Cluster & Eno “s/t”

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ClusterとBrian Enoのコラボ作です。この両者については、私が紹介するよりも、皆さんの方が詳しいと思いますが、Enoは前に紹介しましたので、”C”の方のClusterについて少々。元々は、1969年にDieter Moebius, Hans-Joachim RoedeliusとConrad Schnitzlerで、”K”の方のKlusterがベルリンで結成され、3枚のアルバムを出しています。その後、Conradが抜けて、”C”の方のClusterとして、デュオで活動します。2人は、最初、ギター、キーボードや自作の電子楽器を用いて、かなり実験的な音楽をやっており、所謂「クラウトロック」の一翼を担ってました。その後、Coney Plankとの蜜月が始まり、第3のメンバーと言われる程、関わっています。そしてリリースされたClusterのファーストアルバム通称”Cluster ‘71”はソフトで、プロト・アンビエント的な作品になっています。その後、Neu!の創設者の一人Michael Rotherを加えて、サイドプロジェクトとしてHarmoniaを作り、2枚のアルバムを1974-1975年に出します。その後、Michaelが抜けて、デュオになりますが、”Zuckerzeit”を1974年にリリース。今度ははっきりしたメロディやビートのある作品になります。1976年に初めてEnoと作業して、”Tracks and Traces”を作る上げますが、1997年までリリースされませんでした。1976–1979年はClusterが最も活動していた時代で、その流れで、1977年にEnoと再び、共同作業をしますが、ゲストとして、CanのベーシストHolger CzukayとシンセでAsmus Tietchensが参加しています。どうもEnoはClusterをもっと国際的に認知されるバンドにしようとの意図があったみたいです。その後、MoebiusはConny Plankとコラボしており. Moebius, Plank, Mani Neumeier (Guru Guruのドラマー)で、アフリカン・リズムなアルバム”Zero Set”を1983年に出しています。一方、Roedeliusもアンビエント的な作品を多数作製しています。ここら辺で、第1期Clusterは終わります。その後、1989年に最初のリユニオンを果たしますが、続きはまた今度。
それで、本作品ですが、リリカルなピアノや穏やかなシンセの音色が全体に染み渡っており、アンビエント風ではあります。簡素なベース・トラックで辛うじてテンポも感じられますが、それ程リズミックでなありません。また、ギターやヴァイオリンらしき弦楽器も使われていますが、俺が俺が!とは前面にはしゃしゃり出てきません。また、B面ではリズミックな曲やシタール風の音を使った曲もあります。流石、MoebiusもRoedeliusもマルチ奏者ですので、引き出しが多いですね。真に「揺蕩う」音楽です。それにしてもEnoの嗅覚は凄いですね。因みにEnoはHarmoniaともコラボしてます

曲順です。
A1 “Ho Renomo”
A2 “Schone Hande”
A3 “Steinsame”
A4 “Wehrmut”
B1 “Mit Simaen”
B2 “Selange”
B3 “Die Bunge”
B4 “One”
B5 “Fur Luise”

B3 “Die Bunge”
https://youtu.be/mOU85gNAaQ8?si=3aIJqJS-_lCPs4Au

[full album]
https://youtube.com/playlist?list=OLAK5uy_kE1ABv5jWSB29bNA9O663dPt7CwpFtIS0&si=EZjXy1mFca0F-pff

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