044 孔雀の羽

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不思議な鱗を持った魚がゆらゆらと空を泳いでいる。その鱗はまるで孔雀の羽のようだった。魚は私の目の前を横切り、遠くへ行こうとした瞬間…目が覚めた。不思議な魚の夢だった。
目が覚めた時はしばらく枕から頭を上げることが出来なかった。私は感動の余韻に浸っていたからだ。特に色彩に。
あぁ、あんな色彩を自由自在に操ることができれば…とも同時に思っていた。私は色彩を扱う能力が不足していてそういったことに苦労する事が多かった。ただあの魚を見てからは苦手な色彩に勇気を持って向かう場面も増えた気がする。もう一度、夢の中で会えたらお礼を言おう。

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