Swell Maps “Whatever Happens Next…”

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宅録バンドがパンクの勢いで世に出て、大活躍❗️それがSwell Mapsです。今回は、そんなSwell Mapsの1974年ー1980年に、ホームスタジオ(?)で、モノラル或いはステレオのカセットテープレコーダーで録音された作品でもあるサードアルバム”Whatever Happens Next…”を紹介します。まあ、1980年に解散した後には、沢山のセルフ・コンピも出ている訳ですが、正式なアルバムとしては最後の作品になります。Swell Mapsのバイオグラフィーについては、以前に書いていると思いますので、そちらを参照して下さい。この時のメンバーは、Nikki Sudden (G, Vo), その兄弟のEpic Soundtrack (Drs, Piano, Vo)とJowe Head (B, G), Biggles Books (G), Phones Sportsman (B)とからなっていますが、宅録中心であった彼等は全員が揃わなくても、曲を録音していくと言うスタイルを取っているのも、特徴的です。A8 “Whatever Happens Next…”は1980年に行われた最初で最後のイタリアツアーのライブ音源が収められており、貴重です。先述のようにカセットレコーダーで録音されている為、音質は悪いですが、その分、彼等らしい雰囲気はビシビシと伝わってきますし、D面は、BBC Radio 1 (所謂、John Peel Session)で録音された曲(特に、名曲”Midget Submarine”のA7でのデモテイクとD5のラジオテイク違いなど)も収められており、そのヴァージョン違いも興味深いです。本作品を通して聴いてみて、興味深いのが、B面とC面の曲ですね。どちらも余りノリとかと関係がない、実験的なやや長尺な曲(彼等の持ち歌、基本的に短目ですが)が配置されていることです。B面のB1 “Clearasil Record (Stuck)”のテープループ(?)を多用したような実験的な曲やB3 “Down With Tractors”の異様にスローなインスト曲やB4 “Amphibious Landing Craft”もギター2本とドラムと言う編成によ?インスト曲で、異様な雰囲気を醸し出しています。一方、C面のC1 “Paul’s Dead”のようなSoundtracksによるドラムだけのアブストラクトで実験的な曲や、C3 “Havoc All Ended”でのピアノのみの曲或いはC4 “The Himalayas”のサイケデリックな長尺の曲なんかも収録されており、ここら辺に、Swell Mapsのルーツを感じることができますね。それと、Lora Logic (Sax)も参加した、D面のBBC Radio 1での楽曲もラジオ用にアレンジされており、貴重なトラックばかりです。特に、”Midget Submarine”や”Armadillo”なんかは、A面にも収録されていますので、聴き比べてみても面白いと思いますよ。あとD2 “The Stairs Are Like An Avalanche”の重たいベースラインも、余り彼等らしくない曲ですね。A面は、有名曲のモチーフになった習作曲なので、荒い音ですが、貴重な音源だと思います。特に、A1 “Read About Seymour”, A3 “Armadillo”, A7 “Midget Submarine”なんかは貴重ですね。こんなごった煮的アルバムですが、Swell MapsのDIY精神と宅録文化が良く分かる内容になっていますので、そこら辺を掘り下げたいリスナーやファンの方は是非とも一聴することをお勧めします❗️裏ジャケの小汚いタイプライターの文字も如何にもSwell Mapsっぽいですね。

https://youtu.be/Te0Ugwrn7_E

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