The Vacant Lots “Interiors”

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これは、謎物件ですねー。The Vacant Lotsの2023年現在での最新作が、このミニアルバム”Interiors”です。謎なので、ちょっと調べてみました。メンバーは、Jared ArtaudとBrian MacFadyenのデュオで、どうも米国のエレクトロ・ポスト・パンクとされているようです。もう少し詳しく書くと、The Vacant Lotsは、先述の2人によって、米国Vermont州のBurlingtonで結成されており、現在はNYCで活動しています。彼等は、しばしば、Minimalist, Rock’n’Roll, サイケ, パンクとかと言う言葉で評されることが多いようで、彼等自身も「ミニマルとは最大限の効果だ!」と言う美学に基づいて活動しており、そのサウンドには、ネイティブ・アメリカンのドラミング、インドのタンプーラ、初期のロックンロール、The Gun ClubやTelevisionからの影響も伺われるようです。2010年に、2人は、有名な英国のサイケ・バンドSpacemen 3/EARのSonic BoomことPeter Kemberの誘いで、KemberのバンドSpectrumの米国ツアーに参加、翌年2011年には、The Vacant Lotsは、Mexican Summerと契約し、彼等のファースト・シングル"Confusion" b/w "Cadillac”をリリースしています。その翌年、The Vacant Lotsは、Austin Psych Fest 4に招聘され、2011年夏には、NYCのThe Bell Houseで開催されたDean Wareham Plays Galaxie 500 Songsで、Warehamのサポートを行っています。2012年には、再び、Austin Psych Fest 5でプレイし、The Reverberation Appreciation Societyと契約し、セカンド・シングル"High And Low" b/w "Let Me Out”をリリースしています。2013年1月には、The Growlersとツアーを行い、2月には、サード・シングル”6 AM”を英国Sonic Cathedral Recordsからリリースしています。そうして、2013年10月には、彼等は、Alan Vega (Suicide)の曲"No More Christmas Blues"をカバーしたトラックを、Cleopatra Recordsがリリースしたコンピ・アルバム”Psych-Out Christmas”に収録しています。2014年2月に、メンバーのJared Artaudは”Empty Space”と言う詩集も出版。同年夏に、The Vacant Lotsはデビュー・アルバムを出すことを宣言しており、同年7月1日に、デビュー・アルバム”Departure”を英国Sonic Cathedralよりリリースしています。このアルバムはSonic Boomがミックスとマスタリングを行っています。同年5月21日には、The Vacant LotsとAlan Vegaは、Fuzz Club Recordsより、スプリット10㌅を出しています。更に、同年6月〜7月に、彼等は、The Brian Jonestown Massacreと英国ツアーを行い、9月には、彼等のシングル集とリミックスをコンパイルした10㌅レコード”Arrival”をスペインのAyo Silver!からリリースしています。同年9月22日には、サード・シングル”Paint This City”をSonic Cathedralからリリース。その後、2015年3月15日にNYCのWebster Hallで行われたSuicideのライブで、彼等はサポート・アクトをしています。また、この年に欧州ツアーも敢行、この時に、The Brian Jonestown MassacreのAnton NewcombeとコラボEP”Berlin”も作製、2016年11月にリリースしています。2017年4月21日には、彼等のセカンド・アルバム”Endless Night”をMetropolis Recordsからリリースしており、最後の曲”Suicide Note”ではAlan VegaがVoで参加しています。2019年8月には、彼等は、Anton Newcombeと共に、セカンドEP”Exit”をリリース、その中のシングル曲”Bells”は英国Vinylシングルチャートトップ40で9位になっています。そうして、2020年6月26日に、サード・アルバム”Interzone”か英国Fuzz Clubからリリースされ、ダンスとサイケの融合と評されました。彼等は、このアルバムで、スイスのデザイナーIvan Liechtiによるアートワークを取り入れています。2020年10月16日に、Fuzz Clubは、The Vacant Lotsの”Departure”のリミックスをリリース、同月30日にはA Recordingsは”Berlin”と”Exit”を含むダブル・アルバム”Damage Control”をリリースしています。2021年には、Jared Artaudは、亡くなったAlan Vegaのアルバム”Mutator”を共同プロデュースやミックスを行っています。2022年9月30日に、The Vacant Lotsは、4枚目のアルバム”Closure”を、Fuzz Clubよりリリースし、そこからのシングル”Thank You”と"Consolation Prize"は、BBC6でのIggy Popの秘密ラジオ番組でもオンエアされています。その頃、彼等はサイケバンドThe Black Angelsとの北米ツアーをサポートしており、The Jesus and Mary Chainの公式アフターパーティーであるLevitationフェスでも演奏しています。
とまあ、これがThe Vacant Lotsの活動のあらましになりますが、一応、メンバーと担当を書いておきますと、Jared Artaud (Vo, G, B, Synth, Produce, Mix, Song Writing)とBrian MacFadyen (Electronics, Drs, Vo, B, Synth, Produce, Mix, Song Writing)のデュオです。今回のミニ・アルバム”Interiors”も、Fuzz Clubからリリースされていますが、12㌅EPで45回転となっています。それでは、本作品の各曲を紹介していきます。
A1 “Amnesia”は、いきなりカッコ良いコード進行のシンセと強力なビートで始まり、やや憂いの帯びたArtaudのVoが心地良い曲です。
A2 “Paradise”は、シンセのパルス音的なコードで始まり、この後MacFadyenのVoが乗ってきますが、1980年代のファンカラティーナっぽい曲となっています。
A3 “Ashes”では、強力なマシンリズムが全面に出ており、ダンサブルにアレンジされています。Voは、MacFadyenで、最後のギターソロもカッコ良いです。
A4 “Evacuation”は、何処となくThe Jesus & Mary Chainを想起させるような曲で、VoはArtaudです。
B1 “Destruction”は、これまたしっとりしたドリーミーな曲で、MacFadyenのVoもぴったりです。
B2 “Scars”では、また強力なリズムとギターで始まり、シンセもバックを固めますが、ギターが結構前面に出ていますね。ここから残りはArtaudがVoです。
B3 “Endgame”は、何処となくドリーミーな時のSuicide調の曲ですが、マシンリズムはダンサブルです。シンセのリフがカッコ良い!
B4 “Damaged Goods”は、緩やかなシンセで始まる、ややスローな曲ですが、ギターのリフがサイケっぽいです。
 こうして聴いてみると、確かに、ベース・ラインとかはミニマルなんですが、アレンジが凝っている為か、それ程、反復しているようには聴こえません。確かに、SuicideやThe Jesus & Mary Chainっぽい曲もあるのですが、彼等は彼等成りのミニマルでサイケな曲を作っているのだと確信しました❗️先達の音に捉われない現代的な音作りをしているように思います。なので、上記のパンドが好きで有れば、一度聴いてみる価値はありますよ‼️ここら辺は、欧州のシンセ・ウェーブとかとは決定的に違いますね。そこもまた興味深いです!

[PV “Paint This City”]
https://youtu.be/-UlBPQbw8Kg?si=X0aa2xAVRBsnBGHY

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_l9NpzJmcgCC0Ymq9tz_TF80MiskNJgLIw&si=3r2Fsfao1pp1fagZ

[BandcampのURLも貼っておきます]
https://thevacantlots.bandcamp.com/album/interiors

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