- Mahaltaji Museum
- 4F 貴石系鉱物
- 鉱物標本 ルビー(Ruby)
鉱物標本 ルビー(Ruby)
別名:紅玉、Anthrax
産地:India
おそらくダイヤモンドの次に有名だろう宝石で7月の誕生石。コランダムの変種であり、モース硬度もダイヤモンドに次ぐ9という硬さ。
この赤い宝石は古く青銅器時代から認知されており、古代ギリシャでは"ἄνθραξ"、古代ローマでは"carbunclus"とどちらも赤く燃える石炭に例えられた。因みに真紅の宝石を額に持つ幻獣カーバンクルの名もこの言葉から来ている。
実際にルビーの名前が用いられるようになったのは中世になってからで、その語源もラテン語で赤を意味する"rubeus"である。
その赤色はドーパントとしてAl3+がCr3+に置き換わることで発色する。ただし混入量が少なすぎると薄赤色のピンクサファイアに分類されてしまい、多すぎると今度は黒灰色になってしまい、その硬さを利用したエメリーという研磨剤扱いになってしまう。そのためルビーがそう呼称されるためのクロム含有量は0.1%<Cr2O3<3.0%とかなりシビアなため、天然物が貴重となる。
また、ルビー内のCr3+の内殻励起吸収帯は紫色と黄緑色にあるため、緑色レーザーを当てると赤く発光する他、UVでも赤色の蛍光が見られる。ただしこれは"純粋な"ルビーの場合で、鉄分が混入しているものは打ち消されてしまって蛍光を見ることができない。そのため玄武岩や変成岩中に産出するものよりも大理石中から見つかったものの方が蛍光が出やすいと思う。
2010年代に科博の売店で購入。最近購入したそこそこ高めのUVライトでようやく蛍光が見れた。
テッツァライト
2020/12/31ミューゼオライフ楽しんでいらっしゃいますか?😉
確かに鉄イオンには消光作用があるという話もありますよね。
私の手元にもインドとミャンマーのルビーがあるのですが、確かに大理石起源であるミャンマー産の方が鮮明に蛍光します。
https://muuseo.com/tezzarite/items/105
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