Bastard Noise & Merzbow “Retribution By All Other Creatures”

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こちらは、米国Bastard Noiseと日本のノイズ・オリジネーターMerzbowのコラボレーション・スプリット・アルバムです。タイトルからも分かりますが、Bastard NoiseのEric Wood & Anthony Saunders(今回はSaundersも参加)もMerzbowの秋田昌美氏も、皆ヴィーガン/ストレートエッジを実践しているアーティストであり、両者の会合は必然であったと思われます。そして、アルバム・タイトルは「他の全ての生物による報復」で、LP1 A面は”Animals Running Human Factory Farms (動物達が運営する人間牧場)”及びB面は”This Is How Human Waste Rolls (人間の屑共を丸め込むにはこうするんだ)”は、Bastard Noise側のミックスで、2020年の後半1/4 (丁度、コロナ禍の中)に、CAのSun ValleyのSpeed Semen Clove Factoryで作製されています。一方、LP2 C面 “zooNOsISE Pt. 1”とD面”zooNOsISE Pt. 2”はMerzbow側のミックスで、2021年1月に東京のムネミハウスで作製されています。先ず、装丁の素晴らしさに驚きます。しかも、100部限定のクリヤー・スモーク盤です❗️アートワークもバッチリで、しかもそれが、Relapse Recordsからと言う凄さです。それで、内容ですが、どれも素晴らしい出来映えです。LP1A面では1曲のようにも聴く事は出来ますが、実は5曲分、即ち第1章 “Birth Into A World Of Torture/Death”, 第2章 “Embryonic Hunger”, 第3章“The Homo Sapiens’ Devil Playground”, 第4章 “Daily/Nightly Fear And Agony”, 第5章 “Tables Of Human Waste Control Tuned”から成ります。タイトル通りEric(とAnthony)が今まで唱えていた「反人類至上主義」的音楽が詰め込まれています。恐らくここら辺だろうなぁと思う境目はありますが、いつもの不安を醸し出すドローン音に抑制の効いた「人類」に対する呪詛のようなEricのヴォーカルと、恐らくはAnthonyによるけたたましい電子音及びMerzbowによる金属質でラウドな電子ノイズが所々に挿入されており、その結果、よりBastard Noiseらしい荒廃した音風景を現出させています。LP1B面でも、同様の手法でミックスされていますが、こちらは、元々、分割されていない点からか、より空間的アトモスフィアで音の奥行きを感じます。一方、LP2C面及びD面は、Merzbowの秋田氏によるミックスですが、こちらは両面とも、背景にBastard Noiseによる不安を煽るようなアトモスフィリックで不吉なドローン音が流れており、それを破壊するかの様なMerzbow による凶暴な電子ノイズが万華鏡の如く煌めいています。両者ともそれぞれ得意な電子音を用いながらも、見事にコラボしており、その結果は「動物愛護」と言う点に帰結していると思われます。そう言う意味では一つのコンセプチュアルなアルバムとも考えられますので、皆さん、心して聴いて下さい❗️

“Retribution By All Other Creatures”紹介
https://youtu.be/HqBund4ol7s

↓実際のアルバムはこちら。

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_mH1pnnxEqOpNWh-33SsFH3t-bt1f9IUvU

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