RLW “eaRLy W-Two: Nur Die Tiere Blieben Übrig”

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RLWことRalf Wehowsky氏は、独逸の実験音楽集団P.D.、そしてそれから派生したP16.D4のリーダーであり、同時に独逸ノイズミュージック界最重要レーベルSelektionの創設者の一人でもあります。以前にここら辺の,彼のバイオグラフィーは書きましたので、ここでは省略しますが、P16.D4解体後、RLW名義でソロ活動を続けています。そんなRLWの最初期音源の蔵出し第二弾が、このアルバムになります。今回は、1980-1982年の間にラジカセで録音された習作を収めています。丁度、彼がP.D.からP16.D4に移行する辺りの録音で、音質は押して知るべしですが,中々、面白い音楽をやっています。割と、バンドセットみたいにP.D.とかのメンバーでもあるJoachim Stender, Joachim Pense, Edward Weber, Achim Scepanski, Gerd Poppe, Roger Schönauer達とのジャムセッション(と言っていいのかな?)の音源を整理して収めています。それはその頃、リリースしていたP.D.の”Alltag” や”Inweglos”のアウトテイクとかSelektionからカセット・リリースした”Nur Die Tiere Blieben Übrig”からの抜粋に当たります。Ralf氏は2曲調を除いてギターを担当、その2曲ではTape操作或いはオルガンを担当しています。あと、彼は余りシンセを使わないのも特徴です。何か、ノイジーなオルタネイティブ・ロック(1990年代のオルタナとは違う)を思い起こさせる曲群です。特にA面の3曲はドラムが入ったライブでの録音であり、「こんなライブしてたんだぁ」と言う意味で興味深いです。あとS.Y.P.H.の曲のイントロだけをサンプリング(?)したりしてます。独逸と言う国は面白いですね。一方では、Der Planのような諧謔的音楽やDAFのようなダンサブルな音楽が流行り、Neue Deutsche Welleと呼ばれる音楽が勃興した1980年前後ですが、その陰で、Selektionのような密室実験系音楽が下地を作っていたのですから。まだ若いRalfの実験音楽的アプローチの片鱗が聴取可能です。音は悪いですが、音楽のアイデアは面白いです。そんな独逸の地下音楽にも触れてみませんか?因みにテクニカル・ヘルプは元H.A.N.SのChistoph Heemannがやっています。

[YouTubeに無いのでP.D.の別曲を]
https://youtu.be/13X9ZKvOCpw

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