食べらさる、押ささる、歩かさる(北海道弁?)~ セゴビア アルカサル

初版 2024/12/19 17:19

改訂 2024/12/20 11:06

2017年、カスティーリャの古都、セゴビアに行きました。ここでは以前ご紹介したローマ時代の水道橋が大変有名です。水道橋を見た後、世界遺産にも指定されているアルカサル(「城」という意味)に行きました。アラビア語の砦を意味する al qasr  が語源のようです。さすがにイベリア半島、イスラムと密接な関係があります。この城は歴代のカスティーリャの王が住んでいたところですが、1492年、グラナダが陥落しレコンキスタ(イスラム教徒からの国土回復)完了の際には、セゴビアがカスティーリャ王国の首都となり「スペイン黄金時代」の中心地となりました。

このアルカサルは「世界の城25選」に選ばれ、「スペインで最も美しい城」と言われています。ウォルト・ディズニーが実際にセゴビアでこの城を見て、「白雪姫」のお城のモデルにしたと言われていますが、文句なしに実物の方が美しいです。12世紀には建設が始まっていました。

大聖堂を見て疲れたので、広場のカフェでサングリアを飲んでからアルカサルに向いました。

アルカサルは水道橋からゆっくり歩いて30分ほどです。途中、旧市街の城壁の上に大聖堂が見えます。

正面側からアルカサルの写真を撮っていなかったので、ゲッティイメージから写真を拝借しました。この四角い部分は18世紀に再建されたところです。確認したところ、自分であまりアルカサル内部の写真を撮っていませでした。

城の正門は崖を渡る橋を通って入ります。城の入り口はこの一か所だけ。周りは断崖絶壁で城は鉄壁の要塞になっています。

航空写真で見るアルカサル。舟形をした丘の形に合わせた建築になっています。

入ってすぐにたくさんの鎧、兜、武器が並んでいましたが、興味がないので素通りです。

この城で一番重要な「王座の間」。王座の上には「TANTO MONTA」(両者は対等)という刺繍が。イザベルⅠ世(カスティーリャ王)とフェルナンドⅡ世(アラゴン王)が婚前協定として取り決めたものです。

「王座の間」の天井。気が付くと私は天井の写真ばかり撮っていました(苦笑)。

建築にもイスラムの影響があることが分かります(ここでは人物が彫られてはいますが)。

「松かさの間」の天井。これもイスラムらしい雰囲気。

「松かさの間」のステンドグラス。

「諸王の間」。カスティーリャ王国、アストゥリアス王国、レオン王国歴代の王の彫像が並んでいます。

亀甲模様のようですが、日本と比べるとかなり派手ですね。

イザベル女王の戴冠の絵。

礼拝堂の祭壇です。

城内の窓からは赤茶けたカスティーリャの大地が見えます。

アルカサルの上に登ってみました。痩せた土地に見えますが、セゴビアには至る所にロマネスク建築が残っています。

右に見えるのが十二角形の建物が特徴的なロマネスク時代の「Iglesia de la Vera Cruz(ラ・ベラ・クルス教会)」。巡礼者を保護する目的でエルサレムに設立された騎士修道会「聖ヨハネ騎士団」を起源とする教会です。この周辺はアルカサルの絶景スポットとして知られています。私はこの教会には行きませんでしたが、昨年家内が行って来ました。

無料画像から頂戴しました。ロケーションも建物も幻想的。

ラ・ベラ・クルス教会から見たアルカサル。またまたゲッティイメージから拝借しましたが、本当に美しいお城ですね。

アルカサルのHPに素晴らしい動画がありましたので添付させて頂きます。

ちなみに道産子が「食べらさる」と言うことはまずありません。私がこの「~さる」で一番使うのが「押ささった!」。開けていけないドアやボタンを間違って押してしまったりした際に反射的に口から出ます(笑)。

1990年3月に行ったロンドンで、初めてエドワードグリーンのドーバーを購入しました。以来、ここの靴の虜になりました。質の良いしっとりとしたカーフ、美しい木型、無い物ねだりと分かりながら、この時代のエドワードグリーンの靴を今も追い求めてしまいます。
他に古い靴も修理して履いています。特に戦前の英国靴は素晴らしいと実感しています。

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    fanta

    2 days ago - 編集済み

    アルカサルの王座の間に、
    その言葉があるんですね~😊
    女王がここから一歩を踏み出した感慨を思います。

    そしてここにも残るイスラムの美…
    ため息出そうです♪

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      グリーン参る

      1 day ago

      イザベル女王が戴冠式をしたのもこの城だそうです。
      マドリッドの歴史博物館に行けば、イベリア半島の「キリスト教徒とイスラム教徒の複雑な歴史」がよく分かると家内が言っていました(私は行ったことがない)。スペイン人が他のヨーロッパの国(特に英仏)に比べ、東洋人含め他民族に寛容なのは、そうした歴史と無関係ではないように思っています。

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    レイレイ

    2 days ago - 編集済み

    入口の狭さる😵!驚

    なんと美しいでさる!👏

    ↑「~さる」の使い方がイマイチ分からない🤣笑

    標準語に置き換えられないゾ🙄

    「押しちゃった」としたら「食べらさる」は何と??「食べちゃった」だとこのポスターの表情は変だし…🙄はて??

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      グリーン参る

      1 day ago

      こんな感じでしょうか。
      https://hokkaidolikers.com/archives/32280

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      レイレイ

      1 day ago

      いい感じに誤魔化す時😍👏

      なるほど💡
      分かりやすいサイトをありがとうございました😊

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      グリーン参る

      1 day ago - 編集済み

      ここで紹介される「~さる」で使われる言葉にほぼ間違いありません。でもこの方のおっしゃっているのと違い、「押ささる」と言った私には誤魔化す気持ちは全くないのです。「自分の意図に反して起きた事象に単純に驚いている」といった感じが強いです。多くの道民も私と同じ感覚ではないかと思われます。照れ隠しや誤魔化しの気持ちは非常に少ないように感じています。

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      レイレイ

      1 day ago

      なるほど再び💡
      道民の、生きた方言説得力あります😊
      おもしろい。

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