Sigh Libra “Hidden Beauty”

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Sigh Libra (サイ・リブレかな?)と聞いて、直ぐに分かる方はヘビーリスナーさんかと思います。これも、謎物件です!それで、ちょっと調べてみました。Sigh Libraと言うのは、ラトヴィアの女性エレクトロニック・アーティストAgata Melnikova (アガタ・メルコヴァ)のソロユニットで、2016年に最初のシングルがリリースされていることから、その前くらいから活動しているものと推測されます。フィジカルとしては、本作品がセカンド・アルバムになります。どうも彼女の音楽は、ポストモダンなアンビエントやニューエイジ辺りと言われており、彼女自身も、Erik Satie, Mylene Farmer, 初期のLaurent Boutonnat及び1990年代のダンス・ミュージックからインスパイアされているらしく、そう言う意味では、正に「新世代」音楽ですね。なお、前作”Sea To Sea”と本作品をリリースしたレーベルRvng Intl.は、Visible Cloaks, Julia Holter, Holly Herndonらの傑作もリリースしている米国NYCのブルックリンの実験的音楽シーンを牽引する名門レーベルとのことです。調べても、これ位しか分かりませんでした(すまん!)。

 と言う訳で、本作品”Hidden Beauty”についてご紹介します。内容は両面とも5曲ずつ収録されており、全て彼女が1人で作製しています。
★A1 “Le Chat”は、浮遊感のある曲で、軽いビートに天使のようなVoとエコーの効いたシンセらしき音が秀逸です。
★A2 “Amber”で、簡素な構成ながらも、使われる音色は厳選されており、そこにエコーの効いたウィスパーVoが浮遊しています
★A3 “Daybreak”では、シンセによる優しいミデイアム・ビートに乗って、これまたシンセによる装飾音とウィスパーVoが自在に漂います。
★A4 “Aqua”では、水の音を模したシンセとキックによるビートに、柔らかなメロディと時にVoが入ってきます。
★A5 “Clocks”は、キックとシーケンスに、ウィスパーVoが乗る曲で、Voは大きく包み込むようで、胎児の心音のようでもあります。
★B1 “Zephyr”は、重厚ながら柔らかいポリシンセのリフに合わせて、簡素なシーケンスとウィスパーVoから成る小曲です。
★B2 “Carte Blanche”は、「気配」の音からビートが始まり、少し東洋風な飛び跳ねるメロディとシーケンスが聴取できる曲です。音色はあくまでも優しいですね。
★B3 “Dégel”は、ディレイの効いたリズムに、流れるようなシーケンスと天使のようなVoから成る曲で、そのVoの自由度は高く、曲構成も充分練られています。
★B4 “Coco De Mer”は、バンブーサウンドによるリズムに合わせて、優しいメロディが聞こえてくる曲で、要所要所でウィスパーVoが聞こえてくるのが堪らないです。
★B5 “Tambourine”では、低音パルスのようなリズムとシーケンスに、ギター?琴?らしき音や笛の音らしき音が重なって、そこに浮遊感のあるVoが入ってきます。

 全体としては、アンビエントな雰囲気のテクノと言うかチル・ウェーブな音楽が詰まっていて、しかもビート感もそこそこあるので、本当に「天使の音楽」だと思いました。また、明確なメロディではなく、幾重にも重なった音からメロディらしき音が聞こえると言った構成で、一聴、複雑に聴こえますが、全然難解な音楽ではありません。彼女の声も楽器として用いられているようです。そんな彼女の「優しい」音楽を聴いてみて下さい❗️

B4 “Coco De Mer”
https://youtu.be/L66_5ONuxUI?si=zSOgkC0JymjTtJhx

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_lA2E6cs8dljqWFsObB5Obr_YPkqvYVkcM&si=WRmz-00uRtqLazND

[BandcampのURLも貼っておきます]
https://signlibrachannel.bandcamp.com/album/hidden-beauty

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