Tin Huey “Contents Dislodged During Shipment (不思議な落とし物)”

0

Devoが出てきた時に、米国のゴムの街アクロンが注目を浴びたのですが、その中でも途轍もなく変なバンドが、このTin Hueyです。彼等は1972年に結成、1982年に解散しています。それで、先ず、Tin Hueyのバイオグラフィーを書いておきます。元々はMark Price (Wesley the Stashと名乗っていました)がギターを、Michael Aylwardがベースを、Stuart Austin (Napoleon Lemensと名乗っていました)がドラムを担当していたRagsと言うバンドから派生したと言われています。その後、Harvey Goldがオルガンで参加しで、Tin Hueyにバンド名を変えますが、Priceが脱退してしまいます。残ったメンバーは一時期、アコースティックな音楽もやっていましたが、やがて、Arthur Batanoff (G)とWayne Swickley (B)が加わります。しかしなから、BatanoffとSwickleyは脱退してしまい、その後、Priceがベースで再加入します。それに伴って、Aylwardはギターにシフトし、Goldはギターとキーボードを担当することになりすぎ。そして、Lochi Macintoshがサックスで加わりますが、その後、Ralph Carneyが彼に代わってサックスを担当することになります。そして、15-60-75 (The Numbers Band)でベースを担当したChris Butlerが最終的にギターで加入し、Tin Hueyとしてファーストアルバムの時のラインナップになります。彼等は、Captain Beefheart, Frank Zappa, The Stooges或いはthe Soft Machineに影響を受けて、アクロン/クリーヴランドで、Devo, Pere Ubu, Electric Eelsらと共に活動しはじめます。そして、1977年に最初のシングル”Pappet Wipes”をClone Recordsより、更に翌年セカンドシングル”Breakfast with Tin Huey”を同レーベルからリリースします。丁度、その頃、Devoなどが注目を浴びたこともあってか、アクロン/クリーヴランドのグループに注目があつまり、その関係か、彼等はWarner Broth. Recordsと契約し、1979年に、本作品でもあるファースト・アルバム”Contents Dislodged During Shipment”をリリースします。しかしながら商業的成功は得られませんでした。再度、この時のメンバーをまとめますと、Chris Butler (G, Perc, Birdcalls, Vo), Harvey Gold (Piano, Synth, G, Vo), Michael Aylward (G, Slide-G, Vo), Mark Price (B, Vo), Stuart Austin (Drs, Perc, Synare Vo), Ralph Carney (B, Tenor-, Alto-, Soprano-Sax, Clarinet, Organ, Perc, Piano, Harmonica, Vo, Large Nose, Duck Calls)の6人組です。その後、彼等は個々人でそれぞれ活動していましたが、1980年代初頭には、バンドは、Ralph E. ことRalph Legniniと一緒に演奏しています。そんなこともあって、次のアルバムを出すまで20年もかかっています。そんなセカンド・アルバム”Disnformation”は、1999年に ButlerのレーベルFuture Fossil Recordsから出ています。さらに最近では、1970年代中盤のスタジオ録音やライブ録音を集めたサードアルバム”Before Obscurity: The Bushflow Tapes”が2009年にSmog Veil Recordsから出ています。その後も活動しているようですが、Priceは大腸癌で他界しています。
ザッとこんな感じのバンドなのですが、本作品の内容について紹介していきます。先ず、最初に感じるのは、メンバー皆んな、演奏が上手いと言うことです。と言うのも、曲は皆んな2〜3分の曲なのですが、結構、どの曲も展開が早かったり、変拍子らしき変な譜割りがされているのを難なくこなしているのは凄いです。私的には、B面の方が好みなのですが、それは上記の特徴がより明確になっているからです。とは言え、時にジャジーに、時にフリーキーに、時にブルージーに、また時にハードロック調になったりするのも興味深いです。多分、サックスやクラリネット担当のRalph Carneyによるアレンジが大きいのかも知れません。確かにそう言う意味では、Frank ZappaやCaptain Beefhesrtの影響はあったのだろうと思います。なので、単に米国の地方のニューウェーブ・バンドとして片付けるのも惜しいですね。因みに、A1の”I Am A Believer”はMonkeysのカバーですが、割と「普通」に演奏しています。そんなTin Hueyですが、もし、アクロン・サウンドに興味があれば、聴いてみて欲しいですね。

https://youtu.be/o3RMOp8Y2E0

#TinHuey #ContentsDislodgedDuringShipment #WarnerBrothRecords #AlternativeRock #NewWave #AkronSound #Cleveland #FirstAlbum #ChrisButler #HarveyGold #MichaelAylward #MarkPrice #StuartAustin #RalphCarney

Default
  • File

    オマハルゲ

    2023/03/25 - 編集済み

    Devoの他にもアクロンにこんなバンドがいたとは知りませんでした。

    返信する
    • File

      Dr K2

      2023/03/25

      当時はアクロンのグループとかのコンピレーション・アルバムもありました

      返信する