モゴクルビー/鋼玉

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コランダムの赤色変種であるこの石は、誰もが認める宝石界のレッドクイーン。
結晶の生成過程で微量のクロムを取り込み、ピンクでも紫でもなく《濃赤》に染まった個体のみがルビーと認められます。

そのビビッドな色調は、まるで動脈を流れる鮮血のように熱くエネルギッシュ。
ひと目見た瞬間、めくるめく衝撃が眼底から全身へ駆け巡るのを感じるのは、やはりこの石が「生命」や「情熱」の象徴とされる由縁でしょうか。

先に『擬スピネル型ルビー』を登録していましたが、私の持っているルビー原石はこちらが真打。
https://muuseo.com/tezzarite/items/105
ミャンマーに所在する世界屈指の宝石郷モゴクより産出した真紅の雪華です。

ご覧ください、この礼賛せずにはいられない六角形。
そして非加熱無処理石でありながら赫々と燃える発色。
それでいて瑞々しいまでの透明感…。

石っコになり私も17~8年ほど経ちましたが、これまでに遭遇してきた中で最高のルビーです。

この結晶を目にした瞬間、今後しばらくはこれを超えるルビー原石に出会うことはないだろうと確信した程でした。

擬スピネル型ルビー/鋼玉
世界的な宝石産地であるモゴックのルビーです。 モゴックとはミャンマー第2の都市マンダレー北方に位置する町の名で、大小さまざま多数の鉱山を擁する重要産地であります。 ここでは多種の宝石が採掘されていますが、それらの中でも最も有名なのが彼らルビーではないでしょうか。 この地のルビーは鉄分含有の少ない大理石の中に形成されるため色鮮やかな傾向にあり、特に良質で紅鮮色のものはピジョンブラッドと呼ばれ、価値ある名品として取引されてきました。 鉱物としてはコランダムの色変種に属しており、結晶中のアルミニウムが微量の酸化クロムと置換されることで深紅に染まった個体がルビーと認められます。 和名で『紅玉』とも称される7月の誕生石です。 小粒ながら流石は著名産地の原石。 "鳩の血" ほどではなくも情熱的に赤く、透明度も抜群に良好です。 結晶形はスピネルとよく似た擬八面体を形成していますが、これも歴としたルビー結晶の一形態。 やや変則的な形状ながらしっかりと結晶面が揃っており個人的には高評価な一石であります。 #コランダム
https://muuseo.com/tezzarite/items/105

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