鉱物標本 カンポ・デル・シエロ隕石(Campo del Cielo Meteorite)

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回収地:Gran Chaco, Chaco Province, Argentina

1576年、当時アルゼンチンを統治していたスペイン総督が現地住民の「空からたくさんの鉄が降ってきた」という伝説について調査隊を派遣し、クレーターと隕鉄を発見した。隕石の名前であるcampo del cieloはスペイン語で『空の草原』を意味する。

これまでに100t以上が発見回収されており、1969年には総重量37,000kgの破片が発見され、"el Chaco"と命名されて現地の博物館に展示されている。現在このエル・チャコはナミビアで発見されたホバ隕石に次いで世界で2番目に大きな隕石である。

また、これまでの調査からカンポ・デル・シエロの元々の直径は4m程で、約45億年前に太陽系が作られる過程で形成され、4200~4700年程前に地球に落下したとされる。

平均的な組成は大部分が鉄の他、Ni
6.67%、Co 0.43%、P 0.25%、Ga 87ppm、Ge 407ppm、Ir 3.6ppmとなっている。

現在までに最大115×91mのクレーターが約26個発見されており、破片は3×19kmに渡り飛散している他、最大約60km先でも破片が見つかっている。これらから衝突時だけでなく大気圏中でも空中分解しながら落下したとされている。

大きな破片は博物館などで展示され、小さな破片は標本やアクセサリーなどに加工されて販売されている。本標本もそのうちの一つで、2020年ミネラルマルシェにて購入。

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