Van Kaye + Ignit “A Slight Delay”

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Van Kaye + Ignitは1980年代にオランダで結成されたシンセ・ポップ・デュオで、メンバーはVan Kaye (本名Ed van Kasteren)とIgnit (本名 Ignatine Bekken)からなります。今の流れで言うと、シンセ・ウェーブとかミニマル・シンセとかになるのでしようか。また自分達のレーベルDing Dong Diskから作品のリリースをしていましたが、Discogsを見ても寡作であったようです。因みに、Synth/VoのVan Kayeは1970年代後半にはMonomenと言うバンドのシンガーでもあり、美術史研究を学んでいる学生であったとのことです。一方、Vo/SynthのIgnitの方は、美術の先生を目指していたパフォーミング・アーティスト/画家だったとのことです。 WizkopfことWilliam Wiusselinkも、元Monomenでしたが、1982年にこのデュオに加わったとのことです。当時は、私もメールアートをやっていたので、名前とかコンピなどの曲は聴いていたと思います。近年、良いのか悪いのか、1980年前後のシンセを使った/メインにしたユニットやアーティストの発掘による再発・リイシューが独逸Vinly-On-Demandや米国Dark Entry(本作もDark Entryからのリイシュー・編集盤)などのレーベルによって発表されていますが、ミニマルなのは、意図してそうしてた訳ではなく、当時の安価なアナログシンセでは複雑なシーケンスが組めなかったからではないでしようか? Van Kaye + Ignitもそのような機材的制約の中で、本作で聴かれるようなミニマルな曲を作っていたのだと想像します。A面1曲目の”Negroe In N.Y.”なんかは何度もリイシューされてる名曲ですね。その一方で、B面片面を占める”Into Plan A”は実験色が強いですが、恐らくはロッテルダムでのライブ録音かと思います。また、D面ではWizkopfがSynth/B/G/Tamで参加した曲が収められています。ここら辺は掘ればまだ出てきますし、この時代にしか出来なかった音楽がまだまだ埋もれているように思います。本作も、1981年にリリースされた、彼らのファースト・アルバムをオープンリールから起こし、さらに激レアなファースト・シングル”Picassos On the Wall”(1981年)から4曲も収録されています。まあ、レアな音源も聴けるようになったのは良いことかもしれませんね。

https://youtu.be/CXDByyrBeG0

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    4AD

    2023/08/05 - 編集済み

    ピカソのシングルは発売当時確かイースタンワークスで買いました。その後15年くらい前に中古屋で100円で見つけて購入したので知人に安く買ってもらいました。
    持ってるレア盤を中古屋で見つけると購入して救い出すことを 僕は供養すると言ってますが、今まで数多く供養しました。日本のExcentrique Noizの7"も100円 Bardo Thodolの7"も100円 で知人のところへ行きました。

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      Dr K2

      2023/08/05

      私は、アメリカのサブタレニアン・レコーズの7インチは相応「供養」していますね。まだここでは7インチは紹介していませんが、その内、紹介するかもです。何れもDUで100円でした。「供養」は大切ですね。

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