Zoviet France “Shouting At The Ground”

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皆さんは、Zoviet Franceなる奇妙な名前のグループを知っていますでしょうか? またの表記として、:$OVIET:FRANCE:, Soviet France, :Zoviet-France:, :zoviet*france:とも表される謎のノイズバンドなのですが、イングランド北東部のNewcastle upon Tyneから、1980年に現れ、様々な匿名を用いて活動、その後、現在まで活動を続けている息の長いバンドです。どうも、多数のメンバーが関わっているらしく、元々はBen PontonとMark Warrenの2人によって結成されていますが、彼等2人に加えて、Neil Ramshaw, Peter Jensen, Robin Storey (Rapoon名義でも活動), Lisa Hale, Paolo Di Paolo, Mark Spybey (Dead Voices on Air名義でも活動), Andy Eardleyと言った多数のアーティストが関わっているようです。しかも、1982年からリリースを開始していますが、凝ったハンドメイド・パッケージも特徴的で、タールを染み込ませた紙やアルミホイル或いはズタ袋などで梱包されていた作品もあり、それだけで、当時のノイズファンは購入したと言う経緯もあります。また、セカンドアルバム”Mohnomishe”から2枚組LPsと言う豪華版でリリースをしており、その点も他のグループと異なる姿勢を取っていました。また、彼等は、ライブよりも録音物に拘っており、ライブは1990年になって、漸く行うようになっています。この位しか、彼等についての情報はないのですが、ここら辺で勘弁して下さい(申し訳ない!)。因みに、先述のStoreyとSpybey及びEardleyは2005年に新グループReformed Factionを結成しています。
本作品は、カセット作品を混えても13作目のZoviet Franceの作品なのですが、やはり2枚組LPsと言う豪華な内容になっています。A面5曲B面6曲C/D面1曲ずつとなっていますが、曲の境目は極めて分かりづらく、ほぼほぼ全体で一つの「曲」と考えた方が良いかも知れません。それで、A面は、茫漠としたダークなアンビエント調の曲で始まり、次に辺境の弦楽器の弾き語りのような曲へと繋がり、そこから段々とリチュアルな曲へ。力技と言うよりもアトモスフィリックな曲から成ります。B面はいきなり、民族楽器のような簡素な笛(?)の音で開け、その音を加工した音に続いていきます。ここでは少し、インダストリアルな匂いも。更に弦楽器や笛などの合奏から成る民族音楽調の曲やそんな曲の一部さをショート・ループ、そうしてダルシマーのような弦楽器の弾き語りのような曲へと続き、そこに機械音のような音が絡んできて、さながらインダストリアル・リチュアルな雰囲気へと。そしてB面最後は、逆回転に笛の音の合奏曲で締めます。まるでウロボロスのような展開です。一方、C面は、まるで人骨の笛のような朗々とした音色とバックに流れるアンビエンスから始まり、そこに逆回転したリズムが入ってきて、更にチベットの声明な声が続いていたかと思うと、やがてフェード・アウトしていく。聴き応えのある1曲です。D面は不吉なダーク・アンビエントから始まり、変調されたうめき声のような声明が入ってきて、呪詛を唸る。そこにトライバルなパーカッションが入ったり、抜けたり。何だか恐ろしくも不吉な曲です。正直、それまでZoviet Franceをちゃんと聴いたことがなかった(もっとパワーのあるノイズ・ミュージックが好きだったので)ので、今回、聴き込んでみて、彼等の素晴らしさを堪能することができました。多分、「ノイズ」のイメージよりも「リチュアル」とか「ダーク・アンビエント」として聴くのが、正解かも知れませんね。そんな通好みのZoviet Franceですが、ノイズに凝り固まっている方にこそ、聴いてもらいたいものです❗️

https://youtu.be/ztfjpwtXY3g

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