に、David Thomasが出したソロアルバムと関係があると思います(アレも難解でした!)。でも私は聴きますよ!今では、オリジナルメンバーはDavid Thomasだけですが、彼の最後までは見届けたいです!と言う訳で、今回はちょっと残念でした。入門編ではないですが、Pere Ubuの一側面を見たと言うことで、まあ聴いてみても宜しいかと。因みに、本作は12㌅45回転ですが、曲はたっぷり入っており、Discogsでもアルバム扱いになっています。 A1 “The Long Walk Home” (2:34) A2 “Use Of A Dog” (3:17) A3 “Petrified” (2:16) A4 “Stormy Weather” (3:20) A5 “West Side Story” (2:46) A6 “Thoughts That Go By Steam” (3:47) B1 “Big Ed's Used Farms” (2:24) B2 “A Day Such As This”’(7:17) B3 “The Vulgar Boatman Bird (2:49) B4 “My Hat” (1:19) B5 “Horns Are A Dilemma” (4:21) A3 “Petrified” (2:16) https://youtu.be/1IQHHBYH7S4?si=Lt17mNSVb1qHNL2_ [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lu8f7nHyfTvM1KTCYaiAVXWzLUmnYZh6Q&si=A88Qg9mTRClXm6lp #PereUbu #SongOfTheBailingMan #RoughTrade #AvantRock #ArtRock #AntonFier #TonyMaimone #AllenRavenstine #DavidThomas #MayoThompson #Guest #EddieThornton #DifficultMusic #
Avant-Rock / Art Rock Rough Trade 不明Dr K2
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Cabaret Voltaire “Live At The Y.M.C.A. 27.10.79”
Cabaret Voltaire(通常Cabs)の最初のライブ・アルバムです❗️Cabsについては今までもバイオグラフィーは書いていますので(特に初期のは)、今回は省略しておきます。簡素な白ジャケにハンコでタイトルが押されているだけのぶっきらぼうな体裁でリリースされたアルバムですが、聴いて見ると中々当時を思い出させるような音風景が広がります。独特のリズムを刻むドラムマシーンに茫漠とした特徴的なギターノイズ、コードを刻むキーボード、テープ操作などなど、彼等ならではのアンサンブルを聴くことが可能です。ただ、インダストリアルか?と言うと何か違うようにも思えるんですよね。確かにシンセやテープの使い方、ドラムマシンの打ち込みにそう言う要素は見出せるんですが、ちやんとコードなりパタンなりの楽曲としてギリギリの線で持ち堪えているみたいで、後にエレクトロ・ファンクへの移行も自明の理であったように思えるんです。T.G.やSPKも時にテクノ路線の曲を交えてきたり、そっち方面に移行したりしていますので、本当は「ちゃんとした」音楽をやりたかったのでは?と勘ぐってしまいます。リリースの当時は、インダストリアル・ノイズなのに、「Chris Watson、オルガンのコード、弾いとるやないか?」とも思ったものです。なので、個人的には、このライブアルバムの後にリリースされた”Voice of America” や”Red Mecca”の方がやはり興味深いですね。一番、この時期で、聴きたいのは、機関車のスチーム・エンジンの音をリズムにして演奏していたら、客が怒って暴動になった時のライブが聴きたいです(なんかブートでありそう)。そんなCabsですが、何と今年、春頃に唯一のメンバーとして残っていたRichard H. Kirkが亡くなり、Cabsは永遠のインダストリアル〜エレクトロ・ファンクの代表として名を残すところとなりました。あとライブアルバムで面白いのは、観客の反応ですね。嫌に大人しく聴いて、大人しく拍手をしているのが、かえって不気味です。なので初期のCabsを語るには、このライブ盤を聴いてからにして下さい。 “Baader Meinhof” https://youtu.be/ODiWDOdGhjU #CabaretVoltaire #LiveAtTheY.M.C.A.27.10.79 #RoughTrade #LiveAlbum #IndustrialMusic #StephanMalinder #RichardH.Kirk #ChrisWatson #Noise
Industrial Rough Trade 不明。Dr K2
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The Raincoats “Moving”
これで第一期The Raincoatsの最後のアルバムとなります。そうです!”Moving”です❗️前作から3年のブランクになりますが、ドラムが決まらず、試行錯誤していたらしいです。と言う訳で、ドラムは元P.I.L.のRichard Dudanskiになっています。寧ろ、男性がとかライオット・ガールがとかはどうでもいいので、素直にThe Raincoatsが続けられたことを喜びましょう。なお、このアルバムの前に、1982年12月に、NYCのThe Kitchenでのライブ音源を”The Kitchen Tapes”と言うカセットアルバムをROIRからリリースしています。それで、この頃になると、アルバムやレコードを出す度に色んな方向に向けないといけないと言うプレッシャーからか、各人はソロ活動を行い始めています。Gina BirchとVicky AspinallはDorothyを結成し、Ans da Silvaは振り付け師のGaby Agisとのダンス・パフォーマンスでのコラボを経て、Charles Hayward とRoselandを結成して、活動をしていきますが、The Raincoatsの再結成までは1994年まで待たなければなりません。再結成後のことはここでは省略しますが、彼女らは1996年に、再結成後初めてのアルバム”Looking in the Shadows”を漸くリリースしていますし、近年ではAna da SilvaがPhewさんとのコラボしたりで、ちょっと有名になりましたね。 それで、本作品についてですが、ドラムのことは先述の通りなのですが、メンバーはセカンドと時の同じですし、楽器を入れ替えたり、ゲストを招いたりしています。AnaはB, G, Voを担当、GinaがB, G, Vo, Vibraphoneを担当、VickyがB, G, Organ, Piano, Vln, Voを担当しています。ゲストにはMichael McEvoy (B), Paddy O'Connell (B, G, Tenor Sax, Whistle)、Mgotse Mothie (DoubleB),Derek Goddard (Dr, Perc), Richard Summers (Trampet), Sarah Sarhandi(Viola)を招いています。曲の完成度やアレンジ度は高く、バンド・サウンドとしてはかなり良い演奏をしています。しかも、アコースティックな楽器が多用されており、かつ小道具のようなパーカッション類が良い風味を出しています。B面ではRichardのヴォーカル曲もあり、楽しそう。全体的にJazzyな或いは民族音楽のような曲調になっていますが、これはアコースティックな楽器を多用しているからでしょう。それでいて、楽しげなのが、ビンビン伝わってきます。多分、セカンドで思いっきり実験的な面に踏み込んで、一周回って、新たなポップミュージックに到達したと言う印象です。そんな彼女らのアルバムを聴いてみませんか?きっと楽しい気分になりますよ! [full album] https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_l8BaNekshdaeni2PlfPUCePA4vfCVEcoQ #TheRaincoats #Movin’ #RoughTrade #AnaDeSilva #GinaBirch #VickyAspinall #RichardDudanski #Jazzy #PostPunk #ThirdAlbum
Post Punk Rough Trade 不明。Dr K2
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The Raincoats “Odyshape”
その流れで、これはThe Raincoatsのセカンド・アルバム”Odyshape”の登場です。が!しかし、これはもう別バンドとして捉えた方が良いかもです。この時のメンバーはAna da Silva (Vo, G, Shruti box, Kalimba, B, Perc, Harmonica)、Gina Birch (Vo, B, G, Balafon), Vicky Aspinall (Vo, G, B, Vln, Piano)で、ゲストにはGeorgie Born (Cello), Dick O’Dell (Perc), Shirley O'Loughlin (Perc), Kadir Durvesh Shehnai (Perc), Ingrid Weiss (Perc, Dr), Robert Wyatt (Dr: from Soft Machine), Richard Dudanski (Dr), Charles Hayward (Dr: from This Heat)が参加しています。よりフリーフォームになった演奏で、ファーストアルバムのようなプリミティブなポップソングと言うよりも、アヴァン・ポップと言った言葉がしっくりくる音楽です。ベースがダビーであったり、英国フォークの様式、多数の中古パーカッション(1980年のUSツアーの時、骨董市で購入したらしいです)によるポリリズムなど、そこかしこに先進的な部分が見え隠れします。また、民族音楽のフィールド録音などにも影響を受けたらしいです。多分、ファーストアルバムの後で、これを聴いたリスナーは驚くでしょう。そして何より生楽器が多用されている点も、ポスト・パンクの時代で、他のバンドではシンセが多用されてきているのに反抗した、彼女らの特異的な一面と言えますね。そんな彼女らの極上にして、手に届かない程自由な音楽は如何でしようか?因みに、この時期のインタビューでは「ロックンロールの基本的なテーマは、男と女の間で起こっていることです……ロックンロールは黒人の音楽に基づいています。そして、それは女性の排除と、黒人のゲットー化に基づいています。だからこそ、私たちのやりたいこととロックンロールの伝統の間に少し距離を置きたいのです」と答えています。なる程ね!よーし、Let’s Listen!!!! https://youtu.be/PRP8nkaxMkQ #TheRaincoats #Odyshape #RoughTrade #PostPunk #FreeForm #AvantPop #AnaDaSilva #GinaBirch #VickyAspinall #RichardDudanski #CharlesHayward #RobertWyatt
Post Punk / Experimental Rough Trade 不明。Dr K2
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The Raincoats “s/t”
さあさあ、やってきましたよおお〜、ライオット・ガールズの女性4人組The Raincoatsの登場です❗️先ず最初に彼女らのバイオグラフィーを簡単に(って言っていつも長々と書いてします悪い癖)。1977年にGina BirchとAna Da Silvaは、Hornsey芸術大学の学生だったのですが、The Slitsのライブを観て、「これがやりたかったことなの‼️」と天明を受けて、1977年に組んだのがThe Raincoatsです。結成当時のメンバーはGina Birch (B), Ana da Silva (G), Ross Crighton (G) とNick Turner (Dr)でしたが、The Slitsを脱退して、後にMo-duettesに加入するKate Korusが加入しますが、直ぐにぬけてJeremie Frankがギターて加わります。また、DrのNickは、The Barracudasに加入する為に脱退し、ドラムに、元The 101ersで、後にPILに加入するRichard Dudanskiが加入しますが、今度は映像作家のPatrick KeilleがJeremie Frankの代わりにギターで加入します。そして1978年終わり頃にThe SlitsのドラマーPalmolive (本名Paloma Romero)が、そしてVicky AspinallかVln/Gで加入して、所謂、皆んなの知ってるThe Raincoatsのオリジナルメンバーと言うかオール・フィメール・バンドになります。Drは本作をリリース後、すぐに脱退してます。1979年ん1月4日に、Acklam Hallにて、このメンバーでライブデビューします。その後も、マネージャーの意見で、1979年5月にシングル”Fairytale in Supermarket”をRough Tradeから出した後に、スイスのバンドKleenexと一緒に初のUKツアーを敢行。当時、Johnny Rottenは、X-Ray Spexと共に、彼女らをべた褒めで、また、パンクファンジンSniffin’ Glue人気ライターDanny Bakerも大絶賛でした。それで、満を辞して1979年11月21日にセルフタイトルのアルバムである本作品をリリースしました。メディアにも高評価でしてが、リリース後、DrのPalmoliveが脱退してしまい、代わりに当時10代だったIngrid Weissが加入しています、 それで本アルバムについてですが、もう肩の力が抜ける位、自然体の演奏がてんこ盛りです。特にシングルカットされたA1の”Fairytale in Supermarket”から”Lora”までは至福の時間を共有できますね。Vickyのヴァイオリンがいい感じのアクセントになってます。B面も、一生懸命さ(と言うか女子もバンドなるぞ!って言う意志)と自然体なところがうまくバランスを取って収められています。特にB1はPhewさんが、カバーしてますし、またB4”In Love”もコーラス・ワークも絶妙で す。正に捨て曲無し❗️のアルバムです。彼女らの演りたい音楽が詰まってます。なので、皆さんも是非聴いてみることをお勧めします。そんなアルバムです。 https://youtu.be/pQlX3jgAbvc #TheRaincoats #RoughTrade #FirstAlbum #PostPunk #AnaDaSilva #GinaBirch #Palmolive #VickyAspinall #Violin
Post Punk Rough Trade 不明。Dr K2
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Virgin Prunes “….If I Die, I Die”
一度はステージを観たかったバンド、それはVirgin Prunes❗️本作品は彼らの待望のデビュー・アルバムです。良く知られていることだが、彼等はアイルランドのバンドで、あのロックの巨人U2と兄弟バンドなんですよ。ここで、そこら辺のことを書いておきましょう。1970年初期にダブリンに存在していたギャングLypton Villageは、Guggi (本名Derek Rowen), Friday (本名Fionan Hanvey)そしてBono (本名Paul Hewson)らによって作られていました。要するにVirgin PrunesはU2の幼馴染で結成されたようです。凶暴で矛盾だらけのライブ・パフォーマンスで有名なVirgin Prunesですが、それはVoのFridayによって1970年代半ばには既に作れられていました。オリジナル・メンバーはFriday (Vo), Guggi (2nd Vo), Dave-iD Busaras (3rd Vo), Dik Evans (G: U2のThe Edgeの兄弟), Strongman (B: Guggiの兄弟で、本名Trevor Rowen)そしてPod (Dr; 本名Anthony Murphy)でした。その後、Podが脱退し、代わりにHaa-Lacka Binttii (本名Daniel Figgis)がドラマーとして加入しますが、彼はドラムだけではなく、テープ・ループやキーボードも担当し、更には彼は英国のRough Tradeに、Virgin Prunesを売り込みます。そしてファースト・シングル”Twenty Tens”をリリースしてもらいます。Binttiiとの録音で2作品分を作りますが、他のメンバーと音楽性の面で衝突し、”Red Nettle”をNMEのコンピC81に、”The Secret”をCherry RedのコンピPerspectives and Distortionに入れてもらってます。しかしながら、Binttiiは脱退してしまいます。その代わりにMary D'Nellon (本名David Kelly)がドラムで入り、”A New Form of Beauty”プロジェクトの作業は既に始まっていましたが、Maryの名はクレジットからは抜けています。その"A New Form of Beauty"プロジェクトと言うのは、4つのチャプターから成り、それぞれを1981年には7㌅シングル、10㌅シングル、12㌅EP、そして1982年にはカセットで出していく計画のことで、彼等は見事にやり遂げました。 そして、1982年11月に彼等は、WireのColin Newmanのプロデュースで、待望のファースト・スタジオ・アルバム”…If I Die, I Die”とそのペア作品でもあるダブル10㌅EP “Hérésie”をリリースします。これが本作品になります。しかし、1984年には、音楽業界にいても不幸だと言う理由ではGuggiとDik Evansが辞めます。それで苦肉の策として、ドラムのD'Nellonを無理にギターに転向させ、Podを再度ドラマーとして迎え入れます。しかし、彼等は未発表だったアルバム”Sind Find Devils”をリリース。1985年には、初期のビデオ作品”Sins Find Devils—Live Retrospective 1981-1983(これは先述のアルバムとは無関係です)”をリリースし、更に同年5月にはレア音源を集めたアルバム”Over The Rainbow”をリリースします。1986年7月には4人でツアーをやり、セカンド・スタジオ・アルバム”The Moon Looked Down and Laughed” をリリースしますが、その年の終わり頃に、肝心のFridayが脱退します。このことは、1987年に出した彼等のライブ・アルバム”The Hidden Lie”で少し触れられています。ここら辺からバンドは解散状態になります。しかし、メンバーの各人はそれぞれの分野で活動を続けて今日に至ります。ザッと書くとこんな感じですね。 それで本作品ですが、メンバーはGavin Friday, Guggi, David-iD Busarus, Dik, Strongman, Mary D’Nellonの6人です。反復するコード進行やリフに、3人のヴォーカルが時にソロで、時にユニゾンで、また掛け合いなどで入ってきます。今、聴くと、単純な曲のはずなのに、割とゴチャゴチャした音作りに聴こえます。アレンジが上手いのでしょうか?それとも、Colin Newmanのプロデュースでしょうか?なお、Binttiiがいませんが、効果的なキーボード(シンセ)や鉄琴などのパーカッションが使われています。ドラムの音やギターの音は「ザッツ80年代」と言う感じでニンマリしますねぇ。全体の印象は「耽美派」(勿論、ニュー・ロマとも違いますが)に近いかな?薄ーくゴスが入ってる感じです。今からでも遅くはないです。彼等のデビューアルバムを聴いてみてください。 https://youtu.be/KwHtJgh8Hls #VirginPrunes #…IfIDie,IDie” #RoughTrade #GavinFriday #Guggi #David-iDBusarus #Dik #Strongman #MaryD’Nellon #PostPunk #ColinNewman #Ireland #U2
Post Punk Rough Trade 不明Dr K2
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Pere Ubu “390 Degrees of Simulated Stereo: Ubu Live: Volume One“
私の大好きなバンドの一つが、このPere Ubu(「ペル・ウブ」と呼ぶ)です。それの公式ライブ盤がこの「390度広角ステレオ・システム: ライブ第一巻」です。しかも第一巻と言うことで、初期のマキシシングル”Datapanik In The Year Zero-A”とファーストアルバム”The Modern Dance”からの選曲になっており、涙ものです。Pere Ubuのバイオグラフィーは以前に書きましたので、省略させて頂きます。勿論、ライブ盤なので、多くはオープンリールで録音で、音質は割と良いです。参加メンバーには2通りのパターンがあります。1975年11月から1976年5月のセットと1976年7月から1979年9月のセットです。前者はTom Herman (B), Scott Krauss (Dr), Peter Laughner (G), Dave Taylor (Synth, Organ), David Thomas (Vo). Tim Wright (G, B)から成り、後者はTim Herman (G,, BackVo), Scott Krauss (Dr), Tony Maimone (B. BackVo), Allen Ravenstine (EML Synth, Sax), David Thomas (Vo, Horn, Perc)から成ります。もう、David Thomasが歌い、Synthが入ってくると泣けます。大泣きです。特に、”Humor Me”や”30 Seconds Over Tokyo” は泣けます。また”Sentimental Journey”のライブは貴重。ライブ会場は主にクリーブランドが主にですが、ブリュッセルやロンドンでも行なわれたライブトラックも含まれています。この頃のPere Ubuは最高かつ貴重ですね。第二巻の為に、Ubu Communexが”Dub Housing”, “New Picnic Time”のライブトラックを募集してましたが、どうなったのでしようか?皆さんもこのアルバムを聴いて、1970年代後半のPere Ubuに想いを馳せて下さい。 A1 “Non-Alignment Pact” (3:45) A2 “Street Waves” (4:08) A3 “Real World” (4:04) A4 “My Dark Ages” (5:32) A5 “The Modern Dance” (3:33) A6 “Humor Me” (2:44) B1 “Heart Of Darkness” (4:07) B2 “Laughing” (5:14) B3 “Can't Believe It” (2:16) B4 “Over My Head” (4:46) B5 “Sentimental Journey” (4:53) B6 “30 Seconds Over Tokyo” (5:42) https://youtu.be/4xMxCjQW7aU?si=jyD8zNXOzxf2C0i_ #PereUbu #390DegreesofSimulatedStereo:UbuLive:VolumeOne #Avant-Rock #DatapanikOfTheYearZero-A #TheMofernDance #LiveAlbum #RoughTrade #DavidThomas #TomHerman #ScottKrauss #PeterLaughner #DaveTaylor #TimWright #TimHerman #TonyMaimone #AllenRavenstine
Avant-Rock / Art Rock Rough Trade 不明Dr K2
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Wire “Documents and Eyewitness"
前回、紹介した英国のポストパンクバンドWireの初のライブアルバムで、名作”154”の後にRough Tradeからリリースされています。国内盤ありです。変則2枚組で、LPは、1980年2月にElectric Ballroomで行われたものであり、12インチEPは、1979年7月にNotre Dame HallとMontreuxで行われたものを8トラックレコーダーで録音して、後でミックスダウンしています。12インチの方は、冷たく燃え上がるライブトラックで、主に既報の曲をからなります。これはこれで良いのですが、問題は、LPの方の内容です。これは殆ど知らない新曲からなり、しかもそれぞれの曲がかなり実験的です。リズムボックスを使ったり、パーカッションだけで演奏したり、サックス奏者を入れたりで、かなり稀な形態での演奏みたいでした。どうも、この時のライブはステージングも特殊で、新曲ばかりではなく、バンドのメンバーは6’x12’の動くシートの後ろで演奏しており、頭に色んな被り物や小道具をして、彼等のマネージャー(Mick Collins))の指示書に従ってパフォーマンスを行なっていたとのこと。当然、そんなことを知らされていない観客のパンクスは苛立ってきました。ちょっと宥めようと初期のパンクな曲” 12XU”も演奏されましたが(本作品では15秒にコラージュ・短縮されている)、結局、ビール瓶を投げつけたりしてきたそうです(当たり前ですよね)。なので、この模様を伝える、この作品はWireが如何に先進的であったか?またメンバーがその後にDomeを結成する布石になっていたががよくわかります。そうです、彼等はデビューから一貫してパンクではなかった訳です。私もこのアルバムは初め、よく分からなかったんですが、今回、色々調べながら、聴いてみて,漸く分かりました。確かに「資料と目撃」ですね(ここら辺のタイトルの付け方もクールな彼等の付け方ですね)。そんな彼等の実験精神を感じてみたい方は、聴いてみてください。 https://youtu.be/scFu9YwYhv8 #Wite #DocumentAndEuewirness #LiveAlbum #RoughTrade #Experimental #AfterPostPunk
Post-Punk, Experimental Rock Rough Trade 不明Dr K2
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Chris and Cosey “Trance”
続けて、また、Chris and Coseyのセカンドアルバム、その名もずばり”Trance”です。このデュオのバイオグラフィーは前回書きましたので、省略しますが、簡単に補足を。T.G.の解体から生まれたChris and Coseyですが、本作の時点で、彼等自身のレーベルCreative Technology Institute (CTI)が既に使われています。また、彼等がリスペクトする或いは彼等をリスペクトするアヴァンギャルドなアーティストやグループとコラボをやっていますが、その中にはMonte Cazazza, Coil, Current 93, John Duncan, Erasure, Eurythmics, Boyd RiceやRobert Wyattがおり、1988年のリリースされたCTI名義のアルバム”Core: A Conspiracy International Project”にそのコレクションがおさめられています(私は未聴)。また、彼等のトラックはCarl CraigやCosmic Connection, Fred Giannelli, Daniel Miller, μ-Ziq, Vapourspace及びAndrew Weatherall等のDJによってリミックスされており、前衛的ダンスミュージックにも彼等は影響を与えています。一方で、彼等は4部作のCDシリーズである”The Library Of Sound (L.O.S.)”や ”Electronic Ambient Remixes (E.A.R.)”と言うインスト曲から成るアルバムもリリースしており、ギャラリーでのインスタレーションや電子音楽のフェスでBGMとして使われているとのこと。そして、彼等はCarter Tuttiとして、今も現役なのです。 それで、本作品ですが、基本的には、ファースト・アルバムと同様なので、Chris CarterのシンセとリズムマシンとCosey Fanni Tuttiのギター、コルネット、シンセで作られています。しかしながら、よりダイナミックな音(録音機材のアップグレードによるのでしょうか?)になっており、電子音の強度も増しています。時に不安を催すシンセのフレーズや凶暴なギターの導入或いはダンス・ミュージックを意識したキックや土着的リズムマシンのフレーズを効かせた曲もあり、彼等の引き出しの多さやアレンジ力に舌を巻きます。はっきり言って,後の実験的テクノやゴルジェなどのフロアーを沸かせるダンス・ミュージックの要素あるいはアイデアのほぼ全てがこのアルバムに詰まっていると考えられます。なので、トラックメイカーの方には本作品も必聴ですね。 https://youtu.be/4P9aXZ9FBOg #ChrisAndCosey #Trance #PostIndustrial #Synthesizer #RoughTrade
Post-industrial, Synth Wave Rough Trade 不明Dr K2
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Chris and Cosey “Heartbeat”
T.G.解体後、飛び出したChris CarterとCosey Fanni TuttiのデュオことChris & Coseyのファーストアルバム”Heartbeat”の登場です‼️ 彼等はこのデュオ名を1980年代初頭から1990年代まで使用していました。現在はCarter Tutti名義になってます。Rough Tradeで、4枚のアルバムを作製し、1983年に彼等自身のレーベルCreative Technology Institute (C.T.I.)を立ち上げ、より実験的な或いは他者とのコラボ作品をリリースしています。話しを少し戻すと,ChrisはT.G.の音楽的頭脳であり、シンセを中心としたelectronics を担当、また、CoseyはT.G.のセックス・シンボルであり、主にギター、コルネットを演奏していましたが、本作では更にelectronicsも扱っています。まあ、有名な話ですが、T.G.が解散したのは、当時、Genesis P-OrridgeのパートナーだったCoseyをChrisが寝取ったからとされてます。その後、国際的に種々のレーベルからChris and Coseyの作品はリリースされていくことになりますが、1992年以降は、音楽的問題と健康上の問題で、ツアーはやめて、スタジオワークに集中しています。1998年にライブを復活・敢行し、その時の記録としてライブアルバム”Union”をリリースしています。その後、多くのアーティストやグループとのコラボ作品やリミックス作品をリリースしていますが、2000年からはCater Tuttiとして活動を現在まで継続しています。一時期、T.G.の再結成もありましたか、途中でGenesisが辞退した為、残りの3人はX-TG名義で短期間活動していました。しかしながら、Peter “Sleazy” Christophersonがタイで 2010年11月に死亡、更には,Genesisも2020年3月14日に死亡し、T.G.は封印されました。 そこで、本作品ですが、流石、T.G.の音楽的頭脳であったChrisの打ち込みシーケンスが冴え渡っているミニマルな音楽で、A-1でのCoseyのカッコいいギターのリフと絶妙にマッチしています。この作品がリリースされた時,日本のある評論家は「骨格だけの音楽に過ぎない」と酷評していましたが、そのシンプルにしてミニマムな音楽こそが、彼等の持ち味であり、後々のテクノ等のダンス・ムーブメントを予見した作品ではないでしょうか?それ以外でもテープの挿入やCoseyのコルネットの演奏、Chrisのマニアックなシンセなども聴くことが可能ですので、皆さんも、是非聴いてたみて下さい。 https://youtu.be/7WMljdnokJo #ChrisAndCosey #Heartbeat #Techno #T.G. #RoughTrade #Mininal #Electronics
Post-industrial, Synth Wave Rough Trade 2000円位?Dr K2
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This Heat “Deceit”
いよいよ登場です、This Heatのセカンドアルバム”Deceit”の登場です❗️ここで、少しバイオのおさらいをしておきます。メンバーは、Charles Bullen (G, clarinet, viola, Vo, tapes)とCharles Hayward (Dr, Kbd, Vo, tapes)及びGareth Williams (Kbd, G, B, Vo, tapes)の3人組で、1976年に英国ロンドンで結成されました。元々、HaywardとBullenは、Roxy MusicのギタリストPhil Manzaneraのプログレ・バンドQuiet Sunのメンバーでした。Quiet Sunは短命に終わりましたが,HaywardとBullenは音楽の指向が似ていたこともあっで、解散後も Dolphin LogicとかFriendly Riflesと名乗って、一緒にやっていました。そこに音楽経験の無いヴィジュアル・アーティストのGareth Williamsが加わり、トリオとして1976年からThis Heatとして活動を開始します。初めは、Haywardの両親の家の屋根裏ででもテープ作りをやっていましたが、使われなくなった冷凍庫室を自分達のスタジオとして使うことになり、そこをCold Storageと名づけ、ジャムセッションやテープ操作などをしていました。また、ガーナ人パーカッショニストMario Boyer Diekuurohとともセッションも続けており、その結果は、フランスのTago Mago誌が1982年にリリースしたAlbert Marcoeurとのスプリットカセット作品となっていますす。 それで、This Heatの方は、1976年2月から1987年1978年にスタジオやライブで録り溜めた音源も使い、1979年8月にセルフタイトルのファーストアルバムをリリースします。ここでは、徹底したテープ操作とループ音の活用が行われており、このようなポスト・プロダクションが可能であった彼等のスタジオCold Storageの存在が大きかったと推測されます。その後、12㌅EP ”Health and Efficiency”をリリース。そして、本作であるセカンドアルバム/ファイナルアルバムが、Rough Tradeと契約して1981年にリリースされます。今でこそ、このアルバムはポストパンクとも位置付けられますが、当時はアイス・エイジ等と呼ばれていました。1982年の欧州ツアーを終えた時に,HaywardはTrefor Goronwy (B, Vo)とIan Hill (Kbd)を巻き込んで,Stephen Rickard とTrefor Goronwyと一緒にCamberwell Nowを結成しており、また、BullenもソロユニットLifetonesを名乗って活動をするようになります。これらの理由でThis Heatは活動を停止します。その後、未発表音源なども含むボックスセットを出したりしています。2001年12月に、バンドは、再度、リハをしますが、Williamsが癌で亡くなったこともあって、This Heat名義でのリリースは最後になりました。ただし,HaywardとBullenは2016年に、This Is Not This Heatとして復活しています。 それで本作”Deceit”ですが、ショッキングなジャケ写と共に、内容は緻密でダイナミックで、素晴らしい作品になっています。トリオなのですが、テープ操作も駆使しており、そのコラージュ感覚や音に対する組み合わせなどには卓越した技術と完成度を持ち合わせています。恐らく、テーマは世界が暗くなり、どうしようもなくなっ酷くなっている危機感を孕んだコンセプトであると推測されます。流石に、Haywardの歌うようなドラミングやBullenの禁欲的なギターはすごいですね。このような手数の多いドラムにはWilliamsの寡黙なベースやキーボードが活きてくるのだと確信しました。また、ヴォーカルのメロディも独特で,東欧や中東の民族音楽のようにも思えます。個々の曲の感想は省略しますが、これは絶対、次世代に繋げたい音楽なので、未聴の方,若い方は是非とも❗️ [full album] https://youtube.com/playlist?list=PLkyz3_m3zeWERmlH93qyb9c1CN4Ct74Fe [live] https://youtu.be/IVDErVzy-cw #ThisHeat #Deceit #CharlesHayward #GarethJohns #CharlesWilliams #IcyAge #Avante-Garde #Alternative
Experimental rock Rough Trade 2500円Dr K2
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The Pop Group “We Are Time”
私のは見本盤です。これは本当の意味で新録ではありませんが、一応、The Pop Groupのサードアルバムに当たる作品です。The Pop Groupについては、前回、ある程度紹介しましたが、所謂「アンファン・テリブル」として、当時は認識されていたと思います。結成は英国ブリストルで1977年(1978年との説もある)で、1981年まで活動。その後、2010年に再結成し、現在も活動を続けています。結成時のメンバーは、Mark Stewart (Vo), John Waddington (G), Simon Underwood (B), Gareth Sager (Sax, G), Bruce Smith (Dr)でしたが、Dan Catsis (G)はセカンドアルバムの時に参加してます。彼等は、フリージャズ、ファンク、ロック、アヴァンギャルドなどを一度に鍋に放り込んで、グツグツ煮たような、それまで聴いたことも無かったような音楽を十代にして作ってしまった訳で、その音楽的過激さとポリティカルな姿勢は唯一無二のバンドでした。特に、セカンド・アルバム”How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?”の作製時にお互いの精神状態は沸点に達し、世紀の名盤のリリースと引き換えに、グループの解散を招いてしまいました。本アルバムは、そんな彼等のライブ録音の音源を集めて作ったもので、本来の彼等の希望ではなかったのでは?と想像します。しかしながら、ライブを観られないリスナー(私もそうです)にとって、かけがえの無い音源でもありました。テンションが高過ぎて、崩壊ギリギリの所で「音楽」の体を保っているのがよく分かります。その意味では、彼等の本質を最も良く捉えたアルバムかもしれません。その後、彼等は、Mark Stewart & The Maffia, RipRig + The Punic, Pigbag, Maximum Joyに分裂していきます。2010年に再結成されましたが、もうこの頃の様なテンションは感じられなくなってしまいました。90年代に一度だけ、Mark Stewartのソロでの来日公演を観に行った事があるのですが、そのヴォーカル・スタイルこそ変わりは無かったですが、やはり1980年の時のテンションは余り感じられませんでした(でも、それは私達の感性が大人になって鈍ってしまったからかもしれませんね)。そんな彼等のテンションが吹き込まれている本アルバムは是非聴いて下さい。(噂では、彼等は結成当初では、本当はポップなバンドをやりたかったとか、、、。) [Full album] https://youtube.com/playlist?list=PL_yQrwboSSimwj2h0AZHK5jij9EqDss3j #ThePopGroup #WeAreTime #PostPunk #FreeJazz #Funk #AvantGarde #LiveAlbum #RoughTrade
Avant-rock, Experimental funk, Dub Rough Trade 2000円位?Dr K2
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David Thomas & The Pedestrians “The Sound of the Sand and the Other Songs of the Pedestrian”
ここでも何度か紹介してきた米国Pere UbuのヴォーカリストDavid Thomasの初のソロアルバムが、本作品です。世界一「悲しい」歌を歌う彼が、Pere Ubuで英国/欧州ツアーをやった時に、当時、イケイケだったRough TradeのオーナーGeoff Travisの勧めで、ソロ作を作ってみたとのこと。Pedestrians(「通行人」の意: このネーミングなんかは同時代のレジデンツにも通じるのでは?)は、Richard Thompson, Anton Fire(Feelies/元Lounge Lizards), Philip Moxham(Young Marble Giants), Eddie Thompson(のちにTan-Tanと名乗る), Allen Revenstine (Pere Ubu), Chris Cutler(Art Bears/Henry Cow), John Greaves, Mayo Thompson (Red Crayola /Pere Ubu), Paul Hamann, Ralph Carney (Tin Huey, Swollen Monkeys), Scott Krause(Pere Ubu), Alan Greene(元Pere Ubu)の錚々たるメンバーです。元々のコンセプトは、歌/歌詞から作ってみたいと言うことです。当然、Pere UbuのVoの彼としては、自由に歌詞を書き、それに沿うように音を付けていくのは、やってみたいことだったとは想像できます。彼は、その巨体やアクションに似合わず、非常に繊細かつネジくれた表現をするアーティストであり、本作でもその節回しなど健在ですが、その内容はPere Ubu以上に難解で予測不能なアヴァン・ロックの様相を呈しています(実は、本作の文章を書き出すまで、3日間聴いてきましたが、中々、その意図が汲み辛かった)。また、 Voのアルバムなのに、インストの曲があったりとか、ちょっと偏屈なところもありますね。あと、英語がもっと分かれば、歌詞とかのニュアンスも分かりやすいかもしれません。なので、万人にはお勧めできませんが、彼の「素」のキャリアを体験する為には聴いておいた方がいいでしょう。因みに私のは見本盤でした。 アルバム単位のが無かったので、ライブ音源を。 https://youtu.be/HE8M5GHgJII #DavidThomas #Pedestrians #PereUbu #RoughTrade #Avant-Rock #Soloalbum
Alternative, Post Punk Rough Trade 2000円Dr K2