Plastics “Welcome Back”

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この作品は、前作”Origato Plastico”のところで書いたように、ダンスバンドとしてのPlasticsを再確認できるセルフカバーアルバムです。その名も”Welcome Back”です。セルフカバーと言っても、2枚しかアルバムは出していませんので、どちらかと言うと録り直したアルバムと言った方がいいかもしれませんね。A面には”Origato Plastico”からのを中心に6曲を、B面は”Welcome Plastics”からのを中心に4曲を再録しています。本作で、最も大きな変化は、プログラミングされたベースシンセの使用とリズムボックスがRolandの名器TR-808(通称ヤオヤ)になったことで、かなりグルービーでファンキーな仕上がりになっている点ですね。多分、それまでのアメリカツアー経験からの影響と思われます。それとプロデュースが、Chris BlackwellとAlex Sadkinが行なっており、録音もバハマのナッソーのCompus Point Studioで行われていることも大きいかと思います。特にミックスを行ったAlex氏は80年代にはTalking HeadsやDuran Duranなどのマスタリングもやっており、この時代の寵児だったとのこと。また、Chris氏は元々、レゲエのプロデューサーでしたので、そんな彼のリズム感覚からも、本作をダンサブルにしていると思います。正直、私がこのアルバムを今回聴いたのも実に30年余振りだったのでした。購入した当初は、つまらんと思っていたので聴き込んでいませんでしたが、これまでの音楽の動きや提示された作品の文脈を合わせてみると、Plasticsが如何にダンスバンドであったかが、よく分かりました。収穫です。なお、中西俊夫氏と佐久間正英氏は鬼籍に入っており、もう演奏を聴くことができないのは残念です。なので、皆さんも、このアルバムを聴いて踊り狂いましょう。

https://youtu.be/oJSHrMZlx-g

#Plastics #WelcomeBack #DanceBand #Reissue #ChrisBkackwell #AlexSadkin

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