イリタトル(イリテーター)Irritator 『苛立たせるもの』 ―BIG Shot―

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イリタトル (イリテーター) 小種名:チャレンゲリ

 スピノサウルス科の獣脚類。前期白亜紀(約1億1,000万年前)の現在のブラジルに当たる地域に生息していた中型のスピノサウルスの仲間。ほぼ完全な頭骨は不完全なものが多いスピノサウルス科にあって、分類上の基点となりうるが、バリオニクス亜科のとも、異なり、スピノサウルスのようにシレース(ステーキナイフのような歯の刻み)を持たない点ではスピノサウルス亜科に近いが、外鼻孔の位置などが異なる。どうやら現在の位置づけはスピノサウルス亜科でもバリオニクス亜科でもない双方の特長を持つものと考えられているようだ。独自の属が作られている。模式標本に使用されているような小型の帆が背中にあったかどうかは不明だが、魚食性に特化した刻みのない歯とスピノサウルスそのものとに近似性も捨てがたいのか水中での潜水能力をもった幅広の尾を持ったものとして描かれているものもある。
この画像では最近のスピノサウルスの外見上の変更である縦に幅広の尾をもったスピノサウルス亜科に近いものとして描いた。
小種名のチャレンゲリ(challengeri)はアーサー・コナン・ドイルの小説に出てくるチャレンジャー教授に対する献名。
学名のイリタトルはIrritation『苛立ち』の意味である。この頭部の貴重な化石は、不法な化石商人の手に渡り、転売されたため、その保全に心を痛めた考古学者の心情を顕わしている。
何度も描いた恐竜なので、今回はかなり大物の獲物を捕らえさせてみた。

原画サイズ4300×3300pix ファイル形式tif 約40.7MB ライセンス販売PNGファイル Adbestok、Pixta

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